関東のホールに勤務するAさんが遅番を終えて、帰宅の途に就いたのは日付も変った深夜12時半のことだった。ホールから自宅までは自転車で通勤していた。その時だった警察から声を掛けられた。職質だった。時刻は1時を回っていた。こんな時間は自転車に乗っているだけで怪しいと思われるようだ。
職質が始まった時、Aさんはとっさにスマホを取り出して、その模様を動画で撮影しようとした。すると警察官は肖像権とかを振りかざし、撮影を拒み、スマホを振り払った。スマホは地面に叩きつけられた。Aさんは肖像権よりも証拠保全が優先されると思っていた。
と同時に警察は応援を呼んだ。
なんか、大ごとになりそうな予感だけはした。勤務先を聞かれたが、ホールに迷惑がかかると思い、それを拒んだ。何度かの押し問答の末、結局、身分証明書として免許証を提示。勤務先も話して、夜中の1時に自転車に乗っていることを説明して解放された。
素直に話していればこんなことになることもなかったに、と思える事案だ。
元刑事のエキスパートからするとAさんの場合は、やってはいけないことをやっている。スマホで職質されている動画を上げるのが流行っているが、まず、心証が悪い。すぐに身分を明かさなかったこともまずい。職質には抵抗しないことが無難。食ってかかったり、所持品検査に応じなかったりすると逆に『怪しい』と思われる。何もやましいことがなければ、言われるがまま素直に応じたほうが結果として早く解放される。
翌日、所轄からホールに連絡が入った。「お宅の社員は反抗的だった」というようなお小言だった。
オーナーはAさん本人に「怪しい行動でもしていたのか?」と確認した。怪しい行動は一切していないが、深夜に自転車で帰宅していることが、怪しく思われた。ホールの勤務体系上、深夜の帰宅はどうしようもない不可抗力である。
そこで、オーナーが取った行動は、警察が行き過ぎた職質をしていないかを録画しておくために、社員用に15台のウエラブルカメラを買い与えた。帰宅する時はスイッチオンの録画モードだ。これなら、スマホの様に払いのけられることもない。職質の時の証拠をしっかり残しておく目的だ。
まさに転ばぬ先の杖。ドライブレコーダー同様、どちらが悪いか一目瞭然となる。ドライブレコーダーは瞬く間に広まったが、次はウエラブルカメラも必須の時代が来るかもしれない。
さらに、社員の持ち物にはドライバーやナイフなどの警察が食いついてくるようなものを所持しないことも併せて注意した。
素直に応じるのが一番の防衛策だが。

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警察は色々な事件を未然に防ぐ必要あるから。
ピンバック: 馬鹿
現実にあった話なら酷い話ですね
ピンバック: 日報読者
ピンバック: 道草
ちがうちがう、そこじゃない。
せっかく?なので続きのエピソードを身勝手に。
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ウエラブルカメラを買い与えた社員がさっそく職質されたという。事もあろうに盗撮の嫌疑で。
オーナーの次の行動も迷いがなかった。警察から盗撮を疑われぬようカメラの存在感を置き去りにする迷彩服と覆面マスクを社員に買い与えたのだ。
これならカメラの装着を即座に見破られる心配もない。ほかの心配ごとが増えそうではあるが。
迷彩服にはカメラの存在をカモフラージュする効果のほか、万一ナイフなどを所持してもサバゲーマニアとして振る舞える副次効果がある。あるはず。
それがオーナーのひらめきだった。
まさに濡れぬ先の傘ならず迷彩服。
覆面マスクは取り扱い注意。
…そんな奴おらへんやろ〜。
ピンバック: 三味唐辛子
質問を拒むなんて事したら怪しまれるに決まっている。
街頭アンケートじゃないんだからさ。
拒んで帰れると思ったの?
ピンバック: 名無し
声かけられる発端は深夜の自転車だろうけど「反抗的だと思われた怪しい行動」はそこじゃないでしょ。
スマホでの撮影と質問の拒否。
抵抗なくスムーズに対処していたら電話なんてかかってこない。
怪しい行動は一切していない、だぁ?
嘘つき野郎。
ピンバック: 通行人
ピンバック: 猫オヤジ