パチンコ日報

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フィーバー以前の時代に戻れば後継者もいない

ホールを2店舗経営するオーナーは70代。息子2人は一流私立大学を卒業すると2人とも上場企業に就職した。現在、長男は40代、次男は30代だ。

ホール業は堅実経営で黒字だが、跡取りはいない。この先、店を売るか、廃業するか、それとも社員から社長を抜擢するかの3択でオーナーは悩んでいる。

実は長男はホール経営を受け継ぐ予定もあったが、今回の風営法改正による出玉規制でその予定を完全に断ち切った。2人の息子は親からマンションや車を買い与えられていた。業界が儲かることは実感していたが、今は「夢も希望もない業界」にしか映っていない。

オーナーは日本人だが、長男の奥さんは在日で、特に奥さんが家業を継ぐことを猛反対した。奥さんの実家は焼き肉屋や韓国家庭料理店を営み、知り合いのホールオーナーが何人かいた。そのオーナーらからも「この先業界はどうなるか分からない。子供にはもう継がせたくない。ちゃんとした企業で働いているんだから辞めない方がいい」とアドバイスを受けていたからだ。

「フィーバーが登場するまでの業界は毎日が単純で、砂をかむようなつまらない業界だったが、フォーバーで毎日カネが入ってくる業界になった。フィーバーが出て息子の人生が狂った。会社に来てもプラプラしているだけ。そんな生活を送っていたから、規制が入ると息子は何もできないから心配。昔のようにそんなに儲からない時代が来る」(在日オーナー)

そんな話も聞けば長男を継がせる諦めがついた。

というような話をメーカーの営業マンが聞いてきた。

「パチンコ業界の潮目が変わったことを肌で感じます。会社でも外部の専門家の意見を聞きながら長期展望を立てていますが、よくて現状維持ですが、これからは確実に薄利多売の時代に入ります。となると遊技人口を増やさないことには利益は上がりません。もちろん、今までのような粗利の取り方はできません。今までの感覚ではやれないことは分かっているので、意欲のないオーナーが増えています。ノンバンクから借りて機械を購入しているホールがありますが、金利は絶対上がります。低金利だからやっていけたホールもありますが、1~2%上がっただけでやっていけなくなります」(メーカー営業マン)

この営業マンは会社が盆休みの間、ホールで一晩3万円のアルバイトをしていた。従来なら盆営業といえばシメの指示が当たり前だったが、去年ぐらいから変わってきた。オーナーはシメ加減が分からなくなっているので、そのアドバイスと技術を提供した。

営業マンも機械が売れない時代で歩合も入らない。渡りに船のアルバイトだった。

この営業マンは業界が急激に業績が悪くなった元凶をズバリ「イベント規制」と指摘する。

「イベントでしか稼働を上げられなかった人が一気にダメになった。イベントで業績を上げた店長がエリア長に昇格しましたが、イベントが使えなくなると降格になりました」

裏を返せばイベントで集まるような客層を相手にしていたということで、反動は大きかったが、業界が正常に戻る一歩だった。

メーカーの営業マンは40万円の機械代をいつまで維持できるかが、心配事だが、20~30代のサラリーマンが興味を惹くパチンコ機を開発してもらいたいものだ。

昔は、サラリーマンは年代も満遍なく打っていたが、今、パチンコを支えるサラリーマン層も高齢化している。後、15年もすれば、おカネを突っ込んでくれた層がごっそりいなくなる。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. もう何をやってもどうにもならない事に気付いてきましたね
    残念ですが、この数年の業界の対応の悪さでお先真っ暗な状況が決定付けられましたね

    自己責任ですからしょうがないです

    規則改正によるトドメが三年後に確定してる状況ですから法的にも内規的にも急転直下で好転する可能性も一切ありませんしね

    ただ、やけくそで迷惑をかけるような事はやめて下さい
    お疲れ様でした
    行政人  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 行政人

  3. いまだ盆締めですか
    1年?わかる人間には
    20年前からわかっていました
     »このコメントに返信
  4. ピンバック: ●

  5. 新規客か・・・入っただけでタバコの臭いが服につくような所には、今の吸わない人らは入らんし、かといって禁煙したら今の常連が減る。どうしましょ?

