76歳になる父親は昔からパチンコ好きだった。食事の時も話をするのはパチンコのことばかりだが、ボケ防止のために夫婦で50銭パチンコに興じている。
両親は年金生活なので1カ月のパチンコ代は1人1万円。2人で2万円と決めてほぼ毎日のように通っている。予算から見ても勝ち負けだけが問題ではないことが分かる。
普段は喧嘩ばかりしている両親だが、パチンコへ行く時だけは仲が良い。パチンコの話をしている時が一番イキイキしている。N社長がパチンコ業界へ就職して良かったと思う瞬間でもある。
N社長は週末には奥さんと連れ立って競合ライバル店でパチンコを打つ。身内からパチンコファンを作る努力をしている。
「売り上げ・粗利には貢献するが射幸性の高い機械は嫌い。今の機械スペックから見直さなければならないが、35個交換に戻さなければならない。2.8円交換ぐらいがパチンコ本来の遊びで、学生でも皆打てた。35個交換では売り上げは下がるが、それで運営できる財務体質にすることも必要」
やはりファンを増やすには今の射幸性を上げるばかりの機械と高価交換営業では、無理だということは遊技人口の減少がそれを証明している。にもかかわらず業界は、過去の成功体験から射幸性にアクセルを踏み続ける。
「新規ファンを増やそうと思えば、まず機械はヘソは5個、7個返し。交換率は35個~40個。この時代が一番良かった。一般景品も10%ほどは出た」
同族経営が当たり前のパチンコ業界のすべてを変えるという意味合いもあって、B/S、P/Lまで全部公開。借り入れ状態までオープンにした。自己資本率を高めるためには何をどうするか、一人ひとりが考えるようになった。昔はトップダウン型の会社だったが、今はボトムアップとトップダウンがせめぎ合う中、減点主義から加点主義に変った。
挑戦する行為が〇で、成果が出れば◎。何もしないことは△だ。
社長も親族からではなく、社員から抜擢した。その結果選任されたのが本流のパチンコから外れてゲーム部門を担当していたN社長だった。
8年間新規出店も止まっていた。拡大路線転向を発表すると社員の目の色が変わった。ポストが増えて人材が必要になってくるからだ。頑張れば社長になれることも分かった。
あれから9年…当時13店舗だったホールは17店舗になっている。

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客の滞在時間が減る→1個賞球で高速吸い込み→更に客の滞在時間が減る。
ますますパチンコ人口は減ると思うが、これも自業自得。
ピンバック: キリギリス
そんなに玉持ち良くしたいならその他開ければいいだけだし
いま35球交換とかしたら客飛ぶでしょw
ピンバック: 業界人
今自分が住んでいる周りの店は、たぶん10年のうちにみんんあなくなるだろうな。客の入りからして
ピンバック: 4円0人が当たり前
ピンバック: 猫オヤジ
1/319でも1時間で1回は大当たりが見込める位回せるのだから。
ピンバック: くだらん
店舗数が増えているところもそれを後押ししている。
こういう店を増やしてほしいが、メーカーがそれを許さないでしょう。
ホールの命である機械があれだけ高額だと今の遊技人口で35玉交換は厳しいでしょうから。
メーカーが生き残るためにどんどん高射幸性化の道を進むパチンコ業界。
悲しいかなパチンコはこれからどんどん遊技人口は減っていき、それに伴い規模も縮小してどんどん廃れていくでしょう。
しかし、こういう客目線を持った店の記事に批判する業界人、っていうのが今の業界が抱える問題かなって思う。本人はわかってないのだろうけど。
それだけ庶民の感覚を持った国民と、業界人との温度差があるんだと思う。
業界人としてユーザーを一段も二段も上から見下すようなこの糞くだらないプライドが、この業界の再生、発展への最大の壁だと思う。
プロダクトアウトな考えが固執しているのもそう。
職人として何も成長しなかった結果が今なんだろう。
ピンバック: 新参者