パチンコ日報

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業績を上げるための心理学

交流分析という心理学がある。これは1950年代にアメリカの精神科医バーン博士によって提唱された心理学理論で、日本で一番最初に取り入れたのが日航と全日空。

客室乗務員はお客様の命を預かっている。狭い機内で万一トラブルがあったときは迅速に対処しなければならない。

その際、自分の心理もお客様の心理状態も手に取るように分かっていなければならない。トラブルがあったとき、どんなことをすれば安心できるのか。つまり心の見える化。交流分析とは心を科学の目で数値化して理解する心理学である。

これがパチンコにも応用できる。

バーン博士は精神が子供の頃の経験によって形作られるP(Parent、親)、A(Adult、成人)、C(Child、子供)の3つの自我状態があると仮定した。
一般的に人々はこの3つの自我状態のいずれかに属している。

それぞれの状態はさらに分割される。

CPは責任感があって信念が強い。反面厳しくて口うるさい。

NPは優しくて愛情を持っているけど、甘やかしすぎて過保護にする。

Aは冷静沈着で計画性がある。物事を客観的に見るが、行き過ぎると評論家になる。

FCは天真爛漫で明るくて自由奔放。でもわがまま。

ACは謙虚で穏やかで素直だけども劣等感を持ちやすい。

という心理状況が分かってくると、お客様をどの自我状態にすれが、売り上げが一番上がるかが分かってくる。

お客様が来店しました。

一番最初、お客様はアダルトの状態で来店する。この店で勝てそうかどうか情報を集める。ポスターに新台導入の文字。新台なら勝てそうだな、と判断してそして打ってみる。

ところが、回らない。すると、「何だ回らないじゃないか」と批判を始める。そして、最後は打つのを止めて店を後にする。

ということはCPを出させないことだ。

CPを出させないための店舗作りをどうすのか?

それともう一つ、FCを出させること。FCは楽しいこと、面白いことが好き。お金のことも考えない。

つまり、パチンコに来たお客様には長くいてもらって、そして、お金を使っていただくためには、このFCの状態にしなければいけない、ということ。

では、FCの状態は何に反応するか、といえば、NP、お母さんの優しい愛情に反応する。

女性スタッフの戦力化をどうするか、ということで、玉箱を運ばせるよりも女性は女性らしさできれいで、美しい母親の愛情でお客様に接するほうがいい。

例えば、キャバクラは時間ギリギリにかわいい子をつけてくる。そうすると鼻の下の長いお客は「もう1時間延長」となる。



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そうじのおばちゃんを戦力化

東北の単独店で掃除一筋に20年間働いてきたおばちゃん(76)がいる。時給は1000円でこの20年間据え置かれたままだった。

おばちゃんは思い切って店長に「時給を上げてもらえないか」と意を決して申し出た。

店長は時給のことは頭の片隅にはあったが、おばちゃんから言われてハッとした。掃除係も1年も持たずに辞めて行くおばちゃんたちが多い中、掃除リーダーとして指導もしながら20年も続けてくれていた。

店長の判断では決められないので、オーナーに相談した。

オーナーの決断は早かった。

時給は1500円に上がった。

逆におばちゃんにオーナーは、今まで賃上げしなかったことを詫びた。

おばちゃんは「死ぬまで働きます。やっぱり社長についてきてよかったです」と感謝の言葉が出た。

なぜ、掃除のおばちゃんの時給を上げることに店長が気づかなかったか、というと店長も今の役職になって20年。この間、年俸650万円は据え置かれたままだったからだ。

大手ホールでも減収減益時代である。業績を上げられるどころか、業績は下がる一方で自分の給料さえ上げて欲しいと言える状況でもなかった。だから掃除のおばちゃんまで気が回らなかった、というのが本当のところだ。

掃除のおばちゃんは、ホールによっては「クリーンスタッフ」と呼ばれ、正社員雇用しているケースもある。

田舎の地元採用なのでお客さんの名前や家族構成、どこで働いているかまで頭に入っている。スタッフ以上に知り尽くしている。

最初は掃除のみで入ったが、スタッフが人手不足の時にインカムを付けてランプ対応をするようになった。客にすればホールスタッフだろうが掃除のおばちゃんだろうが、1分1秒でも早く対応してくれればいい。

