パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

第二パチンコ構想に潜む政治家の思惑

「筋の悪い政治家」という表現がある。資質や能力が乏しい、あるいは物事の進め方や発想が的外れで成果を期待できない人物を指す。近ごろ、その言葉がぴたりと当てはまる政治家の構想が浮かんでいる。

ある大手メディア関係者が「ニュースとして表に出すには憚られるが、業界人には参考になるかもしれない」と語った内容が漏れ伝わったのだ。その政治家筋の考えによれば、既存のパチンコ業界が縮小していくのはむしろ望ましいことであり、現在の高射幸性追求型の姿勢に強い不満を抱いているという。

彼らの頭の中にあるのは「第二のパチンコ業界」という新たな枠組みだ。それは従来の「出玉を競う射幸性の高い遊技」とは真逆の世界だ。

低射幸機を中心に構成され、老若男女が気軽に立ち寄り、さほどお金を使わずに時間を過ごせる「息抜きの場」として再構築するイメージだ。その際、そもそも「パチンコ」という言葉自体は使われないだろうとまで言われている。

イメージ刷新が徹底されれば、これまでパチンコ業界への提供を拒んできた人気アニメや映画などの大型版権も解禁される未来が描かれている。従来の暗いイメージを払拭し、クリーンで娯楽性に富んだ「新市場」を立ち上げようという構想だ。

その最大のポイントは、換金の合法化にある。しかも、現在のように3店方式を経由するのではなく、店内で直接換金できる形を想定している。あるいは会員カードに貯めたポイントを街中の店舗で使えるようにする。言い換えれば、民間のギャンブル場をIRカジノに続き認めるという発想である。当然ながらライセンス取得には厳しい審査が課されるという前提つきだ。

加えて、風営法の枠から外すことで、出店規制を大幅に緩和する狙いもある。

ただし、既存のパチンコ店を完全否定するわけではなく、現行営業を望む選択肢も残されるものの、グレーゾーンに立脚した3店方式は10年ほどのスパンで段階的に廃止し、第二パチンコへ移行させていく青写真が描かれている。

ちょうど「スマート遊技機」が構想から実現まで10年以上を要したのと同じプロセスを想定しているのだ。
一見すれば、既存業界の問題点を解消する大胆な構想にも見える。しかし、その裏には政治家自身の利権拡大という思惑が色濃く潜んでいる。

規制緩和と換金合法化は巨大な市場を生み出し、そのライセンスや許認可の過程で政治の影響力が及ぶ余地は計り知れない。

つまり「第二パチンコ構想」とは、業界再生の名を借りた新たな利権獲得の道筋にすぎないのではないか。

筋の悪い政治家が描く未来図は、果たして業界に希望をもたらすのか、それとも新たな支配構造を築くだけなのか。はたまた、業界人は与太話、とこのまま無視を決め込むことになるのか。



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経営の神様が見限った理由。「10年では足りない」パチンコ業界の再生

経営の神様と呼ばれる人物のもとに、とあるホール企業からコンサルタント依頼が舞い込んだ。提示された報酬は破格だった。しかし、その神様は首を縦に振らなかった。

「10年前なら受けていたかもしれない。しかし、ロードマップを描き、再生まで導くには最低でも10年かかる。体力的にもそこまで面倒を見切れない。手遅れだ」

その一言で交渉は終わった。

経営の神様が言う10年のスパンとは、単なる比喩ではない。法整備や事業再構築に要する現実的な時間軸を意味している。その象徴的な例が、カジノを含む統合型リゾート(IR)法案だ。

IRカジノ法案は、2013年12月に超党派のIR議員連盟によって国会に提出された。翌2014年に審議入りしたものの、衆院解散で廃案。翌2015年に自民・維新・次世代の3党が再提出したが、公明党の反対や維新の分裂などで棚ざらしとなった。ようやくIR推進法が成立したのは2016年12月、IR実施法が通ったのは2018年7月である。

それからさらに3年後の2021年9月に大阪IRの事業者としてMGMリゾーツとオリックスの共同グループが決定。政府が正式に大阪を候補地として認可したのは2023年4月。夢洲での着工は2025年4月、開業予定は2030年末──。最初の法案提出から実際のオープンまで、実に15年以上を要する計算になる。

つまり国家レベルの産業構想ですら15年かかっている。

これが現実だ。

パチンコ業界の再生にしても同じことがいえる。例えば、パチンコ業法を制定し、所管を警察庁から経済産業省に移して遊技から産業へと転換する。そのような方向性を取るにしても、法制化だけで5〜10年はかかる。短期的な景気回復策ではなく、国家政策並みの持久戦が必要なのだ。

