「ここ大阪では、0.25、0.2円パチンコの集客がバツグンです。1円、4円は虫の息状態。この状態で運営出来るのなら、パチンコもありかな?老人の娯楽としてもそこまでの負担にならないかも。おまけに貯玉出来るし・・・。あとは釘を少し緩くしてあげれば上出来!!
但し、経営的にはかなり厳しそうですね」
パチンコも一旦デフレスパイラルに突入すると、どんどんデフレ傾向は強まっていくわけだが、1パチまでが壊滅状態とは、まさにデフレスパイラルの顕著な表れでもある。
20~25銭パチンコとは、射幸性でいえば、まさに警察が求める落としどころだ。4円パチンコで1000発出せば4000円だが、25銭パチンコなら250円にしかならない。こうなると本当に暇つぶしか、根っからパチンコが好きな人以外はやらない。
ただ、ここまで来ると売り上げも立たず、全台が25銭パチンコではホール経営そのものが成り立たない。デフレスパイラルの行き着くところは自滅を意味することでもある。
東京のある自治体で経済大学教授による市民セミナーが開かれた。テーマは「デフレ時代を生き抜く」。
居酒屋業態で以前、280円均一が流行ったが、生き残っているのは鳥貴族ぐらいだという。安さを競争すると品質を落とすしかない。品質を落とすことはすぐに味に現れる。食い物商売で味を落とすことは即、客離れにつながる。鳥貴族は企業努力で品質を落とすことなく頑張っているので、勝ち残り組ということになっている。
ここでパチンコをプライベートでも打つ教授がパチンコの話をした。会場内にはパチンコをやる聴講者はいなかったが、パチンコ店選びの持論はどれだけ回るかではなく、いかにストレスがないかの方を重視している。
ここでパチンコホールは客が負けてもいいと思っている範囲を理解していない、と指摘した。
「1パチが増えていますが、今のブルーカラー給料がどれぐらいか分かっていますか?4円はお客のニーズにまったく合っていないから廃れる。ブルーカラーは大企業でも残業代が付かなければ50代で年収は300~350万円。彼らがおカネを使えなくなっているから、日本はデフレから脱却できない」
前述のように大阪の一部の地域では1円からさらに低い25銭パチンコへシフトしているのは、ブルーカラーの年収と比較すれば納得せざるを得ない。
ここからは教授による打開策のヒントだ。
定食屋が流行るのは、日替わり定食があるから毎日でも通うことができる。日替わり定食はちょっと安く、客が食べたいもの悩むことなく、すぐ食べられることが特徴。
ベビーカーの種類が30種類あったらお客は悩む。そこで店が厳選して10種類まで絞り込んだ方が選びやすくなる。
ここでのポイントはお客を悩ませないということ。
「パチンコは新規客が増えない理由は、どれを打っていいのかまったく分からないから。新規客を悩ませないためには、新規客用に勧められる台がない。それがちょいパチなのかも知れないが普及していない。新規客用にただで打てる台が一台あるだけでいい」

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