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立ったまま寝る難病だったホールスタッフ

A子さん(22)はホールの契約社員として働き始めて8カ月になる。人並み以上にカワイイ容姿が採用のポイントだった。

履歴書には本当のことを隠していたが、遂に隠していた病気のことがバレてしまった。それで12月一杯で自主退社することになった。

その病気とは、勤務中に突然寝てしまうことだった。しかも立ったままで。常連客の間では薄々「おかしい子だ」という噂は立っていたが、決定的となる事態が起こった。

そのホールは、4円コーナーは玉積みしていたのだが、お客が終わるために玉箱の交換をお願いした。その時、対応したのがA子さんだった。

玉箱を2箱抱え、シェットカウンターの前で立ち止まったまま突然動かなくなった。

「早く流してよ」というお客の声で、目が覚めた。何と、2箱持ったまま倒れることもなく、その姿勢で寝ていたのだ。

ウソのような病気なのだが、病名は「ナルコレプシー」という。

国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部のホームページでこの病気のことを次のように解説している。

ナルコレプシーは耐え難い睡眠欲求の出現と、食事中や歩行中など、通常眠ることがない状況での居眠り(睡眠発作)を特徴とする慢性の睡眠障害です。状況によらず起きていることが難しくなり突然居眠りが生じるため、日常生活が著しく妨げられます。数分から十数分程度の短い居眠りの後に覚醒し、目覚めた後はすっきりした感覚が得られることを特徴とします。多くは思春期に発症した後から、徐々に症状が進展し、数年かけて症状が出そろい長期間持続します。

以上引用終わり

A子さんが発症したのは小学生の頃からだった。授業中は居眠りばかりする子供で、そのため学力は低下するばかりで高校は進学していなかった。家庭環境も複雑で両親は離婚していた。母親と一緒に暮らしていたが、父親が先に亡くなり、母親もこの世にはいない。

ナルコレプシーを患っているため、アルバイト先はどこも長くつつかなかった。8カ月も勤めたのはホールが最長だった。特に座って頭を使う仕事は、症状が出やすかった。ホールは基本、表周りで歩いているので、症状が出にくかった。

そういう状況のため、彼女の住まいはネットカフェだった。今はネットカフェを履歴書の現住所にすることができるケースがあるので、それを使っていた。

この病気の治療方法はある。

主に生活指導と薬物療法の2つ。症状が軽度の場合には、生活習慣を見直し、睡眠記録表に24時間の睡眠・覚醒状況を記録し、医師のアドバイスに従って規則正しい生活を心がける、短時間の昼寝をする、カフェインを適宜摂取するといった生活指導で十分対策が可能となる。症状が中度から高度な場合には、薬物療法を用いる。夜間の熟眠障害には睡眠薬、日中の眠気には覚醒作用のある中枢神経刺激薬が処方される。

履歴書の健康状態を「良好」とウソを書いていたことが退職させられる理由になった。

しかし、店長はA子さんの身の上話を聞いているとこのままほっておくことはできなかった。

オーナーにA子さんのことを相談した。

オーナーは「採用した店長が責任を取れ」と冷酷だった。

責任を取れと言われても取りようがない。ホールには使われていない寮があった。電気も水道も通っていない。それでもよければ、次の仕事が見つかるまで住んでもいい了承はオーナーからは取り付けた。

何もオチのない話だ。


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. ハイ、落ちはないですね。
    でも私的には人助けの良いお話。
    この後が気になります。
    のほうず  »このコメントに返信
  2. ピンバック: のほうず

  3. 店長はお人好しでオーナーは冷酷だった、と。
    人並み以上にかわいい22才。
    騙されないように頑張ってください。
    通行人  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 通行人

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