パチンコ日報

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連休前の施策と会員化率の把握

前回、前々回のコラムに引き続き、今回も連休前の施策と地域戦略についてお伝えします。
前回はGW前の集客施策として、入替集客と入替平均単価について触れました。

これから旧規則機を撤去していくには、P機や6号機の導入は欠かせないのですが、お店によって使える費用には大きな差があります。

月の予算の中で、残りの旧規則機台数を計画的に入れ替えていくときに1台当たりに使える入替平均単価が低いお店は、新台でガンガン入替をしていくわけにはいきません。

そのような状況下でも、年に3回の連休前集客は実施する必要があり、特にコロナ禍では商圏内の会員化率の変化を踏まえてアクションを取らなければリカバリーですることが出来なくなります。

特に4月は転出と転入の多いエリアに関しては、新規獲得を目指すアクションの意味もあります。
そこで、入替平均単価が低いお店の取れる策として、『お宝台の発掘』で入替台数にボリューム持たせた施策の方法をお伝えしました。

また、前々回ではコロナ以前と以降の自店商圏の会員化率の変化を踏まえて、どのエリアに販促アクションを取るか、第1商圏から第3商圏の把握についても触れました。

まず、連休前の施策としては、自店の状況を踏まえて出来ればお宝台の発掘視点でお客様が来店して下さるインパクトでの入替台数(お宝台予備軍の機種は現状格安です)を検討し、お店の店内販促は『ライトユーザーでも分かる』レベルを目指すことが大切です。

これは、お客様が「自分にとってどんなメリットがあるのか?」に対して応える販促になります。
『短時間でも楽しめる』『低投資でもワンチャンある』『一発逆転の可能性がある』『目押しがいらない』『初当りが早い』・・・・機種の特性によってカテゴリーコーナー分けをし、コーナー訴求するのも一つの方法です。

入替平均単価が50万を超えるお店は、当然ですが4月の新台を中心に施策を考えると思います。
入替平均単価が低いお店であったとしても、自店の力でやれることは最大限実施することが重要です。

また、立地に関しても一概には言えませんが、地域戦略として『競合店に対して、自店の有効商圏(競合店よりも自店の方が距離が近い有利なエリア)』があれば、GW前の施策でそのエリアを中心に集客販促を検討する必要があります。

年齢層の若めなアクティブなお客様は、多少距離が離れていたとしても自分にとって勝率が上がるお店を選択しますが、年齢が上がるにつれ距離のメリットの優先順位が上がります。

また、比較的ライトユーザーのお客様も距離のメリットを優先します。

現状としてはアクティブなユーザーも集めたいところですが、そのユーザーが好む機種の設置が追い付かない場合には、年齢層の高いユーザーやライトユーザーの方々をターゲットにする選択になります。

いずれにしても大事な時期になります。
そして、自店の事情や条件によって取れる施策は異なりますが、集客の可能性が高い大事なタイミングを活かしていきましょう。





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残りの旧規則機をどうするか?

前回のコラムでは、地域戦略とGW前の施策について触れました。

年に3回の連休前は自店の集客にとって大事なタイミングで、GWというのは4月に引っ越してきた新規のお客様へのアプローチにもなります。

その為にも、ある程度はボリュームのある入替を準備して盛り上げるなどの施策が必須となります。

しかし、コロナ禍の現在では企業の体力もさまざまで、新台でボリュームのある入替が可能なところもあれば、新台はほとんど買えないというホール様もあります。

そこで、今一度自店に出来る方法を探るためにも『入替平均単価』を算出し、最終的に11月30日にはお店の機種構成や営業する台数(一時的に台を止める)から考えていく必要があります。

『入替平均単価』とは、残りの旧規則機を自店の機械予算で入れ替えていくとき、1台当たりいくらで実施できるかの単価です。

例えば、500台のお店で残りの旧規則機が200台あり、月の入替予算が500万円とします。
残りの期間を4月から11月の8ヶ月で計算すると、【500万円×8ヶ月=4000万円】で、残りの旧規則機200台で割ると【4000万円÷200台=20万円(入替平均単価)】になります。

