「現場力」ということばが流行っているが、あるセミナーでもこの現場力ということばが具体例を挙げて出てきた。
500台クラスのホール。
通常、この規模なら1日200杯もワゴンコーヒーが出れば上出来の中、1日で800杯も販売するスーパーワゴンレディーがいる。
自販機で買えば120円のコーヒー。ワゴンなら300円もする。
そこで彼女は考えた。
「お客さまがコーヒーを買うにはきっかけがあるはず。そのきっかけづくりをすればいい」と閃いた。
加えて、自販機より優れているのは、自分には接客ができることに気づいた。コーヒーを売るだけでなく、自分を売ることに努めた。
ホール内は騒音でうるさい。
そこで彼女が編み出したのが島に入るときに鈴を鳴らして、これから販売に伺います、という合図だった。
1人1人に顔を近づけて相手が振り向くまでじっと待った。
そして、客が振り向くと最高の笑顔を返した。
注文のコーヒーを持っていったときに、ここからコミュニケーションが始まる。
空になったカップを回収するときにまた笑顔を返す。
彼女には3回の接遇のチャンスがある。
お客にすれば、コーヒー1杯で彼女の笑顔が3回見られる。
これを習慣づけて1日800杯売るようになった。
現場が創意工夫することで、200杯が限界なものを800杯も売る。これこそが現場力なのだ。
現場力が強ければ強いほど強固な組織になる、ということか。
コメント[ コメント記入欄を表示 ]
コメントする