創業50年以上。発行部数は2万部の日刊紙。自前の輪転機も所有している。現在、黒字経営が続いている。なぜ、売却するのか詳細は伝わってこない。
ホール側の規模感も分からないが、オーナーは新聞社を買収することでシナジー効果があるのではないかと考えた。新聞の購読者とパチンコ客が一緒であれば、ホールの宣伝にもなる。新聞社を存続させることは地域貢献になるとも考えた。
地域新聞は少数精鋭で運営しているのが一般的で、記者兼カメラマン兼営業と1人3役をこなす。新聞の発行以外に地域の成人式や祭、運動会、イベントなどへ取材を兼ねていくと、そこで撮影した写真を販売も行っている。
その延長線上で個人の結婚式ではカメラマンとして呼ばれ、アルバムまで作成する。
さらに農家とタイアップして野菜の販売まで行っている。
オーナーはネガティブな共通点も気になるところだ。それは紙媒体もパチンコも将来性がないことだ。それでも、子供や孫たちのために新聞社買収もありかとは考えている。ホール企業グループに新聞社を擁していることは一種のステータスにもなる。
しかし、なにしろ新聞業界は全くの門外漢なので、新聞社の価値やこの先、元が取れるかどうかも不安で迷っている最中でもある。
新聞社の買収話がある一方で、おコメのネーミングライツ話がホール企業に持ち込まれている。
アイリスオーヤマが俳優の吉沢亮を起用した低温製法米のパックライスのCMを流していた。美味しいパックライスを売ると、炊飯器も販売しているアイリスオーヤマに対して「炊飯器が売れなくなりますよ」と自虐的な内容だ。
家電メーカーのイメージが強いアイリスオーヤマがおコメの販売までやっているご時世である。
ホール企業におコメのネーミングライツとは、ズバリ広告戦略だ。大前提としておいしいおコメであることが必須だ。そのおコメにホール名を付けて全国のスーパーで販売する。嫌が上でもおコメ売り場でホール名を冠したおコメが目に付く、という仕掛けだ。
コシヒカリ・ひとめぼれ・あきたこまちなどの有名ブランド米の牙城を切り崩すべく、市川團十郎の長男市川新之助を起用した新潟米「新之助米」のCMが流れているが、ホール名を冠したおコメを果たして誰が買うか、という話である。おいしさを連想させるようなホール名があれば別だが。

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