遊技機のパフォーマンスを最大化するための仕組みとは
㈱CFY 代表取締役 梶川弘徳
以下本文
2018年アメリカ・シアトルにAmazon Goの1号店がオープンした。完全セルフレジの店でここにはトラッキング(追跡)技術が盛り込まれている。
入口でアプリをダウンロードしたスマホをかざして入店する。商品をバッグに入れたままレジを通さずに店を出ることができる。何を買ったかを天井にある無数のカメラが認識して、自動的にクレジット決済する。
トラッキング技術は何を買ったかが分かるだけでなく、何を買わなかったか、という情報も分かる。カゴに一旦入れたが、それを戻して別のものを買ったデータまで収集している。
買わなかった商品のビッグデータによって棚の陳列を替える。
お客にとっては、買い物体験の向上が一番のメリットとなる。 レジ待ちもなく、キャッシュレス。そして店員の対応も良いので、品揃えの問題や大きな価格差がなければ、間違いなくAmazon Goに通うようになる。
なぜアマゾンはこのモデルを試しているのか?
ビジネスに勝つには相手の土俵ではなく、自分の土俵で勝負するつまり自分に有利なルールで戦うほうが当然強い。アマゾンがこのAmazon Goのモデルで、オフラインでの小売ビジネスでのルールを変え、ゲームチャンジャ―になることを目指している、と言われている。
Amazon Goのトラッキングをパチンコ店の集客に役立てないかと考えて、千葉にある500台の郊外店でスタッフを立たせて調査した。
パチンコ業界の商品は遊技機だが、どのように選んで、情報をどの程度持っているかを聞き取り調査した。
まず、一目散に台に座った人が41%に対して、決まっていなかった人は59%だった。
さらに遊技台を決めていなかった人に、その遊技台を決めた理由を質問したところ、
・その台で遊技したことがあるが47%
・遊技台を見たことがあるが23%
さらにスペックを理解しているかどうかでは、91%がスペックを理解していなかった。打つ台が決まっていた人でも83%がスペックを理解していなかった。
そこでスペックポップと大当たりフローが台選びに役立つか質問したところ、69%が役立つと答えた。
調査の結果から、店に来る人の半分は打つ台を決めておらず、80%がスペックを理解していなかった。
家電量販店へ行くときは買うものも決め、商品の情報も調べていくが、パチンコは変わった消費行動であることが分かる。
80%の人がスペックを理解していない中で集客を上げるためには、提供者がスペックを理解して、スペックポップや大当たりフローで、アルバイトスタッフでもスペックを説明できることが重要である。

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