私はパチンコ業界に身を投じる前から、パチンコが趣味で旅行も大好きだった。
特にドライブは生活の一部にもなっていた。国内と海外の自動車会社に勤務していた関係から、多い時期は仕事とプライベートで年間4万5000kmも走行していた。
行く先々で多くのホールを視察した。
事前に有力ホールを調べてから現地に向かった。その中にマルハンもあった。
最初に私が在職していたホール企業について書こう。
私の在職していたホールは、当時から接客に力を注いでいた。
地元では超有力ホールで、2県で20店舗以上を運営していた(現在はその倍)。地元では向かうところ敵無しの状態だった。
加えて、新卒採用や一流企業などからの転職者の受け入れも積極的に行っていた。
新卒者の初任給は、今から約15年前で28万円強。これに食費補助が一日500円、ワンルームマンションの家賃が1万円の自己負担だけでOK。
新人店長でも年収で750万円以上はあった。ちなみにアルバイトの時給は15年前で1500円(同業他社が1000~1100円くらい)。
これだけ高待遇に恵まれていたから、優秀な人材を採用することができた。
私が店長をしていた時、国立大卒やリクルート社からの入社組がいたものだ。
パチンコ業界を渡り歩いている人より、一般のサービス産業からの転職組が、多かったので接客の向上には積極的だった。当時は同業他社の視察も結構あった。
私の勤務先の接客レベルも高かった。
私が視察した限りでは、それよりもレベルの高い接客をしているホールは皆無だった。
当時のマルハンも他のホールとは変わらない状況で、接客が平均点以下のマルハンも何店舗かあった。
従って、当時、マルハンの今日の隆盛を想像することは、まったくできなかった。
同時に、ホール業界のリーディングカンパニーになるのは、マルハンではなく、他のホール企業だと考えていた自分の先見の明のなさ…(笑)
ホール企業を退職した後、個人的な問題なのだが、家族の介護等の関係でフリーランスになった。時間がある程度自由に持てた。
細々とホール関係の仕事もやっていたので、全国のホールの視察も行った。
この時、マルハンやダイナムを始め、全国のホール企業で起こっていた大きな変化を観察する様になった。
一番に目に付いたのが接客の変化だ。全国のホール企業が接客に力を注ぐようになった。
今から15年前のマルハンの接客は、同じマルハンでもレベルはバラバラ。
当然、今のレベルには遠く及ばなかった。
これは、他のホール企業にも同じことが言える。特段問題視する必要はない。
マルハンの成功を語る本や特集した記事がある。
今のマルハンを見て語ったところで、それは現状を見たら、誰にでも語れることだ。
それよりも、ホール関係者に興味があるのは、マルハンの成功の過程を知ることではないだろうか。
その過程とは?
20年前のマルハンは、他のホールと同じレベル。つまりスタートを20年前に戻したとき、全国のホールは全て同じだと考えてもいい。
今回は最後に次のように書いておこう。
マルハンが成長を始めたとき、マルハン内部には「田中角栄」がいたと確信する。
つまり、田中角栄の様に強力なリーダーシップを発揮する人物がマルハンの中にいたのである。
もしも、当時のマルハンに田中角栄ではなく、鳩山由紀夫がいたとしたら、今のマルハンの隆盛はなかった、と断言する。
つづく
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接客レベルが大幅に上がり、平均化した時期には今ほどではないにしろ、
業界トップレベルの店舗数だったと思います。
それだけの大所帯の店長、スタッフ、役員たちの意識改革を実現したのには
まさしく強力なリーダーがいたことでしょうね。
私の個人的な見方なのですが、マルハンの従業員の方々の声の張り方やお辞儀、案内をする姿勢の徹底ぶりには
第三者の監視の目を意識してのものがある気がしてならないです。
つまり本人・お客様ではなく監視カメラを見ている強い立場の役職の方がいなければ、あれほどの徹底ぶりは維持できないように感じるのです。
もし監視の目がなく、全従業員があれほどの接客をこなすのであれば、それをシステム化した方には敬服するしかないという気持ちで一杯です。
ピンバック: 羽根物大好き
マルハンだって、他ホールだって、
最初の一歩は、ひとつのホールですものね。
スタートは1ホール。
そこから数十年後に出る開きの恐ろしさ。
その田中角栄はマルハンにまだ居るのだろうか?
