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「1個返し」が主流になったパチンコの病理。12年前の警鐘はなぜ無視されたのか

今から12年前の2014年、パチンコ日報への寄稿で CRAナカムラ 氏は、当時のパチンコが抱える「病理」について鋭い指摘をしていた。

「機械的には最低賞球を引き上げて、当たらなくても最低限遊べる時間を引き延ばすのも一つの方法だ。ホール経営としては機械代を圧縮するなど、打ち手の方にお金が回る状態へ戻していく。それが今の世代の絶対的使命だと思う」

つまり、プレイヤーが長く遊べる環境を整えなければ、業界の未来はないという警鐘だった。

この寄稿に対し、コメント欄でも同様の問題意識が寄せられていた。

「昔は賞球が7個返しだったのに、今は3個返しまで減っている。たまに7個返しの機種が出ても、店は釘を締めて使う。これでは遊べるベースはいつまでたっても辛いままだ。いっそ賞球を一律7個に規制するしかないのではないか。なぜメーカーは賞球数を減らしたのだろう。ホールからの要請があったのではないか」

12年前の時点では、まだ3個返しが主流だった。ところが現在はどうか。今では「1個返し」になり、遊技環境はさらに厳しくなっている。

なぜここまで賞球が減ったのか。理由は単純だ。3個返しと1個返しが存在すれば、多くのホールは1個返しの機種を選ぶからだ。そちらの方が簡単に売上を上げることができる。

つまり、ユーザーの遊びやすさよりも、ホールの収益性が優先されてきた結果だ。

1個返しが当たり前になり、パチンコの「病理」はむしろ深刻化したと言える。

実際、業界規模は大きく縮小している。2014年には遊技人口は約1150万人、ホール数は1万1627軒あった。それが2024年には遊技人口約660万人、ホール数6706軒まで減少した。わずか10年で市場はほぼ半分の規模になっている。

もちろん、人口減少や娯楽の多様化などの外部要因もある。しかし、ユーザーが長く遊べない環境を自ら作り続けてきた業界の構造的問題も無視できない。

もし業界に処方箋があるとすれば、それは思い切った規制かもしれない。例えば、最低賞球を7個返しに固定し、それ以下の機械を作れないようにするような制度だ。しかも、スタート調整ができない=釘調整不要などの構造を根本的から見直さなければ、7個返しにしても意味がない。ホール側は機械代が高いから短期回収には1個返しが必須という考え方もあるだろうが。

今のパチンコに必要なのは、大量出玉を誇る一撃性能ではない。4円でも玉が大きく減らず、長く遊べる環境である。そんな基本的なことを分かっていながら、実行しないから今がある。



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