パチンコ日報

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増客プロセス設計で自店の取組みをチェックする

過去コラムをチェックしたところ、増客プロセス設計について書いていなかったので、今日はその概要を説明します。

私のカリキュラムの一つですが、定期的に自店の増客プロセスでボトルネックになっている部分や改善が必要なところをチェックしていくものになります。

1年の市場サイクルの中で、お客様は市場からいなくなったり、逆に引っ越しなどで市場に入ってきます。

また、競合他店との力関係も変化しており、自店が増客するための取組みも変化に応じて改善していく必要があります。
市場のお客様が自店を知り、最終的にはリピートして下さるまでの流れをイメージし、具体的な施策を盛り込んでいくのが増客プロセス設計というものです。

どんなものかというと

A.潜在顧客(潜在顧客アプローチの段階)
B.見込み顧客(顧客開発の段階)
C.新規顧客獲得(顧客体験価値提供の段階)
D.既存顧客リピート(顧客体験価値深化の段階)
E.顧客維持(定期接触の段階)

という流れのもので、A~Dの流れの中でどのような施策を実施するか、Eの顧客維持で定期的に何を実施するかを考えて現場に落し込むものです。

ちなみに、『顧客体験価値』というのは、私のカリキュラムで差別化価値を作る内容で、“コト視点の価値づくり”とも言っています。

例えば、新規のお客様は何かしらの価値を体験しないと「このお店にまた来よう!」という気持ちになる可能性が下がってしまいます。

よって、しっかりと「また来よう!」となる価値ある体験をしてもらう施策を用意する必要があり、この施策が実施されることでリピートの確率が高まります。

上記のA~Eで施策としてやることを簡単に説明すると、

A.自店を知らない人たちに、自店を良い印象で知ってもらう施策
B.自店を知っている人たちに、自店に足を運んでもらうための施策
C.自店に来店してくれた新規のお客様に、もう一度来ようと思ってもらう施策
D.自店に繰り返し来店してくれるお客様に、更にお店との関係性を深めてもらう施策
E.離反しそうなお客様に、再度来店してもらうための施策

このような内容になります。

大きくはA~Eの5段階ですが、各段階を細分化して①~⑪に分けて自店の施策を考える、またはチェックしていきます。
今回は①~⑪の細分化内容は割愛しますが、自店でA~Eの流れをチェックしてみると、弱い部分が見えてきます。
自店チェックを行い、不足している施策、変化が必要な施策などを発見して、ぜひ改善に役立ててください。



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スロットのライトユーザーファンを離反させない

前回のコラムで、『自分が機種に詳しくないライトユーザーだった場合、自店で好みの機種を探せるか?』ということをチェックして、好みの機種を探せるお店にしていくことについて触れました。

今回は、この内容を現在のスロットで考察していきます。

まず、既に撤去された5号機時代のバジリスク絆や凱旋など、射幸性が高めの機種というのはスロットファンにとって刺激的な遊技動機になることは間違いありません。

撤去によって、次に同等のものだと感じられる代替機が無く、それ以外の機種でもレパートリーが作れなければ遊技動機の低下と共に来店動機も低下し、いずれは離反してしまいます。

ただ、上記の2機種が撤去されたことによる離反は大きいのですが、そもそもこれらの機種以外の機種が好きだったお客様も存在し、射幸性が低下したという離反原因だけではないという見方も必要です。

射幸性の高低は重要な視点ではありますが、パチンコでもスロットでも、射幸性が高めの機種を好むお客様の割合と、低貸も含めてそうでないお客様の割合の中で、それぞれのお客様が好みの機種と出会えることが大切です。

さて、コロナ禍の影響もありますが、コロナ休眠ユーザーのお客様が戻られたときに“好みの機種と出会える”ことをサポートするのはお店にとって重要なものになり、前回のコラムでお伝えした『好みの機種を探せるお店作り』が“好みの機種と出会える”という結果を作る施策になります。

機種に詳しくないスロットライトユーザーのお客様が『好みの機種を探せる』ようにするには?の考察ですが、まずは【コーナー分け】が鍵になります。

パチンコも様々な性能の機種が発売されて、確率分類だけでは機種が探せない状態ですが、スロットは更に「分からない」状態になっています。

低貸なら分からなくても打ってみて理解するということは出来ますが、20円スロットで試すというのは、「新台入替だからそこそこの設定は使っているだろう」と思えるタイミングやお店で無ければ挑戦できません。

そこで、「どんな価値のあるタイプなのか?」という、お客様がどんな体験価値を得られる機種なのかということを訴求する【コーナー分け】で機種を分類することが必要になります。

興味や関心が高まり、「自分の好みかも」という打つ動機となる流れを作るための、興味関心の段階がコーナー分けです。
『短時間でも楽しめるコーナー』という表現や(パチンコでも同様)、『目押しがいらないコーナー』『これさえ知っていれば打てる!コーナー』など、機種の基本性能でコーナーを訴求して、まずは興味関心を持ってもらう方法です。

