パチンコ日報

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ライトユーザー向けコーナー作り―その2

前回のコラムに引き続き、今回も≪ライトユーザー向けコーナー作り≫についてお伝えしていきます。

前回はパチンコに関して、『短時間でも楽しめる』など、お客様の体験価値を表現するコーナー作りについてでしたが、今回はスロットに関してのコーナー作りです。

ライトユーザーの方々もAタイプのジャグラーはどんな機種か分かると思いますが、そもそもAタイプは打てても興味が無ければ打つことはありません。

打てる機種が見つけられないので、消去法で打って下さる可能性はありますが、お客様の好みに合わなければ楽しくないのでいずれは離反してしまいます。

機種を分析して評価する視点は大切ですが、どんな機種でも『お客様が好みに合う機種』を探せなければ機種は活かされません。

この『お客様が好みに合う機種』を探せない状況が続けば、更にファンは減少していきます。
残るお客様は、自ら機種を調べて好みに合うものを探す方々だけになります。

お客様のヘビーユーザー化という話がありますが、お客様がヘビーユーザー化しているのではなく、ライトユーザーのお客様が離反した結果、ヘビーユーザーと言われる方々の比率が上がっただけのことです。

ファンを減少させないという維持の発想から、ファンを増やしていくという積極的な発想での取組みが大切だと思います。

さて、パチンコの機種の複雑化だけでなく、スロットは更に機種の複雑化が進んできました。

スロットにおけるライトユーザー向けのコーナー作りのポイントは、パチンコ同様に『分ける』ことから、『分かる』、そして『詳しくなくても打てる』という流れをイメージし、お客様が「この機種を打ってみようかな」と思えるところまでのサポートです。

細かく説明して理解してもらうことではなく、「分からない」から「なんとなく分かる」状態をサポートし、「自分の好みに合いそう」という欲求喚起の流れです。

ポイントは、コーナー訴求を『コト視点(お客様の体験価値視点)』で工夫し、『台上POPで大当りの流れ(大当りフロー)』をイメージしてもらうというステップです。

スロットの『コト視点のコーナー作り』は、射幸性を煽る表現にならないように注意が必要ですが、まずは分けられる特徴から始めることをおすすめします。

例えば、『目押し不要コーナー』『これさえ知っていれば安心遊技コーナー』など、Aタイプでも興味関心につながる表現は可能です。

また、6号機の中でも、旧規則機が無くなったとき、相対的に一発逆転のチャンスが高い機種は既に存在しており、『ワンチャンスコーナー』という表現や、高純増で平均獲得枚数が高めの『サクッとワンチャンス』など、興味関心を高める機種を訴求することはできます。

まず、興味関心が高まるというステップが重要で、そこから機種の「どうなれば勝てるの?」というお客様の疑問をなんとなくで良いので解消するところまでを、『台上POPの大当りフロー』で実施することになります。

大当りフローというのは、下記で案内しているフダポスで入手できますが、私が6年前からクライアント様と実施しているもので、パチンコやスロットを打たないスタッフも、どんな当たり方をするのかお客様と会話が出来るようになる優れものです。

これを書くと、フダポスの営業しているように思われますが、どんなツールでもお客様が「打ってみよう」と思う目的を果たせればよいので、皆様もいろいろ工夫して実施してみることをおすすめします。

ライトユーザーのお客様が好みの機種を見つけられるようにサポートする活動は、今後は更に重要な施策になってきます。




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ライトユーザー向けコーナー作り

前回、前々回と『ビギナー向けのコーナー作り』について書きました。

今回はライトユーザー向けのコーナー作りについてで、この取組みは実際にクライアント様で実施しているものも多数あります。

ライトユーザーのお客様から問題として、「機種が分からない」というものがあります。
これは、「好みの機種が探せない」「見つからない」「見つけられない」状況です。

ホールのデータ分析で、何が人気があるのかは分かるが、お客様が本当に楽しみで遊技しているかは100%把握できません。

ストック系機種の、長く使えている機種に関しては、その機種を好きで打っているお客様が多いのは事実ですが、それ以外の少台数やバラエティの機種に関してはイン玉やイン枚の推移だけで、お客様の心は把握できません。(もちろん、稼働が継続しているので仮説は立てられます)