仮に、11月30日の時点で40台は板張りにする場合、【4000万円÷160台=25万円(入替平均単価)】になります。

200台のうち、新台を50台(1台50万円)買うとすると、残りの150台は中古で平均10万円の予算になります。

このような厳しい状況のお店にとってどのような方法があるか?ですが、GW前に入替アクションはやらないよりはやったほうが良いので、中古でボリュームのある入替を検討することになります。

そこで、「どんな中古機を探すのか?」という点についてですが、一つの選択肢として【お宝台になる可能性の機械】を探して育成チャレンジする方法があります。

【お宝台】とは、発売当初は人気が無かったが、時間の経過とともに相対的に価値が上がっている可能性がある機械や、発売当初は認知されなかったスペックが、今なら認知される可能性があるものなどです。

一つの例として、パチンコの1種2種ライトミドルの機種は、ここ半年くらいでラインナップも増えて『継続率×出玉スピード』での評価が高まっています。

この1種2種ライトミドルは、P機が発売された2018年後半や2019年前半には、まだまだ顧客認知が低いものでした。

しかし、今なら遊タイムがついていないだけで、当初のものでも『継続率×出玉スピード』は遜色ないものがあります。
2019年3月発売のPFアクエリオンW最終決戦は『確率1/199.8・突入52%・継続率80%』、2019年8月発売のPFマクロスΔは『確率1/199.8・突入46%・継続率80%』です。

この2機種は中古価格2万円以下で購入できます。

入替予算が潤沢であれば、新台中心で入替施策を考えればいいのですが、自社や自店の予算に応じて中古も検討しなければ撤去が進まないという場合、どうせなら【お宝台を発掘して・本当のお宝台に育てていく(ファンをつけていく)】という意味のある機種を探すことが大事です。

他にもお宝台候補のスペックや6号機スロットもあるので、大事なアクションのタイミングで活用してみてはいかがでしょうか。



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パチンコ店の基本は地域戦略

今年の4月は例年とは異なる特別な時期になります。

特に、GW前の取組みは年に3回の連休の一つになり、コロナ離反を少しでも取り戻すためのアクション、そして地域の方々の転出や転入が多い地域は自店に足を運んでもらうためのアクションになります。

既存のお客様が足を運びたくなるアクションだけでなく、一時離反していたお客様が来店したときの準備も丁寧に実施することが重要です。

新規則機への移行が進んでいるので、なおさら久しぶりに来店したお客様への『台とお客様のつながり』を作る取組みは充実させる必要があります。

地域によって顧客層の比率は異なりますが、『GW・お盆・年末年始』という連休前は自店の顧客層全てに対して来店してもらうための販促を行う必要があります。

来店促進の基本は『入替』になりますが、お店によってはリニューアルを実施するところもあると思います。

『新台』がやはり来店動機としては高いのですが、新台を多台数購入できない状況のお店であったとしても、中古でボリュームを持たせた入替アクションは必須です。

GW前のアクションは、新たに市場に転入してきた“自店市場における新規顧客獲得”のものになると同時に、今年は“コロナ離反のお客様へ再来店促進”という意味もあります。

コロナ離反のお客様が戻るかどうかは分かりませんが、来店促進をしなければ戻る可能性の芽も摘むことになります。

店舗型ビジネスであるパチンコ店は、地域戦略が基本になりますが、その地域の中でも『第1商圏~第3商圏』という、重点地域の順番と把握が大切です。

自店の重点地域のお客様は、どの顧客層が住んでいるのか?という傾向で伝える販促ツールが異なります。

もちろん、フルラインで全ての販促ツールを活用できる予算があれば良いのですが、限られた予算を効率よく活用するためにも自店商圏のお客様を把握することは、いまから準備をしていく必要があり、市役所や区役所のホームページを見れば、転出と転入の多い地域などの傾向も把握できます。

それぞれの地域に住んでいる方々が把握できれば、チラシ・ポスティング・SNS・・・・などのツールの使い分けも可能になります。

余談になりますが、4月が終わった時点で自店会員様の離反(3月は来店していたが4月は未来店)を把握し、地域別の会員化率(ある地域に1000人住んでいる人がいる場合、その地域の自店会員数の割合)を追いかけていくと、会員化率が下がった地域は転出が多い可能性があるので、次のお盆に向けたアクションの為に把握していくことが大切です。