しかし、経営の神様が呆れたのは時間ではなく、業界そのものの体質だった。

「パチンコ業界は、射幸性を上げることが自分たちの首を締めていることに気づいていない。小学生でもわかる理屈だ。抑止力が全く働いていない。出玉を煽れば一時的に客は来るが、結局ファンは離れる。セブン機の登場以降、業界は“バカ製造機”に依存し続けてきた。まず、ここから脱却することだ」

業界の神様とも言われる人物のこの発言は、痛烈だが的を射ている。結局のところ、射幸性を高める出玉競争に明け暮れた30年のツケを、いま払わされているのが現実だ。

「10年では足りない」

それは単なる年数の話ではない。経営者の意識改革、制度改革、ファンとの関係再構築──すべてに長い年月が必要という意味だ。

パチンコ業界が再び娯楽として信頼を取り戻すには、出玉よりも誠実さを競う時代に変わらなければならない。経営の神様が投げた“匙”の重みを、業界がどこまで理解できるかが問われている。



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30分で辞めたアルバイトと降格された店長

ホールに入ったばかりの20代男性アルバイトが、初日の勤務からわずか30分で辞めてしまった。理由は「何か違う」。店長からすれば、あまりにあっけない幕切れだった。

筆者の過去の職場にも似たような人はいた。入社初日の午前中だけ働いて昼休みで消えた者、初月の給料をもらった瞬間に姿を消した者は一人や二人ではなかった。その職場は、社長がパワハラ体質丸出しで、超がつくほどのブラック企業だった。経営は火の車で、経理担当曰く「会社にカネはない」。辞めていく社員を誰も責められない状況だった。だから「辞めたくなる理由」が明確にあった。

しかし今回のホールのケースは違う。入店して30分で「何か違う」と言い残し辞める。仕事の内容を理解する以前の話だ。このホールは昼食の賄付きなのだが、きっちりご飯だけは食べていた。

それでも給料日になると、そのアルバイトから一本の電話が入った。

「30分分の給料が振り込まれていません」

初日の30分と言えば、実働らしい実働はほとんどない。オリエンテーションや仕事の説明を受けている段階で、仕事をこなしたとは言い難い。それでも本人にとっては拘束時間が「働いた時間」だったのだろう。

オーナーは「振り込んでおけ」と指示を出した。結果的に、30分の労働(?)に対して支払われた金額は、振込手数料の500円とあまり変わらない金額だった。

これで一件落着かと思いきや、事態は意外な方向に転がった。

オーナーは、「こんな面倒くさい人間を採用するようでは駄目だ」として、店長に降格処分を下したのだ。

確かに、面接の段階で相手の人間性や適性を見抜く力は、店長職に求められる資質のひとつではある。しかし、たった30分で辞めるような人物を完全に見抜くのは、ほとんど不可能に近い。むしろこのケースでは、店長よりも「辞めた側の常識」が問われるべきではないか。

さらに言えば、店長を処分するオーナーの姿勢にも危うさがある。感情的な判断で降格を命じるのは、組織としての一線を越える可能性がある。いまの時代、こうした対応が「パワハラ」だとして訴えられることも十分あり得る。アルバイト一人の早退騒動が、会社全体の労務リスクに発展しかねないのだ。

この一件は、人材不足に悩む業界の縮図でもある。採用しても続かない、続かないから厳しく当たる、厳しく当たるからますます辞める──負のスパイラルだ。

結局のところ、今回の騒動が教えてくれるのは「人を見抜く難しさ」と「感情で動く経営の危うさ」だった。



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広告839億円市場の真実。来店イベント依存がホールを蝕む構造

矢野経済研究所がまとめた最新の調査によれば、2024年度のホール広告宣伝市場は839億円に到達した。前年比4.5%増、36億円もの上積みである。遊技人口は減少を続け、稼働率は右肩下がりであるにもかかわらず、広告費だけは増えている──このいびつさこそ、今のパチンコ業界の縮図といえる。

同調査では広告宣伝を5つのカテゴリに分類している。

折込・DM:121億円
ウェブ広告:287億円(市場トップ)
店内装飾:115億円
来店イベント・来店取材:282億円
その他:34億円

注目すべきは、ウェブ広告と来店イベントの二強が市場の約68%を占める構図だ。とりわけ来店イベントは市場全体の33.6%という巨大領域に成長している。

「広告宣伝ガイドライン」の改定で火がついた「第三者取材形式」は、いまやホールの集客施策の主役に躍り出た。

来店イベントの中心にいるのは、いわゆる「演者」と呼ばれる業界タレントたちだ。矢野経済研究所の推計では、パチンコ系演者は1,400〜1,700人にまで膨れ上がっている。これは一種の「演者バブル」である。

