ホール運営は、初代の右腕だった信頼の厚い番頭に一任。自身はパチンコ事業の現場には深く関与せず、資産形成に注力する道を選んだ。
当時も今も、運営するホールはわずか2店舗。業界がフィーバーブームに沸き、多店舗展開で急成長を遂げる企業が続出していた時代にあって、この控えめな店舗数は異色だった。
しかし、派手な拡大戦略をとった企業の多くが現在は2~3店舗にまで縮小していることを考えると、この「拡大しない選択」は、結果的に最も堅実だったとも言える。
そもそも2代目がパチンコ事業に再投資しなかった理由は明快だ。「パチンコに興味がなかった」からである。ビジネスとして割り切るのではなく、興味の持てない事業には深入りしないという判断が、むしろ冷静な経営判断につながった。
最初の不動産投資は、都内の小さな空き地を舗装して駐車場にしたことだった。9台分しかない小規模なスペースながら、都心部ゆえ月額4万5000円の賃料が取れる。この場所は自ら「不動産事業の聖地」と呼び、現在も駐車場として活用し続けている。
その後も着実に資産を拡大。埼玉や神奈川で中古アパートを購入し、時代のニーズに合わせたデザイン性の高いワンルームマンションへと建て替えを行った。パチンコで得た利益はすべてこのような形で不動産へと姿を変え、経営の土台を築いていった。
ホール企業の中には飲食業へ進出する例も多いが、飲食ビジネスは流行に左右されやすく、継続的な収益を見込むにはリスクが高い。一方で首都圏の不動産は価格が大きく下がることも少なく、堅実な資産形成が可能だ。こうした背景もあり、2代目はぶれることなく不動産投資に集中してきた。
その結果、現在保有する不動産の資産価値は70億円以上に達する。ホール数は増えずとも、経営基盤は比べ物にならないほど強固になっている。
近年、生き残っているホール企業を見渡すと、多かれ少なかれ不動産を持っているケースが多い。パチンコ経営そのものが景気や規制の波に翻弄されやすい“ギャンブル”である一方、不動産という堅実な分野への分散投資が、結果として経営を安定させる最良の手段だったということだろう。
「興味がなかった」ことが、むしろ功を奏した。2代目の経営哲学には、時流に流されず己の信念を貫くことで道を切り開く、経営者としての静かな覚悟がにじんでいる。
なお、現在営業している2店舗は、建物・設備が使えるまで営業したのちは、廃業する予定だ。
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ピンバック: 定年リーマン
パチンコに興味がないからこそ人生失敗しなかった
となるのかもしれんね。
実際それくらい今のパチンコなんて絶対にやらないほうが身のためだろうし。
仕事の息抜きにちょっと楽しめる昔のようなパチンコに戻ってほしいもんだわ。
ピンバック: 通行人
ピンバック: crazydoctor
店をたたむときも上手にやるんでしょう
ピンバック: 有能ですね、このオ^ナー