牛丼業界ではすき家が持ち帰りも店内も8%に統一した。店内飲食の本体価格を下げることでそれが実現した。これに対して明確に消費税を分けた吉野家は「価格を2つにすることは、同じ商品で価格が異なるのは一物二価になる」とすき家の手法を批判する。
しかし、そんな方針を打ち出せるのは納入業者に2%を被らせようとするからできることだが、ある種の下請け泣かせだ。
「食品は店内も持ち帰りも全部8%でやってもらいたい。そんな区別をするからわれわれ納入業者にしわ寄せがくる」(食肉卸関係者)
パチンコ業界の消費税対策と言えばスロットの方で進んでいて、1000円47枚で対応しているホールも少なくない。10%になれば1枚22円で46枚に変更することになる。
一方、パチンコの方は1玉が4.4円となり1000円で228個などがある。ただ、パチンコの場合は1000円スタートで何回回るかを計算するユーザーが多いので、外税で貸し玉を減らすと客離れにつながる、と懸念する声もある。それでも玉単価をアップする方が多い。
「消費税対策で等価交換はもう無理です。玉を出せない等価は脱却することですが、11割分岐ではジャンジャンバリバリ玉を出すことはできません。お客さんの喜びは玉箱を積み上げること。6時開店の時間打ちしていた時代は、店内は満員でジャンジャン玉を出すことが私の喜びだった」と話すのは現役を退き経営は息子に任せたホールオーナー。
交換率の変更は少数派で、そのままの交換率を踏襲する。
消費税対策のためにも40玉交換なら余裕だが、スロットは8枚交換となり、勝てなくなる。消費税対策でも立ちはだかるのが一物一価の壁だ。1分間の消費金額がおおむね400円と言うこと以外は、そもそもパチンコとスロットは別物の機械なのだから一物一価にすることに無理がある。
風営法議連に動いてもらって、一物二価を認めてもらうことが業界活性化のためにもなる。
消費税問題はこれぐらいにして、オーナーが業界復活のために必要なのは短時間勝負のできる機械。
その声に答える形で一発機系大量出玉タイプは複数のメーカーからリリースされている。
「ハネモノで1000円入れて、30分で5000円ぐらい出る機械が欲しいい。役モノでもチェーリップ台は夢がないのでダメ」
三共から6段階設定付きのハネモノもリリースされている。
昔は昼休みに白衣を着た職人がパチンコを打つ姿があった。その当時のことを思っての提案なんだろうが、そういう客層が業界から去って久しいので、スリープユーザーへ伝えることが必要になる。
消費税10%時代を迎え新規開拓のハードルはまた一歩上がるのか?

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