マツダは北米販売の大半を日本からの輸出に依存している。広島・山口の工場で生産された車両が重要な役割を果たしている。25%の追加関税が適用されれば、販売価格の上昇や販売台数の減少が避けられず、マツダの収益に大きな打撃となる。
営業利益の下押し額は1000億円以上に達する可能性があり、最悪の場合、5年以内の経営破綻すら懸念されている。
この危機が現実になれば、地元経済への影響は計り知れない。マツダは広島県内に本社工場と宇品工場の2大拠点を持ち、期間工を含む多くの従業員が働いている。期間工の年収は約320万円とされるが、寮費や光熱費が無料、社員食堂も安価なため、可処分所得は高い。その使い道として一定の割合がパチンコに流れている。
ある調査によれば、マツダの期間工は月平均6万円をパチンコに消費している。これは地域のパチンコ店にとって無視できない金額だ。工場近くのホールでは、給料日後の稼働率が顕著に上昇し、「給料日=繁忙日」という構図が定着している。
工場近くの飲食店も同様で、来店客の大半がマツダ関係者で占められている。経済活動の波がマツダの動向とリンクしていることがよくわかる。
マツダの一次・二次取引先は中国地方に約1800社、うち1200社が広島県に集中している。自動車産業が地域経済に占める比重は極めて大きい。
このため、マツダの減産や経営不振は、部品メーカーをはじめとする関連企業に連鎖し、雇用の悪化、消費の冷え込みへと波及する。
当然ながら、その影響を最も早く、そして深刻に受けるのが、パチンコ業界のような可処分所得依存型の産業である。
収入が減れば真っ先に削られるのは「遊び」に使うお金であり、パチンコホールの客足は減少する。現在ですら業界全体として縮小傾向にある中、こうした地域依存構造にあるホールは特にリスクが大きい。
マツダとともに歩んできた広島の経済が、一社依存のもろさを露呈している。行政や企業の努力によって中小企業の多角化や新産業の育成が進められることは望ましいが、時間がかかる。その間にも、パチンコ業界は今ある客層をつなぎとめ、新たな顧客層を掘り起こす努力が必要だ。
地元経済と密接に結びついたマツダ。その動向ひとつで、パチンコ業界の明暗すら分かれる現実がある。
娯楽としてのパチンコを支えるのは、地元で働く人々の安定した収入と生活基盤だ。マツダが揺らげば、広島のパチンコホールの灯も揺らぐ。その構図を直視し、今こそ産業全体で先手の打てる対策が求められている。

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ピンバック: サニー
少しでもマツダに責任を押し付けたいような意図が見え隠れするのがちょっと不快な記事に感じます。
マツダからしたら寄生虫が喚いてるだけにしか感じないでしょう。
それに今現在遊技機メーカーが貧乏になっていて、その下でメーカーに依存しているホール、さらにはユーザーへ多大な影響が出て業界全体が疲弊縮小しているわけなのですが、これに対して何か対策しているんですか?
していないでしょう?ただメーカーが提示する金額と台数を盲目的に買っているだけですよね。
自分の業界で完結する事にすら対策できないのですから、自分たちの力が及ばないところへの対策なんてあなた方には到底出来ませんよ。
到底出来ないのに、そういうベクトルへ責任を転嫁する事多いですよね。
ここの業界人の得意技ですよね、自分以外の何かへ責任を追いやるのは。
このような由々しき事態が無くとも順調に減っていきますよ。
自分の“その時”の順番が来るまで安心して待ってれいればいいと思います。
絶対に来ますよ、その時が。
ピンバック: ロンドンで万馬券
当然、影響を受けるでしょう。
この記事のような共存関係は、規模が大きければ、地域全体のリスクになる。広島ならマツダなのでしょうが、日本の他の地域でも起こるリスクと言えますね。
ピンバック: メイン基板
ソースは?
ピンバック: 三味唐辛子
ソースは知らん。
パチンコやらない期間工を含めた平均ではないのは明らかじゃね?
ピンバック: サニー
いや、あれですよ、推計上は仮にそうやとしても、記事でマツダという固社名を出す以上、出典を明記するのはごく当たり前のことちゃいますのん?
というツッコミを暗に込めた先のコメントでした。
ピンバック: 三味唐辛子