トップクラスの演者ともなれば影響力は絶大だ。最近、とあるホールのいそまる来店では抽選参加者4000人超という数値を叩き出した。

なぜここまで人が動くのか。その理由は単純で、「20スロ全体赤字」という強烈な公約が存在するからだ。設定6が大量投入され、勝率が通常時とは桁違いに跳ね上がる。勝ちに飢えた専業たちが一斉に押し寄せるのは当然の話である。

しかし、この構造はホール営業の本質的な問題を浮き彫りにする。

来店イベントの日だけ店内が溢れ返り、通常営業になると客が消える──この繰り返しにより、一般客の定着という最も重要な土台が完全に失われている。

パチンコ本来の楽しさであった「羽根モノでのんびり遊ぶ層」は、売上に直結しないと判断され切り捨てられていった。

そして残ったのは、SNSで公約を追いかけ、検証し、判別し、移動するイベント専業の大集団である。

彼らは集客数を底上げしてくれはするが、店の未来には何ひとつ寄与しない。

現場の店長はそれでも数字を求められる。そこで、低予算で呼べる無名の演者ですら使い続ける。広告宣伝費839億円のうち282億円を占めるイベント市場は、ホールの「苦し紛れの延命策」によって成長している面が強い。

しかし、この依存体質は確実にホールを蝕んでいる。
イベントによる瞬間最大風速を稼ぐ代わりに、普段のホールの実力を磨く努力が完全に止まってしまった。

羽根モノの価値を切り捨て、一般客の安心感を捨て、専業の期待値に経営の軸足を移した――その結果が、広告宣伝費だけが増え続ける欠陥市場という、今の姿である。

839億円という巨大な市場は、ホールが本来向き合うべきものを見失ったことの証左でもある。

広告よりも稼働を、演者よりも一般客を。

そうした当たり前の原点を取り戻さない限り、広告宣伝市場規模が増えたところで業界の未来は開けないはずだ。


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コメと犬と。オーナーの“お客さん喜ばせ計画”

ホールオーナーにとって、何よりの生きがいは「お客さんが喜ぶ顔を見ること」だ。出玉だけではなく、景品でも笑顔を引き出したい――そんな思いから、今まさに部下へ指示しているのが「地元産の新米5キロを500玉で交換」できる特別企画だ。

今の新米5キロといえば、相場は軽く4,000円を超える。それを500玉(約2,000円相当)で出すのだから、ほぼ半額セールである。しかもオーナーは太っ腹にも「最低100袋は確保せよ」と命じた。

ところが、この指示がなかなかの難題だった。まず取引のある景品問屋に打診したが、そもそもコメの卸ルートを持っていないという。ならばと近所の米屋を何軒か当たったが、「うちはお得意さんで手一杯。新規で100袋は無理」ときっぱり断られる始末。オーナーの心意気は立派だが、現場は調達先探しで四苦八苦している。

そんな苦労話とは別に、同じホールであったちょっと笑える出来事が。

ホール敷地内には社員寮があり、そこに住む主任が外に犬小屋を設けて犬を飼っている。ある日、この犬が妙に丸くなってきたことに気づいた。原因を探ると、常連客が端玉景品のお菓子やジャーキーをせっせと与えていたのだ。お客さんにしてみれば、犬におやつをあげるのは楽しいし、癒しにもなる。

しかし健康面を考え、犬小屋に「犬の健康のため、エサを与えないでください」と張り出した。

すると驚くべきことに、端玉景品の引き換え数が約3割も減ったのだ。犬が“お菓子需要”を生み出していたとは、誰も予想していなかった。

この出来事からオーナーはまたもや閃く。

「犬カフェや猫カフェがあるなら、犬パチや猫パチもアリじゃないか?」

確かに動物好きの客層には刺さる発想だ。だが、ホール業界の現実はそんなに甘くない。

出玉以外で動物で集客しようなどというのは、まさに“ネタ切れ感”の極み。今や動物愛護法や衛生基準、アレルギー対策など、役所の書類審査だけでパンクしかねない。

それでも、過去には大阪でホール内でミニブタを飼って話題になった例もある。トンちゃんの名前で可愛がられていたが、地主とオーナーの意向で飼えなくなった。

犬パチ・猫パチも最初はSNSでバズっても、結局は「犬を見に来た客が、犬だけ見て帰る」というオチになりかねない。

お客さんを喜ばせたい――その気持ちは尊い。しかし、時に業界はそれを“奇抜さ勝負”にすり替えてしまう。

コメであれ、犬であれ、企画の肝心なところは「一時的なウケ狙いではなく、継続して通う理由を作れるか」なのだ。現場スタッフが泣くのは、その線引きを考えるのが一番難しいからである。



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