ある日、メーカーの廊下でこんな噂話が聞こえてきた。
「もううちは全部外注さ…」
開発チームにいた技術者の中には、リストラの波に呑まれる前に、自ら協力会社へ転職した者もいる。こうした流れが加速すればメーカーの「開発魂」が失われることにもなりかねない。
ここで問題になるのが、当面の状況で本当に「優れた遊技機」が生まれるのかという点だ。
かつて、遊技機の開発現場は「命がけ」の修羅場だった。 技術者達は徹夜で調整に追われ、妥協せずに品質を追求した。開発室は、メーカーの命運を握る「最後の砦」として、職人気質の技術者の熱気であふれていた。
協力会社はもちろん優秀な技術を持っているが、メーカー社員が感じていた「責任感」や「情熱」が同じレベルなのか? 協力会社にとっては、クライアントから依頼された範囲内で考えるのが仕事であり、その先の「完成品」に対して深い愛着や誇りを持ちにくい。
さらに、協力会社の悩みでは、メーカー側が悩んでいる「細かいニュアンス」や「ちょっとした工夫」をどう感じ取るかで、フィードバックが改善され反映されない場合もあるのだ。 結果として、少しずつのズレが積み重なり、「なんか、これ違うな」と感じる機械が出来上がることがある。
また、開発を外に任せることで、新しい発想や革新的なアイデアが生まれるという問題もある。メーカーの開発チームでは、常に「どうすれば今までにない遊技機ができるか?」というチャレンジ精神があった。しかし、外注化が進むと、リスクを極力抑えた「安全策」ばかりが優先される結果、目新しさに欠ける機械が市場に出回ることになる。
そしてもう一つ、開発の「丸投げ」が実現した深刻な影響がある。 それは、技術者たちの「仕事に対する責任感」の薄れだ。メーカーの技術者の時は、自分の作ったものが市場に出ていた瞬間を夢見て、「これが失敗したら自分の責任だ」という強い意識があった。
しかし、協力会社へ転職した技術者は、どうしても「ここまでが自分の仕事」と割り切る傾向が強まる。
では、この問題に対する解決策はあるのだろうか? 答えは意外に簡単かもしれない。メーカーと協力会社がより密接に連携し、開発に対する熱意を共有することが求められる。
メーカーがしっかりと「自社製品」に対する情熱を持ち続け、協力会社と一体となって開発を進めていくことが、今の遊技機業界にとって必要なことだ。
最終的に、遊技機の未来は技術だけではなく「人の情熱」にかかっている。 外注化の波が押し寄せる時代でも、その熱意を忘れなければ、また素晴らしい遊技機が誕生する。

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ピンバック: ぷろすと
情熱も大事ですが、最低限一般常識やビジネスの基礎知識を先に身に着けるべきです。
そうしないと、他業界で成長を続けている企業から相手にされず、更に購買力が落ちてしまいますよ。
ピンバック: お山の大将
命懸けの修羅場なんて今は存在しないだろうし、情熱や責任感などがある開発者がいるとは思えない。
以前、いたじゃないここに。打ち手を馬鹿にする開発者らしきコメンターが。
あの思考レベルがリアルの開発者だろう。
勘違いで自分は特別だと思ってる驕りがアレだよ。
すでにメーカー開発は外部の協力会社と同じレベルじゃないのか?
寧ろ外部の協力会社のほうが良い機械が出来るまであるのでは?
ピンバック: 名前はサイト管理者が勝手に変えるから書く意味を感じない
外注だからレベルが低いとは一概には言えませんw
情熱やこだわりを持っている方もたくさんいらっしゃいましたよw
ピンバック: 業界人
そこまで作り込む事もしないだろうし、面白い機械が出てくる可能性は低いでしょうね。
ピンバック: 定年リーマン
全部外注。
詳しくないのでわかりませんが文字通り機械製作にかかわるすべての工程を外注に任せるのだとしたら、もうそれは遊技機メーカーじゃあない気がしますね。
あと、固定費削減のために仕方なく感を出してますが、結果的には自分らでは出来なくなったから外に投げてるのに、やれ熱意だの情熱だのをその外に要求するとか相変わらず言いたこと言ってますね。
業務委託業者に自社製品のような情熱を持て?
いや、持ってくれるわけないとは言いませんけど、そこまで要求するなら厳しいながら自分らでやれよ、と思いますがね。
まぁ理想は理解できますが現実はどうにもならんでしょう。
今の機械たちは外注業者が作ってんのか遊技機メーカーが全て作ってんのかわかりませんが「なんか、これ違うな」と思う機械ばかりですけどね笑
絶対題材知らんで作ったろ、とかね。
出玉性能さえ高けりゃお前ら打つんだろ?と、バカにされてるような内容が多いですよ。
ピンバック: 誇り高きネッコ