ましてや、高齢者は掃除のおばちゃんの方が馴染みやすいし、話もしやすい。

ホールで一般景品のセールスをした場合、おばちゃんたちは一番の戦力になったりする。玉を出している年配客に声を掛けて景品を勧めるとこれが、スタッフ以上に一般景品が売れたりする。

会員獲得もお手の物だ。おばちゃんたちが声を掛けると安心感があるのか、すんなりと入会してくれる。

人手不足のヤマト運輸は配達助手で夜の部(夕方5時から夜9時)が1400円の高額時給を提示している。
※8年前の話。

パチンコ店の時給の優位性はもはや薄れる一方だ。

人材不足の解消に中年のおばちゃんを掃除スタッフとして採用して、ホールの戦力に育てる方法もある。


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接客は稼働に影響する!

ホールでアルバイトを始めたのは大学3年生の時だった。きっかけは留年したことだった。親からは「学費は自分で稼げ」と突き放された。今から18年前の2007年のことだった。当時入ったホールの時給は1300円、とかなり高額だったことが魅力で、遅番のシフトに就いた。

結局、大学は5年掛かって卒業することになるが、2年間アルバイトで学費を稼ぎ出した。

卒業に備え就活もやったが、運が悪かった。リーマンショックの余波で超就職氷河期世代のど真ん中だった。就職先など簡単に見つかるはずもなかった。

2009年~2010年と言えばパチンコ業界には追い風が吹いた。どの業種も求職がシャットアウトされ、唯一採用活動していたのがパチンコ業界だった。求人誌に広告を出さなくても店頭の張り紙でもアルバイトに困らなかった。中には時給を900円台に下げたところもあったが、それでも人が集まった。

そんな時代に行き場を失っている時に、店長から「正社員にならないか」と声を掛けられた。

就職する決め手は、自己成長できる会社だということが2年間のアルバイト経験で分かっていたこともあった。正社員になって責任感も感じるようになる。

集客に対する思い、店に対する思いなどを志高く学んでいく。

接客に関しては「第一印象」を意識した。誰が見ても愛想がいいと思ってもらえるように、表情は笑顔を心掛けた。

「接客で稼働が上がらないと言われているけど、そんなことはないと断言できます。他店で嫌な接客を受けると二度と行きませんから。お客さんは社員と話をするのを楽しみに来ているので、稼働には直結している、と思います」

ホールのムード作りにも長けていた。従業員を楽しませることが好きで、自然と笑顔が出るような職場づくりを意識した。

「褒められて嬉しくない人間はいないので、直接褒めて長所を伸ばすようにしています。仕事以外のコミュニケーションもよく取っています。それこそ、仕事が終わっても会話しています」

お客様を楽しませるには社員も楽しめる環境づくり――これをモットーに自らがエンジンとなってホールを回している。

こういうタイプの人材が出世していく。与えられた仕事を全うすることは言うまでもないことだが、陰日向のない行動で下からも上からも愛されることで役職は上がって行く。



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ティファニーの偽物で財を成し…今は年商190億円の会社へ

このエントリーは6年前に書いたものです。

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90年代半ばブランド景品がブームになった時期があった。それまでのパチンコ景品と言え掛け率の低いおもちゃなどが多かった中、ブランド品は衝撃的だった。

当時は40個交換時代。一般景品なら上代1万円のものが取れるが、換金すると6000円に目減りする。それが魅力的な景品であれば、換金せずに景品を取る流れがブランド景品によって生まれた。

パチンコ業界へティファニーのオープンハートのネックレスを持ち込んだ会社があった。「あった」と過去形になっているように今は存在しない。

シルバーのオープンハートの定価1万5000円を1万円景品で出していた。もちろん偽物だからできたことだ。箱から巾着袋までコピーして、業界の景品業者に卸した。

当時の銀価格は1g6円。ペンダントトップに3g使っても20円。加工賃を入れて1000円ほどで偽物を作っていた。

「日本中のティファニーの偽物は、100%自分がやっていた」と独白する。

景品業者はそれを本物と思って3000~4000円で仕入れて、ホールへは5000~6000円で販売していた。

日本でも一流企業になった会社の中には、草創期にはかなりヤバいことに手を出して財を成し、その後紳士になって行くパターンがあるが、まさにこのケースがそれ。偽物で16億円儲け、今は年商190億円の貿易会社になっている、という。

