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原油高より深刻な問題は、新台50万円時代が招いた“回収型ビジネス”

イラン戦争が長期化した場合、日本経済にとって最大の影響は原油価格の上昇に伴う物価高だといわれている。エネルギー価格の高騰は物流費や製造コストを押し上げ、さまざまな商品に波及する。

パチンコ業界もその例外ではない。

シンクタンク関係者によれば、パチンコ業界への影響としてまず指摘されるのがプラスチック価格の上昇だ。原油から取り出されるナフサはプラスチックの原材料であり、原油価格が上がれば当然その価格も上昇する。パチンコ筐体には多くのプラスチック部品が使われているため、機械価格がさらに値上がりする可能性がある、という見方だ。

ホール関係者にとって気になるのは、では実際にどの程度値上がりするのか、という点だろう。すでに新台価格は高騰しており、現状でも導入を躊躇するホールは少なくない。もし大幅な値上げとなれば、ホール側は購入台数をさらに絞らざるを得ない。メーカーにとっても販売台数が減るだけに、便乗値上げは決して得策とは言えない。ここが、価格転嫁が比較的容易な食料品などの生活必需品とは大きく異なるところだ。

仮に遊技機1台に占めるプラスチック原材料費が1万~2万円程度だとすれば、原材料価格の上昇分を反映しても値上がり幅は5000円から2万円程度に収まると試算される。つまり、原油高の影響はあるにせよ、それだけで機械価格が大きく跳ね上がるわけではない。

実は、現在のパチンコ台価格を押し上げている本当の要因は別にある。液晶の大型化や可動役物の増加、版権費を含む開発費の高騰、そして何より販売台数の減少である。

市場縮小によって販売台数が減れば、メーカーは開発費を回収するために1台当たりの価格を引き上げざるを得ない。かつて20万円台だったパチンコ台は、今や50万円前後が当たり前になった。

この価格差はホール営業にも大きな影響を与えている。20万円程度の台であれば、1台あたりの回収目標をそれほど高く設定する必要はなく、釘を極端に締めなくても営業は成立していた。ユーザーにとっては「ある程度遊べる」環境が維持されていたわけだ。

ところが現在は事情がまったく異なる。50万円の台を導入すれば、ホールは短期間で投資を回収しなければならない。しかも機械の稼働寿命は長くて半年、短ければ導入からわずか1週間で通路と化すことも珍しくない。回収を急ぐあまり、釘調整は厳しくなり、結果としてユーザーの負担は増える。「遊べない遊技」になってしまったのである。

さらに、この問題を深刻化させたのが等価交換の普及だ。等価交換が主流になると、ホールの釘調整はさらに厳しさを増す。どうしても回収を急ぐ営業になりやすい。

ユーザーは早く負け、遊技時間は短くなる。不満を抱えたまま店を後にする客が増えれば、当然ながら客離れは加速する。こうして業界全体が縮小していく――そんな悪循環が分かっていながら断ち切れない。

今のパチンコ業界で起きているのは、「遊べるパチンコ」から「回収型ビジネス」への構造転換だ。原油価格の上昇よりも深刻なのは、実はこのビジネスモデルから脱却することだ。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 台メーカー:機歴・抱き合わせなどで、パチンコ店からボッタクろう!
    パチンコ店:台メーカーからボッタクられた、客からボッタクろう!
    パチンコ客:パチンコ店からボッタクられた、パチンコを止めよう!
    これでは今後も客離れは加速しそうw
    トクメイ  »このコメントに返信
  2. ピンバック: トクメイ

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