カナダのブリティシュコロンビア大学は、依存症の研究の一環でラットのためのカジノを作った。この実験で興味深いのは、カジノのように大きな音と光を加えるとラットの行動がギャンブラーに変化したことだ。
実験の概要はこうだ。
32匹のラットに対して、甘いおやつが手に入るギャンブルを教えた。ラットの目の前には4つのボタンがあり、当たりはおやつが出てきて、はずれはギャンブルが中断される。当たりとはずれの確率、おやつの個数、中断時間はボタンごとに異なる。
ラットにとって一番いいのは、報酬は小さいがリスクも小さいボタンを常に選び続け、「ハイリスク、ハイリターン」を回避することだ。この選択が最も利益が大きい。
通常の条件下では、ラットたちは最も確実に報酬を得られるボタンを覚え、そのボタンを選び続けた。ところが、カジノに光と音を加えると、ラットたちの行動に変化が起きた。カジノのスロットマシンのように、普通の当たりより大当たりの方が光も音も派手になるという刺激が加わると、ラットたちは華やかな報酬を得るため、大きなリスクをとるようになったのだ。
神経科学に発表された論文には「カジノに刺激を加えたときの方が、ラットたちが不利益なハイリスクのボタンを選ぶ確率が大幅に増えた」と書かれている。つまりラットたちは、ギャンブル依存症のギャンブラーのような行動を繰り返したということだ。
これを実践してきたのがまさにパチンコホールだった。大きな音と刺激的な光で遊技台を演出してきたのは、そのためだったということが改めて分かる。
パチンコ依存症は、その中毒性がいくつかの要因によって形成される。まず、パチンコはカジノやギャンブルと同様に、脳内報酬系を刺激する活動の一つだ。この報酬系は、快楽や満足感をもたらす神経伝達物質であるドーパミンによって調節されている。パチンコをすることで一時的な興奮や快楽を感じ、ドーパミンの放出が増加し、それによって依存性が生まれる。
さらに、パチンコは連続性と即時性の報酬を提供する。勝利や景品の獲得が頻繁に起こり、そのたびに脳内報酬系が活性化される。このような即時かつ連続的な報酬は、依存性を高める要因となる。特に、負けた場合でも次のゲームに期待してしまう「次に当てるかもしれない」という考えが、依存の強化につながる。
パチンコ依存症は、ストレスや孤独感などの心理的要因とも関連している。パチンコは一時的に現実逃避の場を提供し、ストレスを和らげる手段として利用されることがある。しかし、この逃避行動が依存につながり、日常生活からの回避行動として悪化することもある。
総括すると、パチンコ依存症は脳内報酬系の活性化、即時かつ連続的な報酬、刺激豊富な環境、そして心理的要因など複数の要因が絡み合って形成される。これらの要因が相互に作用し合い、依存症の悪化を促進する。

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これはお客様側への影響ですね。
同じ環境で働いている従業員は通常時と比べ同のように変化するのでしょうか?
脳や体に悪影響が無いと良いのですが。
ピンバック: 素朴な疑問
打たずに語る日報じゃなく打って嘆く日直の方ね。上皿パンパンで嘆いてる。
本題にも触れておくか。「爆音と閃光は依存症にするためだった」だっけ。うん、そうだよ。
終わり。
ピンバック: 三味唐辛子
私は賛成より派。
もう今のパチンコは「遊技」じゃない。
いつか立ち上がれなくなるほどの大目玉を喰らう日が来る事を願ってます。
本題は音と光ね。
過去打った台で「やりすぎやろ」と思った台。
今思い出せる範囲で真っ先に出てきたのはサンセイR&Dの牙狼tusk of god。
確変大当り時のあの音と光。正直イカレてると思った。
これに限らず音と光に「なにこれ?」と思った遊技機は数多くある。高尾のカイジとか。
もちろん「凄い!」と思うことは少なく、逆にひく事の方が多い。
最近もそうだけど遊技機メーカーは決して面白い台を作ろうとしてるわけではなく、どうやって依存させようかという台を作っている。
こんな事してるから本当に面白い遊技機がどういうものかわからなくなるんだろう。
真のパチンコファンはこれで離れていき、更に超高射幸性スペックでライトユーザーも離れていく。
パチンコ業界はどうなるんでしょうね。
ピンバック: 名無し
この頃は眩しい光や大音量など存在してませんでしたからね
ピンバック: 納豆ご飯
すごく楽な考え方だなとは思いますけどね
ピンバック: 業界人