更に特別な時期としては、いつも書いていることですが【新規則機への移行により、好きだった機種が無くなっている】という状況への対応もあります。

接客スタッフではなく、『台とお客様をつなげる』ことを目的にした営業スタッフによる機種提案サポートや、お客様が機種を探せるカテゴリー戦術、更には機種が分かる大当りフローなどの台上POPなど、自店でお客様が好きな台とつながれる取組みが必須になります。

いつもとは異なる4月であり、GW前の施策になるので2月3月を使ってしっかりと準備をしていくことをおすすめします。



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ファンを増やす3つの視点を考える

コロナ禍の現在も、コロナが終息した後も業界として関係各社が考えていくべき3つの施策があります。

メーカー・設備・ホールというそれぞれの立場で、ファンを増やすための3つの視点が自社にとってどんな取り組みになるかを考えなければ、ファンの減少に歯止めはかかりません。

時代が変わり、お客様の認識が変わり、遊技機か変わっているという現実の中で、それぞれの立場でやっていることが変わらなければ変化に対応することは不可能です。

“3つの視点”というのは、『集客』『リピート』『離反回避』というもので、それぞれの取組みをお店で実践していく必要があります。

エンドユーザー様に支えられている業界なので、ホール様以外の関係各社は、お店で3つの視点の施策が実現できるように自社としての取組みを考えて変化させてサポートする役割があります。

“3つの視点”は全て重要なことですが、優先順位をつけるなら『離反回避』『リピート』という土台の見直しが先になります。

『集客』も大切ですが、バケツに離反という大きな穴が空いている状態で『集客』にどれだけ力を入れてもファンの減少は無くなりません。

参加人口が減少し続けているという現実の中で、まずは『離反回避』の取組みがお店でしっかりと為されているのかを振り返り、大きなバケツの穴を小さくしていくことと、ファンの皆様に『リピート』して頂くための価値を提供することがお店の土台になります。

もちろん、営業しながらの改善になるので、集客も実施しながらになりますが、“3つの視点”それぞれの施策が現状はどうなっているのかを振り返る必要があります。

まず『離反回避』ですが、お客様の離反は常に起こっています。

外的要因としては引っ越しや生活環境の変化などがありますが、内的なものとしては「好きな機種が無くなった」「面白くなくなった」という、現状では旧規則機で遊ばれていたお客様が機種の撤去により好きな機種が無くなるという撤去離反が加速しています。

この対策としての施策は、お店の中で次の好きな機種が見つけられるようにすることです。
次に『リピート』ですが、リピートしなくなるというのは上記の好きな機種が無くなるということでも起こりますが、「競合他店に行ってしまう」という競争原理と、「頻繁に行く動機がない」ことでリピート率が低下していきます。

これらの対策は多種多様なので「これをやればいい」という何かに絞るわけにはいきませんが、自店で好きな機種のレパートリーを増やしてもらうという施策の充実が重要なものになります。

『長時間~短時間』『投資金額の多い~少ない』というお客様の事情の中で、マッチする機種を知っているか?レパートリーが複数あるか?が課題になります。

そして、『集客』に関しても多種多様ですし、資金力によって法人様や店舗様によって施策の戦闘力は異なりますが、新台入替を軸にして(1台の新台+複数の中古でも)、お客様が来店したくなる価値提案をセットにすることが大切です。

新台という新奇性での興味関心はありますが、中古でもお客様にとっての価値提案が為されていれば、その価値提案が好みとマッチすれば来店動機になります。

これは『リピート』『離反回避』の施策にもなっていきます。

好きな機種が無くなれば来店動機はどんどん薄れていくという当たり前のことを、“3つの視点”で考えてファンに価値を届けていくことが、これからの営業に欠かせないものになります。





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2番店や3番店の増客に欠かせないこと

お客様に『自店で得られる価値を知って頂く』ために…

商圏内遊技人口が減少する中で、2番店や3番店が増客していくことがどれほど難しいことかはここで説明するようなことではなく、日々苦労されているものだと思います。

かといって単純に上位店舗と同じ施策をすればいいかというと、ランチェスター戦略で言うところのミート戦略(強者は弱者が差別化してきたら、直ちに追随すればよい)を上位店舗にされているのと同じことになり、これは自店が選ばれる動機にはなりません。