景品の方に話を戻そう。

ティファニーのオープンハートが流行った時代ということもあり、景品でも飛ぶように出た。景品が魅力的だったので、「オープンハートが入荷しました」とポスターを貼ると、これ目当ての若者が増えた。

品不足から「1万円でもいいから入れてくれ」というホールも出るほど。損して得取れ。ティファーに欲しさにお客は2500発出すためにおカネを使ってくれた。

この社長は中国製の偽物Gショックにも手を出そうとしたが、Gショックは触れる機会が多いので、偽物とバレそうなレベルだったので思いとどまった。オープンハートはどれが偽物かも比べようがなかった。

ブランド景品もやがて等価交換になってからはさっぱり出なくなる。それまでも一般景品は5%未満の市場でブランド景品によって引き上げられたわけではないが、その数%の市場が失われたことで景品業者も淘汰されていく。

本来はタバコやお菓子など景品を取るためにおカネを使ってくれるのがパチンコのビジネスモデルだったものが、店の外で客からタバコを買い取る暴力団がすぐに出てきたように、換金の歴史は長い。

等価は高額景品を扱う景品業者を駆逐してしまった。



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求人難の時代に寮復活が救世主になるか⁉

東北のとあるパチンコホールの求人募集が話題になっている。 何と、20年の時を経て放置されていた「寮」を再び活用するというのだ。 なぜ、今さら寮を復活させるのか? その背景には深刻な「人手不足」があった。

パチンコ業界は慢性的な人手不足で、求人を出しても応募が来ない。 やっと来たと思ったら、面接当日にドタキャン。面接に来たと思ったらホールの方が断りたくなるレベルだったりする。

このホールは「そうだ、寮を復活させよう」と一念発起する。

新たな求人広告には、「寮費無料」との文字を躍らせる。これは、特に若い求職者にとっては大きな魅力となる。なぜなら、東北地方ではワンルームの家賃と光熱費を合わせて、5万から6万円の出費がかかるからだ。

給料の面でのアピールよりも、「住む場所が無料」というのは心理的なハードルが低い。この戦略は、なかなかしたたかである。

さて、問題はその寮である。20年間放置されていたため、当然ながら中は荒れ放題。 「これをリフォームすれば、きっと使える!」と決断した。数百万円のリフォーム費用をかけて、ピカピカの社員寮に生まれ変わる予定だ。

部屋は8室。ちょうどバイトや新卒社員が住むには手ごろなサイズだ。さらに、Wi-Fi完備にし、共有スペースにはちょっとしたキッチンや洗濯機も並ぶ予定だとか。「令和のシェアハウス風の寮」までアップデート。これで若い世代にもアピールできるという算段だ。これで美味しい賄付きならパーフェクトだが、食事の方は付いていない。

しかし、寮という言葉には、ある種のノスタルジーも含まれている。昭和のパチンコホールといえば寮付きが当然だったことがあった。それが、時代とともに「個人の自由」が重んじられるようになり、寮というシステムは廃れていったのだ。

しかし、今、その寮が再び注目される時代が来た。コロナ禍でもリモートワークや在宅勤務が広がり、「職住一体」が新たなライフスタイルとして受け入れられるようになった。

大手企業でも「社員寮」が復活してきたのには驚いた。住宅価格の高止まりを背景に再評価されているのだ。

このホールの寮復活計画が成功するかどうかは、誰にも分からない。しかし、少なくとも「寮費無料」という条件は、地方の求職者にとって大きな魅力であることは間違いない。

これが成功事例となれば、ひょっとしたら、全国的に「寮付き」が再び増える時代が来るかもしれない。寮という名前のノスタルジーが、「人手不足の救世主」として再び新しい価値を持って蘇るのか注目したいところだ。



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