    しかし結局は、オーナー含めた上層部と現場の距離が離れすぎたのが、衰退の理由の一つでは?いま話題の鉄鋼や自動車会社も、それが理由の一つと言われているし。

    業界が変わるには、規模が大きくなりすぎた。古きよき時代は帰って来ない。狂乱かつ享楽の記憶が鮮明の内は。あとは野となれ山となれ。
    三番  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 三番

  7. 20~30代のサラリーマンが興味を惹く台……。
    毎回思うがどんな台だろうがホールが甘く使えない時代に上記のような台など無意味じゃないですか?
    根本がわかってない人の言葉ですよね。
    道民  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 道民

  9. フィーバーが登場するまでの業界は毎日が単純で、砂をかむようなつまらない業界だったが・・・
    えぇ~そうだったの?
    パチンコはいわゆる一般台って呼ばれてた時代だよね
    玉の動きに一喜一憂してそれなりに面白かったけどなぁ
    ちなみにフィーバーは1980年の6月くらい?に導入され始めたんだってさ
    (*-ω-)*´ω`)*-ω-)*´ω`)ウンウン♪


    自分は1980年後半くらいから本格的にパチンコ打ち始めたんだけれど(適当)パチンコ打つからにはやっぱ勝ちたかったよね
    (*˘︶˘*).。.:*♡
    それで儲けた玉でLPレコードに交換するのが嬉しくてさ
    ほら40玉交換の時代だったから
    換金するよりレコードをゲットする方が賢いじゃん
    LPレコード1枚はだいたい2700円前後
    2枚組だと4000円とかするのよ
    嘘みたいな話だけどホントのことなの
    こちとら当時はまだ中◯生なのでお小遣いだけじゃクソ高いレコードなんてそうは買えるはずもなくてね
    真剣にパチンコ打ってましたね(嘘)
    一緒にパチンコ打ってる親の出てる玉をちょくちょく借りて(パクって)打ってました
    (´・ω・`)
    親の玉で勝ったらラッキーみたいな
    それでせっせとLPレコードに交換してたの
    今でも大事に取っといてあるよ
    Rolling StonesにPoliceやForeigner等々
    ホンマにクソ人間ですよね
    (・ω<) テヘペロ




    De Do Do Do, De Da Da Da ♫


    チャオ!
    宗ちゃんパチンコパチスロぞっこん命歴38年(`・ω・´)  »このコメントに返信
  10. ピンバック: 宗ちゃんパチンコパチスロぞっこん命歴38年(`・ω・´)

    • 経営者の視点から見て面白くないということだと思います。
      玉単価が低く、粗利が抜けないので儲からないのに、警察や今で言う反社会的勢力との面倒な付き合いもあって、他の商売と比べても旨味が少なかったのでしょう。
      通りがかり  »このコメントに返信
    • ピンバック: 通りがかり

  11. オーナーや店長クラスが「プライベートで打ちたい」と思えるような店作りをしないとね。まずそこ。魅力ある台はそのあと。
    座った時点で負け濃厚な台だらけの店になんて行かないよ。
    通行人  »このコメントに返信
  12. ピンバック: 通行人

  13. イベントが規制されて稼動がなくなった=ぼったくり出来なくなり
    お店の売り上げが減ったってことですねw
    海の日
    ジャグラーの日
    北斗の日
    など特定の機種を煽ってイベントしても普段と変わりなく
    客を騙す。これじゃ規制されて当然です。
    最近は取材の日、ライター来店の日とかまた客を煽る?
    イベントもどきを行ってこれも規制されましたねw
    締め付けが厳しくなってパチンコやスロットに魅力を感じない
    のも客離れの一因だけどこれに負けない何か得策をどこかの
    お店が考えてくれることにも少し期待してます。
    納豆ご飯  »このコメントに返信
  14. ピンバック: 納豆ご飯

  15. 打ち手側としても広告規制、それと同時期の一物一価徹底で終わったんだ・・と思いましたね。その後もしばらくやってましたけど、あきらかに釘状況は悪化の一途を辿ってました。そのあたりからでしょ?チラシ作りたいが為にクソ台1台2台買っては「新台入替!」とか毎週・隔週でやり出したの。それまでさほど入れ替えしなかった店もその手法になり、大半がクソ店化してしまいました。
    横並  »このコメントに返信
  16. ピンバック: 横並

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