ライトユーザーと言っても、来店回数が少なければライトユーザーとはならず、逆に毎日来店していても同じ機種しか打たないヘビーユーザーのお客様は、情報に関してはライトユーザーと言えるかもしれません。

ファンが減少し続けているというのは、人口動態や代替商品の台頭という背景はありますが、ヘビーユーザーやライトユーザーが離反減少していて、ビギナーの新規参加が少ないという状態です。

どちらのユーザーでも、機種が探せない状況は好ましくないので、課題としては『好みの機種が探せる』状態のお店作りが、ライトユーザー向けのコーナー作りになります。

これが出来ると、バラエティーコーナーの機種が復活するというメリットもあります。

ライトユーザーのお客様の定義として、来店回数が月に2~3回くらいとしてこれまでの施策を実施しています。
年齢層も様々ですが、主に40台以上のサラリーマン層の方をイメージして取組んだ結果、ライトユーザー向けのコーナーにサラリーマン層がついている結果を生み出しています。

何度か書いていますが『短時間でも楽しめる』コーナーは、ライトユーザー向けの訴求ですが、結果的には他のユーザーの方にも効果がありました。

夜から来店だけでなく、昼間でも短時間遊技の方が遊技している傾向もあります。

また、普通は『甘デジ』『遊パチ』という表現でコーナーを作っていますが、『当たりやすい』という訴求に変えて、ライトユーザーの方も興味が湧くコーナー作りに変えています。

スロットは訴求していないと何が何だか分からないので、『分ける』ことから、『分かる』、そして『詳しくなくても打てる』という流れの訴求になります。

ライトユーザー向けの取組みは、上記以外にも多岐に渡りますが、まずは自店のライトおユーザーに該当する方々の顧客層を把握して、そのお客様に合うコーナー作りを考えて実施することが有効です。

私たちの商売は、『投資金額と投資時間』に対しての期待値が鍵になります。

出玉期待値が高ければファンが増えるわけではなく、お客様にとって適切なものが楽しめるレパートリーになります。
出玉期待値が高いものばかりであれば、全てミドルや4円と20円スロットで良いことになってしまうので、何を嗜好するかのユーザー比率に応じて、適切な『分かる』コーナー作りをしていくことが大切です。



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ビギナー向けのコーナー作り―その2

先日、クライアント様の会議でビギナー向けの取組みについて話し合いをしました。

どんな機種がいいか?

どんな表現で認知してもらうか?

行うことによるデメリットは無いか?

この取組によってどれくらいの成果が上がるかは、現状の粗利を大幅に高めるものは期待できなくても、現状は実施していないので『0⇒1』を試してみるということで前向きな話し合いになりました。

機種に関してはいろんな意見が出てきました。

30年以上前を知っている人は、「はじめはハネモノから入って、そのあとセブン機や一発台などを打って行った」「どうなれば玉が増えるかすぐに分かるから遊技のワクワクが感じられた」という意見がありました。

確かに、何がなんだか分からないと、Vに入れ!という熱い気持ちにもなりません。
ビギナーでも当りのプロセスやゲーム性が分かることで、楽しさを感じます。

若い方の意見は、「初代の北斗の拳で、最初はよくわからなかったけど、打っているうちに連荘して、他の人が沢山出しているのを見てアツくなった」というものです。

連荘して勝つ体験がビギナーズラックとして得られると、そこから楽しさを感じるというのも事実です。

しかし、ビギナー向けの取組みで、この勝つ体験はお店が努力は出来てもコントロールできないので、射幸性が高めの機種はハードルが高いと言えます。

他にも、いきなり一発台から始めた人もいたり、若い人はスロットがキッカケになった人が多いようでした。
いずれにしても、会議の場にいた人は『先輩や友人に連れて行ってもらった』というのが初めのキッカケです。
私の場合も社会人になって先輩や同僚と行ったのが初めてでした。(子供の頃に父親につれていかれたのは本格的なものではないので)

