このニュースにホールの営業本部長は閃いた。
「これを景品の目玉にしよう!
本部長は大量の備蓄米を仕入れ、パチンコ景品として並べた。
安価で手に入る米、しかもコメ不足のタイミング。客が飛びつくと本気で読んでいた。
しかし実際の反応は冷ややかだった。
理由は簡単だ。世間では備蓄米は安いけど古古古米で美味しくない、という風評が広まり、スーパーでも山積みになったままのケースもあった。
パチンコ景品だから欲しい、というものではなかったのだ。
その結果、予想を裏切って大量の備蓄米が売れ残った。
精米済みの米は長期保存に適さない。このまま景品棚に置いておくだけでは劣化が進むだけだ。
困り果てた本部長は、最終的に子ども食堂へ寄付するという案で落ち着いた。これはオーナーの了解も得ており、社会貢献としては申し分なかった。
問題は、その先だった。
本部長は寄付用の備蓄米の一部を、行きつけの小料理屋に横流ししてしまった。金額にすれば10万円ほど。大金ではない。
ただし、理由が悪かった。
「女将の歓心を買うため」だったのだ。
この軽率さが命取りになった。
女将が酔った勢いで友人に喋ってしまい、瞬く間に噂は広がり、ついにホールオーナーの耳に入った。
「子ども食堂への寄付」は問題ない。しかし「私的な横流し」は完全にアウトだ。
立場上、営業部門のすべてを統括し、年商何十億という取引の責任を負う人間が、景品の一部を個人的な理由で流した──これは金額の問題ではない。
オーナーは断固として処分した。
本部長は懲戒解雇となり、年俸900万円の地位を失った。
10万円の備蓄米で、900万円の職を失う。
しかし、オーナーはこう切り捨てたという。
「金額は関係ない。信頼を売った時点で終わりだ」
ホールという商売は、現金と信用で成り立っている。
その屋台骨を揺るがしかねない行為だったとすれば、この処分は決して“重すぎる”とは言えないのかもしれない。
備蓄米の値段は安かったが、その代償はあまりにも高かった、といえる事案だった。
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そして今はパチ屋も客の信頼を失っておりますね。まわらない釘、遊べもしない。
ピンバック: 4円なんて打てません
自分の金じゃないと思ってるからこういう無駄遣いをするんですよ。これでは設備や遊技機も無駄に購入したりバックマージンや接待を受けてると思われても仕方ないでしょう。
全く可哀そうだと思いません。
ピンバック: crazydoctor