それどころか上位店舗に劣る入替や機種構成、その他の環境という状況になっている店舗が増客していくには、『選ばれるための動機付け』を自店にある商品やサービスで生み出していくという、一見すると無謀だと思われるような挑戦が必要になります。

パチンコ店において商品やサービス等の『やること視点』では、選ばれるための差別化を生みだすのは容易ではありません。自社で商品(機械台)を開発しているわけでは無いので、他社と違う商品を提供することができず、サービス面においても圧倒的に支持される違いを生みだすものには成りにくいものです。

新しくやることを探していくのも大切なことですが、やることは同じでもお客様に届く体験価値を変えて、選ばれるための違いを生みだすコト視点が、現状を打破するヒントになります。

そもそも、自店の届ける価値を選んで頂き来店して頂くためには、『自店で得られる価値を知って頂く』という施策が必要になります。他店に行っているお客様に自店を選んで頂くためには、Push(プッシュ)戦略と呼ばれる働きかけをすることが無ければ良さをイメージしてもらうこともできません。

既にブランドイメージや地域での知名度が高い1番店においてはPull(プル)戦略と呼ばれる、呼びかけて引きつける方法を行うことで、具体的な価値を感じてもらえなくても来店促進することは可能ですが、2番店以下はそうはいきません。

弱者の差別化戦略を徹底的に実施し、『自店で得られる価値』を地道に届けて増客

商圏人口が減る中で上位3店舗が客数を減少させている中、4番手の店舗なのに客数と稼働を伸ばしているお店があります。新台や中古の入替施策は商圏の中で一番少ない状態ですが、『自店で得られる価値』を地道に届けてリピート回数と新規顧客を増やしています。

ランチェスター戦略で言えば、弱者の差別化戦略を徹底的に実施して『自分たちの提供する価値を好きだと言ってくれるお客様』を開拓しています。自店ではどんな体験(コト)によって、どんな価値をお客様が得られるのかといことを、積極的にPush戦略として働きかけています。

こちらのお店では、中古台の入替でも『打ってみたい』とお客様が思うような機種説明をしっかりと導入前から実施して、導入後は来店されたお客様に『今度来たら打ってみよう』と思って頂く施策を丁寧に実施しています。

そして、打って下さったお客様との会話で更に台のおすすめポイントを聞き、他のお客様の感想として別のお客様に伝えるという台を活かしていくことを継続しています。

このような活動が続くと、お客様が他店に行っているお客様に同じような説明をするという口コミが起こります。ただ単に『良いお店だよ』という抽象的な口コミではなく、「最近面白い台が無いな~」と思っている人に自分が面白いと思った具体的な体験価値を話してくれます。増客プロセス設計の中でも自店でコントロールできにくい口コミによって増客を果たしています。

ランチェスター戦略は未経験者や休眠ユーザー開拓のための戦略にもなる

『2番店や3番店の増客に欠かせないこと』というものは、お客様にとっての価値をしっかりと届けて選ばれるための『コト視点』のプロセスです。Push(プッシュ)戦略とPull(プル)戦略では、Pull戦略はやっているがPush戦略の働きかけがないために、お客様が価値を感じないということが起こっています。
どちらもミックスして考える必要がありますが、良い体験価値をPushしなければお客様だって知る機会がありません。ランチェスター戦略であれば、弱者は自分たちの提供する価値をしっかり伝えることが弱者の差別化戦略になり、ランチェスター戦略を他店から顧客を奪うだけの戦略と誤解している方もいるのですが、未経験の方や休眠ユーザーの方を開拓していくための戦略にもなります。

新台入替や中古の入替など、見た目は似たようなことをやっていたとしても、ちょっとしたコト視点の工夫で届ける価値を変えることは可能です。市場衰退期を新たな市場創造期にしていく為には1番店であっても新市場開拓をしていくことが必要で、これはすべてのお店が差別化戦略という、今までの自店とは違う価値を創造していく挑戦が求められます。



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