そこから先は、コーナーの中にある機種で「自分の好みかも」という気持ちになってもらう、台上POPなどの工夫が必要になります。

私は大当りフローを推奨していますが、アクロスなどは通常時の打ち方とBIG時の打ち方をPOPにします。
6号機AT(A+ATなども)系は、大当りフローで当たり方の流れというものを訴求します。

方法はいろいろ工夫ができますが、「自分の好みかも」という心理になるサポートまで行ければ、ライトユーザーの方も台横の機種説明を見ながら遊技して下さる可能性が高まります。

今後、どんなに良い機種が発売されても、知ってもらうための施策が無ければ、自ら情報を取って遊技して下さるお客様以外は機種を探せないので離反は続きます。

自店でファンを増やすというのは、自店でお客様が好みの機種とつながる結果を作ることです。




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お客様と台とのつながり

旧規則機の撤去期限まで残すところ半年となりました。
これまで、新規則機への移行進捗は店舗によって異なるので、重視するべき事項も異なります。

予算の関係上、残りの6ヶ月で全台を新規則機に出来ないお店もあれば、既にパチンコに関しては90%以上が新規則機のお店もあります。

生き残るための店舗営業か、コロナ終息に向けてファン化促進の取組みを重視するのか、競合他店とのお客様喜ばせ競争で勝ち抜いていくのかなど、重視する事を明確にして取組むことになります。

しかし、どんな時でも、どんなお店でも変わらないのが“お客様と台とのつながり”を作る取組みになります。

これまで、新規則機への移行によって、「好きだった機種が無くなった」という出来事は当然ですが起こっています。
コロナ禍で休眠されているお客様においては、戻ったときに「知らない機種ばかり」という状態も想定されます。
このコラムでは繰り返し「お客様と台とのつながりが無くなれば離反する」ということをお伝えしています。

旧規則機から新規則機へ移行する中で、“新たな好きな機種”が見つかれば良いのですが、パチンコもスロットも、機種の複雑化が進んでいるので、特にライトユーザー(機種にあまり詳しくない)のお客様が好みの機種を見つけることが難しくなっています。

パチンコやスロットという商売において、根本的なことは“お客様と台とのつながり”というもので、好みの機種にはお客様にとって何かしらの価値があるから“つながる”状態になります。

好きな機種を思い出すことで、「打ちに行きたい」という来店動機が生まれます。
好きな機種が無ければ、「なんか面白い機種は無いかな~」という来店動機が薄い状態になり、そのまま好きな機種が見つからなければ徐々に足が遠のいて離反していきます。

ぜひ、このコラムをお読みの皆様に実践して頂きたいことは、【自分が機種に詳しくないライトユーザーだった場合、自店で好みの機種を探せるか?】ということをチェックして、好みの機種を探せるお店にしていくことです。

“ファンのヘビーユーザー化”という表現を見たり聞いたりしますが、ファンがヘビーユーザー化しているのではなく、ライトユーザーが離反してヘビーユーザーのお客様が支えてくれている状況と捉えたほうが良いと思います。

これまでの新規則機移行でも既に『撤去離反(好きな機種が無くなり離反する)』のお客様は存在しています。
来店動機を失い離反したお客様を取り戻すことは容易ではありません。

一度「つまらなくなった」という気持ちを、再度「面白そうだから行ってみよう」という気持ちに変えることは簡単でないからこそファン減少に歯止めがかからないという一因でもあります。

この課題は撤去までの残りの期間だけではありませんが、旧規則機が撤去されて離反することが無いように、お店で“お客様と台とのつながり”を作り続ける取組み実施することが大切です。



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≪続≫ビギナーユーザー向けの施策

4か月ほど前のコラムでビギナーユーザー向けの施策について書きましたが、≪続編≫として再度ビギナーの方々への店舗施策を考えてみたいと思います。

サウナブームが長らく続いており、サウナを利用する方々も増え続けています。

クライアント様がサウナ事業を手掛けており、若い方々のグループ利用が増えて喜ばしい反面、サウナでのマナーをあまり知らなかったり、他の方々を気にせず騒いだりということも起こっているようです。

お店としてもサウナのファンになって欲しいので、『カッコいいサウナの入り方・利用の仕方』などの取組みも実施しています。

周囲のお客様に注意されたりすると、マナー違反なのは自分たちでも楽しい気持ちではなくなるので、楽しみ方というものを事前に学べるものがあると良いかもしれません。

誰かと一緒に来たビギナーの方を離反させてしまうか、ファンに出来るかをお店としてもいろいろ考えていく必要があります。

パチンコやスロットも同様ですが何事もはじめは初心者から始まります。
ゲームセンター・カラオケ・麻雀・ゴルフ・キャンプ・釣り・・・・・いろんな娯楽があります。

または仕事に関しても経験が無い職種に関しては初心者からです。

仕事のことはさておき、いろんな娯楽があり、何かをたしなむキッカケの多くは『誰かと一緒に行く』ことになります。
私がゴルフをはじめた時の初ラウンドは、仕事関係の方が同じ組で回って下さり、ゴルフ場でのマナーやコース内でのマナーなど、自分のプレーをしながらも細かくいろいろ教えてくれました。

