山脇幸三(仮名)さん。当時54歳、10年以上にわたりパチンコで年間200万円前後を稼ぎ、生計を立てていた。しかし勝てない時代が訪れ、その生活は破綻を余儀なくされる。彼が語った勝てなくなった理由は、今日の業界にも通じる示唆に富んでいた。
■ ボーダー理論で食えた時代
山脇さんがパチプロになったのは、共同出資で作った会社が解散したのが契機だった。元々パチンコ好きで腕にも自信があった。ちょうどモーニング機の「春夏秋冬」や連チャンアレパチの「エキサイト」が隆盛し、現金機が1/200、CRは1/300という時代。彼は確率の甘い現金機を求めて毎日、北摂地区から梅田まで通い、早朝から並んだ。
「6個返しでもよく回った。時短でも玉が増えた。月20万円は固かった」と振り返る。ボーダー理論を徹底し、30回転が基準なら33〜35回転の台を朝から晩まで打つ。40回転する台を見つければ、勝ちは約束されたようなものだった。
しかしCR機が普及し、プリペイドカードが強制導入されると状況は変わる。「射幸心を煽るだけで勝てない方式になった」と彼は憤る。
加えて、統一ゲージの導入でスタートの回転数が平等になることで、極端に回る台がなくなったことが勝てなくなった要素、と指摘する。
■ 地元の釘が締まり“勝てる店”が消えた
転機は地元に大型チェーンが等価交換で参入した時だった。人気は独占され、周辺ホールは客を失った。等価に追随しない競合店も「スタートと出玉削り」だけは横並びとなり、結果として「地元に勝てる店がなくなった」。
山脇さんにはこだわりがあった。
「客が多い店は台が選べないから行かない。海物語は叩く客が多くて振動が不快。長時間打つパチプロには耐えられない環境だった」
こうして勝てる店も、打ちたい店も消えていった。
甘デジにも救いを求めたが「勝っても3万円。割に合わない」と失望。やがて午後からの入店が増え、ホールから距離を置くようになり、生活のパチンコ依存は終わりを迎えた。
■ 進化したスペックが客を減らすという皮肉
山脇さんは勝てなくなった原因を「釘」と「機械」の両面で語った。
第一に、スタートが回らない。
液晶が大型化したことで道釘が長くなり、玉が直滑降で落ちて跳ねず、ヘソに入らない。
第二に、演出過多。
「光が眩しすぎて年寄りは下を向いて打っている。音もうるさいだけ。こんな台で一日打つ苦痛を開発者は理解していない」と手厳しい。
さらにホールの「短期回収型営業」にも不満をぶつけた。
「新台をすぐ外す。完全に客から回収するための営業。タイアップ台も機械代が高くなるだけで誰も得しない」
出玉共有・台移動自由によりウチコが増え、一般客にしわ寄せがいく構造も嘆いた。
こうした積み重ねが、長年のパチンコ文化を静かに壊していったと彼は見る。
■ それでも「40回回る台があれば」──元パチプロの最後の願い
パチンコを完全にやめた山脇さんの胸に、わずかな未練がある。
「1回交換でもいい。40回回る台があれば、もう一度打つ」
結局、客が求めているのはただ一つ。
「しっかり回る、遊べる台」である。
しかし現実は、メーカーは高額機を作り、ホールは短期回収に走り、結果としてパチンコは客に背を向ける産業になってしまった。
そして今、スペックが進化するたびに遊技人口が減っていくという「逆転現象」が起きている。
それは、パチンコ機がホールのためだけに設計され、本来の顧客であるユーザーが最も置き去りにされているからだ。
■ 業界が生き残るための答え
山脇さんの言葉を借りれば、解決策は明快である。
「客が求めるのは回る台、それだけだ」
・高額機中心の開発体制を改める
・スタートを削らない営業へ転換する
・長時間打てる“疲れない台”を作る
・演出の過剰化を抑え、高齢客が遊べる機械に戻す
15年前に語られたこの警鐘は、今の業界にもそのまま当てはまっている。
むしろ、当時より深刻さを増していると言っていい。
「回らないパチンコ」が客離れを加速させ、
「遊技機の進化=高射幸化」がユーザーを苦しめていく。
この矛盾を解消しない限り、パチンコは復活しない。
そして、山脇さんの最後の一言は、今も業界に刺さり続けている。
「40回回る台があったら、パチンコはまだ面白い」
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新台を導入しても1台とか2台が大半の田舎は、入れた初日から客が座らないなんて日常茶飯事です。
お客が求めるのは遊べる台、回る台なんだけど、そんな事店はみじんも考えやしない。別にこれで食うわけでもないし、自分が使えるお金の範疇で遊び、無理なら辞める。あと数年ってところかな。
ピンバック: 定年リーマン
古い台でも回れば、当たればみんなそれの方が良いはず。
新台入れたら客が来るのではなく
新台なら他より回るかな?と思ってること気付いてます?