ビギナーの方が誰かと来店しても、そもそもどんな取組みをしているか知らないので、ビギナー向けのコーナー作りをしていても探すことができません。

よって、一緒に行く既存ユーザーのお客様が「初心者が打つと楽しめる」という機種を準備するのと、それを普段から伝えておく販促が必要になります。

販促に関しては、『ビギナー向け』という表現にすると、一般ユーザーが打たないデメリットを感じたので、『シンプルで分かりやすい』『初当りの軽さ』などを工夫して表現する方向が良いのではないかという感じです。(いろいろ案は出ています)

さて、課題の機種ですが、紆余曲折の議論の結果、低貸コーナーで『パチンコは甘海や突破型でないもの、突破型でも初当りが軽いもの』『スロットに関しては6号機Aタイプ、6号機の初当りの軽いAタイプ、目押しが簡単なAタイプ』という方向です。

パチンコもスロットも、当り体験と当りのプロセスが分かるものをキッカケにしてみようという考えです。

この取組みは、ビギナーの方が来店する機会が少ないので効果測定は時間がかかると思いますが、『0⇒1』の取組みとしての実施です。

上記の機種は既存ユーザーも遊技するので新たな投資は販促だけです。

ファンが増えるのは、遊びに行くお店での体験価値の結果なので、チャレンジしなければ分かりません。
想像して創造するからこそ、好ましい結果につながっていきます。



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ビギナー向けのコーナー作り

新しく何かを始めるときは、常にビギナーからのスタートです。

ビギナーの時に楽しい体験が出来ると、そこから徐々に詳しくなり上達していきます。
先日、友達に連れられてスロットをやったという19歳の若者と話をする機会がありました。

パチンコやスロットは、誰かに連れられてユーザーになるケースがとても多いのですが、その若者は・・・「もう2度と行かないと思います」とのことでした。

話を聞けば、友達に5スロを勧められ、自分の知っているコンテンツのReゼロを遊技したようです。
当りは引けたようですが、何がどうなっているのか分からず、結局は全部のまれて終わり。「何が楽しいのか分からない」ということで、2度と行かないという結論だったようです。

私はパチンコ業界に入った30年前は、いろんなハネモノが設置されていて、低投資で当り体験ができ、どうなれば玉が増えていくのか分かるので、そこを目指してアツくなれました。

その後は、低投資で一発逆転の一発台なども、どうなれば当たって、どれくらい出るのか(打ち止め)明確なので、好みの一発台にもアツくなれました。

今は機種も変化しているので、ハネモノや一発台のようなもので無くても良いのですが、ビギナーが楽しめる入口となる機種をある程度準備しておかないと、ユーザーを増やすことは難しいのではと感じています。

低貸のパチンコとスロットが入口で良いのですが、その中でもビギナーのお客様が楽しめる可能性のある機種を集めてコーナー作りをしておくことに、そろそろチャレンジしたほうが良いと思います。

おそらく、そのようなコーナーを作ってもビギナーのお客様だけで稼働は伸ばせないので、一般のライトユーザーの方々にも打って頂けるような訴求は必要です。

何事も、【0⇒1】を生み出すときはチャレンジから始まります。
過去の支持を得てきたものは、はじめは【0】だったものにチャレンジして【1】にしてきたものばかりです。

今は新規則機への移行があるのでそちらに注力するタイミングですが、新規則機への移行が落ち着いてきたら、自店ではビギナーのお客様も楽しめるという取組みにチャレンジしてほしいです。

