近年、日本文化への関心が高まる訪日外国人にとって、パチンコもまた“日本独自の娯楽”として興味の対象になっている。しかし、いざホールに足を踏み入れても、言語の壁や遊び方の分かりづらさが障壁となり、実際に遊技まで至るケースは多くない。こうしたハードルを下げるために生まれたのが、今回の体験型サービスだ。
舞台となるのは、大阪・道頓堀にあるネットカフェ「DiCE 大阪道頓堀本店」。
3月13日から店内に設置されたのは、ニューギンの看板機種である「e花の慶次~黄金の一撃」。戦国時代を背景にした世界観と、直感的に楽しめる演出が特徴で、初めて触れる外国人でも理解しやすい機種として選ばれた。
同店はインバウンド客の利用が多く、ネットカフェに加えてカラオケやダーツなど複合的なエンターテインメントを提供している。さらに3月から、自分で焼くたこ焼き体験など、日本文化を楽しめるサービスにも力を入れており、今回のパチンコ体験導入もその延長線上にある。
特徴的なのは、単なる遊技体験にとどまらず、日本酒の利き酒やたこ焼きと組み合わせた「飲んで、食べて、体験する」パッケージとして提供されている点だ。ナイトライフとしての日本文化を一カ所で疑似体験できる仕組みは、これまでのパチンコにはなかったアプローチである。
初めての人でも遊び方を理解しやすいよう、英語表記の案内や、視覚的に分かる説明ツールの工夫などを行い、言語の壁をできるだけ低くする取り組みを進めている。
遊技機は特別仕様となっており、短時間でも“当たる楽しさ”を味わえる設計だ。大当たり時にはノベルティが提供されるなど、エンタメ性も重視されている。
なお、この取り組みは単なるプロモーションではなく、今後の展開を見据えたテストマーケティングの位置付けも持つ。あえて無料にせず、有料とすることで生の声を吸い上げ、リアルな消費行動データを収集し、ビジネス化への可能性を探る狙いだ。実施期間は6月9日までの約3カ月間。
ホールに来てもらうのを待つのではなく、まずは「触れてもらう場」を外に作る——。ニューギンの今回の挑戦は、縮小が続くパチンコ業界において、新たな顧客導線を模索する新たな一手と言えるだろう。
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