パチンコ日報

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認知症予防のメーカーとホールの役割


ホールの主な客層は高齢者に支えられているといっても過言ではない。当サイトで「認知症」をキーワードに検索すると認知症に関するエントリーが28本も出てくる。ホール現場は認知症問題と日々向き合っている。

具体的には次のようなことが起こっている。

・遊技中に失禁
・一度台を離れると自分が打っていた台が分からなくなる
・財布の中が空っぽになり、全部使っているにも関わらずおカネを落としたと思い込む
・景品を万引き
・認知症から2年間で800万円使い、見て見ぬふりをしたホールを訴訟?
・免許返納で来店できなくなる
・認知症の親を介護するための離職

認知症は誰もが起こりうるもので予防することも大事。そのためには日頃からの運動は欠かせない。ウォーキングなどの有酸素運動は脳の記憶力と思考力を改善する効果があるといわれている。加えて血圧が下がり中性脂肪を抑える。

認知症予防にパチンコ機を使って取り組んでいるのが豊丸産業である。老人福祉施設向けに販売する「トレパチ」がそれ。現在全国で120カ所あまりの福祉施設に導入され認知症予防に活用されている。

では、なぜトレパチ開発に至ったのか? 同社の永野光容社長はこう説明する。

「企業には50年寿命説があります。10年前、会社創業50周年を迎えた時、この先の準備を考えている時に、パチンコが老人福祉施設で使われていたことが思い浮かびました。中古なので壊れると使えないまま放置されてしまう。それをウチで整備して使えるようにしていました。われわれの製品技術が認知症予防に役立てないかと考えるようになり、最初はスマートボールも考えましたが面白くない。元々循環機を作る技術はあった。2013年には新規事業準備室を立ち上げ本格的に開発を始め、翌年の2014年にドラム式の専用機を世に送り出しました」

トレパチと永野社長

2014年11月、北九州市で開催された第16回西日本国際福祉機器展にトレパチAタイプを出品。福祉機器では初のパチンコとあってテレビでも紹介された。

自転車漕ぎやウォーキングなどの運動器具と連動させて玉を発射させる方式は特に反響が高かった。トレパチ購入の引き合いもきたことから量産体制に入る手ごたえを感じた。

ペダルを漕いで玉を発射させる

歩くのが困難な人が毎日20分、ペダルを漕いで玉を発射した結果、歩けるようになるまで回復した。パチンコを楽しみながら足腰を鍛えたことから歩けるようになった。主治医も「毎日15分は漕いでください」とトレパチが有効であると評価する。

2016年、最も規模が大きい国際福祉機器展へエントリーしたが、トレパチは「娯楽機器になる」と断られる。翌2017年はトレパチテーブルで出品しようとしたが、今度はパチンコという名前がNGとなった。

2019年は「元気はつらつトレパチ!テーブル」のアプリ限定で運動機能を鍛えられるものでGOサインが出る。42インチタッチパネル液晶を搭載。機能訓練、身体機能維持等を目的として開発された専用アプリで、楽しみながら心身の活性化を図る。利用者ごとに履歴データを保存・出力でき、効果測定や進捗管理に活用できる。

トレパチテーブルは4人でできるだけでなく、食卓テーブルにもなる。これがことのほか海外からの反響が高かった。現在、英語と中国語版を製作中で海外展開も視野に入っている。

「脳が衰えると運動も減る。脳に刺激を与えながら運動するこの認知症予防では一番を目指したい。トレパチというネーミングにも拘っているので、パチンコのイメージアップになって欲しい」(永野社長)

ところで、高齢者に支えられるホールは、高齢者の見守りができる立場にもある。例えば、近所の人が一人暮らしの高齢者宅の新聞が溜まっているのを市に通報することで、異常が発見できたりするように。

「会員制度を導入しているホールなら、決まって年金支給日に来ていたお客さんが来なくなったりすることが分かる。見守りをホールがやることで早目の発見ができます。何もおカネをかけずに今すぐにでもできることです」(同)

普段からホールとお客がコミュニケーションを重ねることで、少しでも異常を発見したら孤独死を防ぐことにもつながる。




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