パチンコは甘デジからのスタートで良いのですが、スロットは6号機の『ハイハイシオサイ・ピラミッドアイ・スーパーハナハナ』など、初当りの合成確率が甘めの機種が分かりやすくていいと思います。

実際に、ハイハイシオサイとピラミッドアイを併設しているお店では、ライトユーザーの方も今での遊技して下さるとのことでした。(もちろん高稼働ではありませんが)

この機種の場合は、20スロでもビギナーの方が楽しめるチャンスがありますが、低貸しで当り体験をしてもらうのがスタートだと思います。

ファンが減少していることに危機感はありますが、それは射幸性の低下による影響ばかりではありません。
そもそも、ビギナーがお店に入ってもまったく分からない状態というのも問題です。

何か一つのことをやればファンが増えるのではなく、複数の可能性があるものに挑戦して改善していくことが本格的に求められていると思います。



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過去の販売時にダメだった機種は今もダメ機種?

2021年11月30日で全ての旧規則機が撤去されます。

新規則機への移行進捗率はお店によって異なりますが、4月からの8か月間で残りの旧規則機を『どんな機種へ?』移行していくのか、それぞれのお店が悩みどころです。

先日ホール様と、今年から始まる新規則機の認定について意見交換をしました。

新規則機へ全ての台を移行するにあたり、こちらの法人様は1台当りの入替平均単価が30万円なので、中古の導入台数の方が多くなります。

更に、既に導入した新規則機はPもSも設置台数に含んでの入替平均単価なので、新規則機から新規則機への入替は極力避けたい状況です。

その状況で、現段階での意見交換として深く考えて仮説を立てるべきものがありました。

まず1つ目としては、「過去に販売された機種は基本的にダメな機種ばかりなので、わざわざお金をかけて認定をとるような機種が少ない。現状設置していて動いている機種を検討していけば良いのでは」という意見です。

2つ目は、「中古の導入は自社において必須だが、既に中古価格が1万円台のものは全国のホールがダメだという判断の結果の中古価格なので、そのような機種を導入しても動く可能性は低い」という意見です。
(上記以外にも、前向きな意見なども最終的には出てきて、こちらの方向性は中古導入機種での『チャレンジ機種』と、少し高くても『今後も必須の機種』というもので決まりました)

上記の意見に対して私の見解は次の通りです。
① 過去にダメだった機種が今もダメとは限らない
⇒これは、過去の導入期には旧規則機が多数あり、お客様が相対的に比較評価して劣っただけで、今の新規則機移行段階としては、相対評価として劣っていないものもある。

② 当初はスペックや性能に対して認知が無かったものが、時間の経過とともに認知が上がり、今なら新台とセットにしての中古導入で活躍してくれる可能性がある機種もある。

③ PもSも低ベース化の機種が増えていく中で、4個賞球や50G/50枚の機種は大当りを引く前の段階として『回る』印象がある。(もちろんスペックの甘い辛いはあります)

④ 1台当たりの入替平均単価が50万を超えているのであれば、ダメな機種を外してより良い新台や中古を導入していけばいいが、甘デジなどの1円で有効なモノまで白黒思考で古い機種はダメという判断はするべきではない。

特に、過去から現在までの時間軸の経過というものを意識して、相対的に劣っていない特徴の機種を探すことが重要です。

そもそも、新台だけ入替を進められて、更には稼働が低下した新規則機の入替もしていけるのであれば機種鮮度を市場No1として営業すればいいのですが、出来れば入替費用を抑えた中での新規則機移行というホール様にとっては、入替をしばらく出来ない(しないではありません)機種は認定を取得していく必要があります。

自店で設置していない機種も含めて、『お宝台になる可能性の機種』はあり、チャレンジ機種として自店でファンをつける努力も必要なので簡単なことではありませんが、ファンにとって現在でも「今なら相対的に面白い機種」があり、今後は更に「ストック系機種」になるものもあります。

ぜひ、皆様のお店でもいろいろ議論されることをおすすめします。


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