慢性的な人手不足が続く飲食業界では、従業員のモチベーションを高め、人材をつなぎ留める仕組みづくりが急務となっている。デジタル化が進み、効率化や標準化が推進される一方で、顧客の反応を直接感じ取れる機会は減少し、「やりがい」を見失う従業員も少なくない。その中で注目されているのが、接客や調理の腕を競う社内コンテストだ。
和食チェーン「がんこ」で接客部を統括する真鍋悦子氏は、コンテスト開催の意義について次のように語っている。
「いまは給与や福利厚生といった条件面だけでなく、職場でどう成長できるかを重視する働き手が増えています。評価される場を設けることこそ、人材定着のカギになるのです」
この記事を読みながら、思い出されるのがパチンコ業界でかつて行われていた「パチンコ情熱リーグ」だ。残念ながら途中で打ち切りとなったが、主催者の「稼働アップのための答えがこのリーグには詰まっている」という言葉はいまも印象に残る。単なる社内イベントにとどまらず、人材育成や組織活性化の手がかりとなる取り組みだったからだ。
実際、現場で成果を上げている店舗の事例を見ると、「評価」と「やりがい」をどうつなげるかが大きなポイントになっている。
北関東のあるホールで責任者を務める人物はこう語る。
「私たちの強みは行動力の速さです。『ここは私の店です』という自負を持つスタッフほど、判断も行動も早い。そうした人材が増えるほど店舗の稼働は自然と上がります。最初は誰もが時給目当てで入ってきますが、やがて『店をより良くするために』と目的が変わるのです」
その店舗では、ユニークなチームビルディングの手法も取り入れている。例えば飲み会でおなじみの「王様ゲーム」を朝礼に応用。くじ引きで王様を決め、王様は誰に対しても改善点を指摘できるルールだ。アルバイトが上司に物申すこともでき、その際は必ず真摯に受け止めることがルールとされている。
最初はぎこちなかったが、徐々に「仲良しごっこではなく、本音で言い合える関係こそがチームを強くする」という文化が根づいた。
スタッフが主体的に「店舗を良くしよう」と思える瞬間が増えると、店全体の雰囲気は大きく変わる。評価や承認の仕組みがあることで、単なる労働が「成長の実感」へと変わり、それがまた仲間意識や顧客満足へとつながっていく。
印象的なエピソードもある。イラストが得意なスタッフが、常連客のケータイの待ち受けに使われていたペット写真をもとにイラストを描き、バースデーカードに添えてプレゼントしたのだ。常連客は大喜びし、まさに「記憶に残る1日」となった。こうした行動が店舗全体の価値を底上げしていく。
この店舗では、月に25日以上来店する常連客を「VIP」として扱っている。その数は実に50人以上に及ぶ。カウンタースタッフは、彼らの喫煙銘柄やドリンクの好みはもちろん、家族構成までも把握している。
顧客の期待を超えるサービスを提供し続けることで、日常の延長線上に「特別な体験」を積み重ねているのである。
飲食業界における社内コンテストも、パチンコ業界での「情熱リーグ」や現場での工夫も、本質は同じだ。単に労働条件を整えるだけでは人は定着しない。従業員が評価され、成長を実感でき、顧客とのつながりを誇りに思える――そんな「人が輝ける場」を企業がどれだけ用意できるかが、人材定着のカギとなる。
効率化やAIの活用が進む時代だからこそ、人間ならではの温かさや工夫を評価する仕組みの価値はますます高まっている。飲食業界に限らず、パチンコ業界を含めたサービス産業全体が、この視点を忘れてはならない。
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同年代であろう男性店員とプロっぽい男・女性店員と若い男・男性店員と女性客なんかが親しげに通路で話しているのを見ると「何か悪さ(設定漏洩など)してるんじゃないか?」って思ってしまいますわ…実際によくある話ですしね
ピンバック: ナナシーの打ち手
お気にスタッフ総選挙を行ったマイホは結果発表直後に店畳んでたわ。来店客はええからもてなす気配なしの機械を接客やなく接機しなはれ。
ピンバック: 三味唐辛子
情熱リーグが客そっちのけの自○行為だったのが良い例です。
どんなに上辺だけを取り繕っても不幸な人を作り上げてお店は成長している、恨みつらみの対価で儲けているということを考えたら、普通の感覚の持ち主なら情熱リーグなんてものは出来ませんよ。
第三者から見たら不気味な宗教チックなイメージで気持ち悪かったという印象です。
AIに全任せのほうが不幸になる客を減らせるなら、人間ならではの温かさなど不要だと思います。
ピンバック: 総理大臣
ピンバック: crazydoctor