ファーストフード店やコーヒーショップではもはや当たり前で、パチンコホール内でも増えてきている。
しかし、利用者からするとこれが遅い。Wi-Fiは拾っているが、一向に画面が切り替わらないという経験者は多いと思う。
これでは本末転倒だ。
実は各キャリアから配布されてるWi-Fiスポットは、3GやADSLを利用しており、高速の光回線とは違う。
タチが悪いのは、その不満はお店には伝えられずに去っていくため、実感できないマイナス要素となってしまう。
また、その他のサービスは、ユーザーは有料であったり、時間制限があったりと利用者が望むものとは少し異なっているのがほとんど。
で、自社で運用するWi-Fiは、フリーのためセキュリティが甘く(もしくは使う側はそう感じる)怖さを感じて二の足を踏む。
運営側は事件、トラブルが増える通信手段を解放するのは、事後のリスクがあまりにも大きすぎる。
競合店がひしめく中、数10店舗の全チェーン店が高稼働を誇るホール企業の関係者はこう語る。
「うちに1~2回視察に来ても、何で強いのかなんて絶対に分からないですよ」
その理由はこうだ。
同社では、お客さんの満足を増やすのではなく、不満足要因の排除を徹底しているからだ。
その中で、通信環境も例外ではない。
10年あまり前に話題になったケータイの電波が入る入らないが、稼働に影響していたことを思い出してもらえば分かりやすい。
スマホ時代の流れに一早く取り組み、高速Wi-Fiをパチンコ業界用にカスタマイズした新サービスが今密かに話題を呼んでいる。
GOLUCKが展開するこのサービスの特徴は、Wi-Fi通信につげたスマホの画面を広告媒体にしてしまうという点だ。
スマホの通信ボタンを押すと自動的に画面をジャックし、同社が運営するポータルサイトGORAGGIO(ゴラッジョ※イタリア語のコラッジョ:勇気を出して、元気を出してという意味を語源とする造語)が立ち上がり、設置されているWi-Fiスポットとその周辺情報、スポットにアクセスする人達のニーズに合った情報が展開されるという仕組みだ。

最初にWi-Fi会員の登録が必要となるが、一度登録すると、同Wi-Fiが設置されているスポットで自動的に接続される。
Wi-Fiのセキュリティや万が一の際の警察対応も店舗は全く手放しでいいというのもうれしい。
実は、NTTやSoftBankBBなど通信キャリアのWi-Fiスポットでも、同様にキャリア広告がリダイレクト表示される事をご存知だろうか?
GORAGGIO(ゴラッジョ)はそのパチンコホール版の独自サービスで、設置店舗の情報も優先的に宣伝してくれるというからありがたい。
これまで活用していたWeb媒体の最大の欠点である「サイトに呼び込む、探す、QRで読み込む、お店の会員になる」などというハードルを、Wi-Fiにつなげたい、という顧客ニーズで解消できるということだ。
サービスがスタートして1カ月足らずで、既に全国で100店舗近くの導入が決まっており、設置工事は順番待ち状態だ、という。
通常、Wi-Fiのインフラ整備にはネットワーク工事が発生するため、パチンコホール全体をカバーするには数十万円から、高い場合数百万近くの設備投資が必要になる。
ところが、同社の場合、初期工事費用がほぼ無料で、月額の利用料金で開設できる点が魅力的だ。
このWi-Fi放送局、パチンコ業界中心に街中で使える日も遠くない。

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