新台買うお金があるなら釘開けて回してお客さんを遊ばせる。
絶対その方が客は喜びます。
回すためには等価交換(等価に近い)を止めるべき!
回らないストレス
この解消が一番だと思います。
1000円で10回転なんてストレスしかない!
ピンバック: 匿名希望
でも、そういう話ではないのでしょう?換金あっての話なのでしょう?
勝った負けた、が最重要なのでしょう?
ピンバック: 通りがかり
ピンバック: ナナシーの打ち手
ピンバック: ま、
専業や軍団の廃業が業界の衰退
と、言っているようなもの
ピンバック: 暗に
ピンバック: crazydoctor
ピンバック: スロットで例えるなら
その少し後にCR「フィーバービーチ」「撃墜王」「チキチキドリーム」「サイコロン」など確率が若干甘く確変の突入、継続率が控えられたスペックでした。
ピンバック: 猫オヤジ
エキサイトが1992年、春夏秋冬が1993年で、この時点ではCR黄門ちゃま2(1994年)やCRフィーバーワールドⅠ(1994年)、CR球界王(1994年)、CRバトルヒーローV(1995年)は世に出ていません。
1993年時点のCR機のシェアはCR花満開でほぼ占められており、この機種は設定付きで大当たり確率が最も低い設定3で1/308でした。
ピンバック: 日報読者
まずメーカーがわざとクソ不味く作っている(これが旨いと思っている)現状を改善しないと
第一歩はまずホールが新台をホイホイ買わない
浮いたカネで回るようにする
それが続けば客は新台<回る台になるから
ただねぇ
どれくらいかかるかは正直わからんね
それくらいホールはユーザーを減らし過ぎたからね
間違いなく即効性は無い
どれだけ耐えられるかが肝
ピンバック: 心機
無駄な機械台を使わない分出玉に特化させ回る店だったため客もかなり多く地域でも上位の優良店だった。
いまはどうなったか分からないが、その当時は他県から営業形態を見にくるホールも多かった。
自分もよく通ったが他店では駄目で外れた機械でも回って勝ったりすると、その機械の良さが再認識され面白いと思いまた打ちたくなったものだ。
今の新台は回さないし当たらないから機械の良さが分かる前にみんな打たなくなる。
パチンコ全盛期の時代にメーカーで働いていたので新台入替えのさい新台の釘調整をしていた。その時に新台は客に勝たせるのが当たり前だからとにかく出せと言う社長も多く、藤沢プ○ザ(現パラ○ツォ)は夕方開店で客が負けないよう釘調整してくれと頼まれ、親指くらいヘソ釘を開けたりしていた。
新台は取り合いで今みたいに初日から空き台があるのはボッタクリ店ぐらいであった。
まさしく今は初日から新台が空き台だらけなのは、殆どの店がボッタクリ店と告知してるようなもの。
初日から1000円15回以下の店はパチンコ業界の未来のためにも入替え止めたほうがいいと思う。
ピンバック: もとパチンコメーカー営業マン
パチンコ店:台メーカーからボッタクられた、客からボッタクろう!
パチンコ客:パチンコ店からボッタクられた、パチンコを止めよう!
ピンバック: トクメイ
もちろんその台だけじゃなく、その人気台を買うために必要な機歴のゴミ機械含めての効果だ。
前評判の高い人気機種だけなら利益が出ているかもしれないが、前段階の機歴機種含めたらマイナスになってるとかないのだろうか。
大手は物量作戦でいけるから利益出てるんだろうけど(だから買うんだろう)中小企業は怪しいところ、ない?
新台出たらすぐ入れ替え。数週間前に入れ替えた新台がお払い箱なんてザラ。回収もままならないから違う台で回収なんて馬鹿げたことも。
1000万で新台入れて回収は赤字。でもまた新台入れないと死ぬ病によってまた新台を買う。で、徐々に店内状況が悪くなって客はいなくなる。バカでもわかる構図だ。
客を他店にとられないために経営難なところに無理矢理機歴含め新台買って、その結果負債を増やしてる、なんてバカなことしてる店舗はないのか?
あとは純粋に店長の機械の目利きが酷い、悪いとかあるだろうな。
後の評判が高くなると見越して買うとかあるんだろうけどそのギャンブルが当たらずマイナスばかりとか。
特に店長含め今の業界人たちはパチンコをプライベートで遊ばないと聞く。そりゃわかるはずがない。
とにかく新台に夢を見すぎなところないかい?
今や現場ではほとんどの新台は速攻で通路になってるの知っているのだろうか。とくに田舎。
今一度自分の店の財布と新台の価値を見返すべき。
店長たちは遊技機の勉強をするべき。というかこんなの知ってて当然なんだが。
ピンバック: 通行人