事前に学んだりしましたが、実際にゴルフ場に行ってコースを回らなければ覚えないし分からないことばかりでしたが、楽しくラウンドが出来たからこそゴルフを続けられたと思います。(ぎっくり腰になって以降はラウンドしていないのですが・・・)

パチンコやスロットユーザーの方々が離反する理由は、『つまらなくなった』『仕事が忙しくなった』『結婚して生活が変わった』・・・・・いろいろあり、お客様の生活環境などの外部環境に関しては取組みの枠を超えてしまいますが、『つまらなくなった』ということに関してはお店でそうならないための施策を充実させることは可能です。

それと同じように、ビギナーの方が誰かと一緒に来店した際に、「楽しかった」という気持ちになるような施策もお店の中のことなので実施可能です。

ビギナーの方に直接届ける施策というよりも、一緒に来た方がビギナーの方をサポートできる情報を知っていて、実際にその内容を伝えるという流れが有効だと思います。

ビギナーの方が「楽しかった」という気持ちから、リピートしてファンになって頂く。
こうなるための取組みがお店に無いのに、自然とファンが増えることはありません。

以前のコラムで、一緒に来た人がビギナーの方に体験してもらう場合、『パチンコかスロットか?』『4P・1P・20S・5Sなどのレートは?』『紹介する機種は?』などを考えるという点について書きました。

お店として事前にサポートできることとして、上記をどのように施策に落し込むか。
遊びのレパートリーにパチンコやスロットを加えてもらうには、お店としてもサポートしていく施策はとても大切です。




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モノとコト価値のマッチング

前回は、コロナ休眠ユーザーの方々がワクチン接種で再度ユーザーとして戻ることを想定して、今からお店として『お迎えする準備が整っているか?』をチェックして早急に取組みを見直そう!という内容をお伝えしました。

前回の繰り返しになりますが、新規則機移行が続くホールの状況下で、長い方で1年5ヶ月の離反状態ということは、「好きだった機種が無くなっている」「人気だった機種が無くなっている」「今の人気機種が分からない」「新しい海が導入されている?」「見たことが無い機種が多くて分からない」など、お客様が戻ったときに思うことが想定できます。

その時、「なんか分からなくて好みの機種が見つけられないから“つまらなくなった”」となってしまうと、せっかく戻られたお客様を離反させることになります。

そうならないためにも『お迎えする準備を整える』ということが重要な施策となります。

コロナ休眠ユーザーの方々への取組みは、基本的に『機種にあまり詳しくないライトユーザーの方々』をイメージした取組みになります。

機種に詳しくないライトユーザーの方々は、好みの機種が無い状態が続くことで徐々に離反していきます。
これを長年続けているのが業界の状況でもあるので、ファン減少を食い止め、ファン増を目指すためにも『好きな機種が探せる』状況となるプロモーションの分断チェックと改善が必須です。

プロモーションの分断を改善する一つの視点として、今日のテーマの【モノとコト価値のマッチング】があります。
簡単に言うと、『お客様が、その商品で何が出来て、どんな価値があるのかが分かるようにする』ことを考えて訴求するというものです。

そもそも、機種がどんな性能で、どんなお客様にどのようなコト価値(体験価値)があるのか分かるからこそ、「この機種は自分に合うかも」「この機種タイプは好みかも」という気持ちになります。

コト価値(体験価値)に関して、機種に求めるものは式で表せます。
『投資金額×投資時間×期待するコト=好みの機種』というものです。

低投資で1時間の短時間勝負だが、大きな見返りを求める場合、5,000円の投資で大工の源さん韋駄天1/319でワンチャンス狙う遊び方だったり(当然ですが初当りを引く確率は下がります)、ライトミドルの1種2種でワンチャン狙うということも期待を膨らませながら遊技する動機になります。

【モノとコト価値のマッチング】は、年齢層の背景としてコンテンツも関係してきます。
好きな機種とつながるまでの流れの中で、知っているものは興味関心が自然と湧くのと、ノスタルジー(懐かしく思う気持ち)というコト価値もあります。

どの顧客層向けに【モノとコト価値のマッチング】を考えるかで、機種コンテンツと機種性能で適切なモノを、どのように価値提案するかを考えていきます。 

『短時間でも楽しめるコーナー』は繰り返し書いていますが、コト価値を表現する価値提案の訴求内容です。

そのコーナーに集める機種は、【モノとコト価値のマッチング】が出来る可能性の高いものを集めておくと、バラエティだったとしてもお客様が好みの機種を探せる可能性が高まります。

プロモーション(販売促進)というのは、お客様が「この商品が欲しい」「この機種を打ちたい」と思う結果が重要です。
単なる情報伝達のプロモーションでは【モノとコト価値のマッチング】は出来ないので、お客様にとってのコト価値(体験価値)を価値提案していくことをプロモーションに加えていきましょう。

この取組みが、コロナ休眠ユーザーの方々にも、ライトユーザーの方々にもとても重要な取組み視点となります。




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