ピンバック: Unknown
鳩辞任の日にタイムリーな記事すぎるw
マルハン接客向上の理由の一つとして従業員を守らない環境がある
劇団四季の実力主義と同様、できない人をじクビにする
今もそうかはわからないが、大手ホールで36協定を守るところはそれができない
ピンバック: Unknown
大阪で20年前接客改革をして店は現在廃れましたよ
それは土下座接客と呼ばれてました
ピンバック: Unknown
マルハンも20年前は他と同じ
元店長は遠慮がちに書いてますが、関東のホールに比べたら関西のホールはもっと悪かったよ。マルハンも関西スタンダードだったw
それを今のレベルにしたマルハンは凄い。
ピンバック: Unknown
元マルハン社員や現役社員からのコメントを求む!
いろいろお話を聞かせて(読ませて)下さい。
ピンバック: Unknown
元店長もそうだが、マルハンを認めている業界人は大勢おります。
ダイナムも同じです。
両巨頭が業界を引っ張って欲しいものです。
ピンバック: Unknown
中小が潰れ限られたチェーン全てがマルハンもどきの店舗になったらパチンコ人口は激減するだろう。
その時本家マルハンはどうシフトチェンジするのかな。
ピンバック: Unknown
マルハンさんにはどこも追いつかないよね
ピンバック: Unknown
初投稿
いつも楽しく拝見させて頂いておりします。
今現在自分も業界人ですが、最近の業界も大きく変化しているような気がします。
記事でおっしゃられた、田中角栄の存在は自分の中では居らず、むしろ鳩山由紀夫の「ゆとり」「的」な存在を大きく感じます。
東大卒のパチンコした事が無い人間が業界に入ってきて話をしていた時に、このように申しておりました。MAXタイプって400転回せば絶対当たるんだよね?…えーっと…何度説明しても頭が緩いのか固いのか一点張り、だって説明書に書いてあるじゃん?と言われ、今の現状そのような方が多くホールに社員・バイト等在籍しているようにお見受けできます。
ピンバック:
仰る通りに同感です。
この業界は指導者により、その会社の行方が決まります。
ひとつの宗教と同じ。
ピンバック: Unknown
>>今の現状そのような方が多くホールに社員・バイト等在籍しているようにお見受けできます。
東大卒のお話は興味深いですね。
最近はパチンコをしない従業員が多いので、確率の話を理解できない人がいるのは確かです。パチンコの前に、頭の悪いのもいますが、パチンコ自体が確率計算上で成り立っている事を知らない人もいます。
昔の業界は角栄タイプの参謀が何でもしていたのは確かです。時には今では出来ない事も異問わない。それを考えると時代が変化したと思います。マルハンは業界でそれが許されていたときに基盤を確立したのかも知れないですね。
ピンバック: Unknown
>ひとつの宗教と同じ
伸びる会社は、良い会社でも悪い会社でも宗教ですね。
会社の号令に従う人材が多くて、加えて指導者にカリスマ性があれば、でっかい力になる。
会社を信じて戦う戦士は会社の財産でしょう。
マルハンはそれに成功しているのです。
ピンバック: Unknown
マルは販促のデザインややり方も前衛的
センスが良い
実力者が担当しているのがわかる
最近は以前より落ちた感はあるが
リーダーシップといえば元業界一位の某社は
リーダーが変わってから業績が急降下したような気がする
ピンバック: Unknown
>直営ではないだろうが、それでもまだ送金している店はあった?
北に親戚がいると送金は欠かせませんからね。
ピンバック: Unknown
マルハンが等価を主流にしたからパチンコ業界はダメになったんです
マルハンが三円をボーダーレスにしていたら一円パチンコは生まれなかった
ピンバック: Unknown
次回も楽しみにしています
ピンバック: 〇関係
マルハンは営業しやすいように
マルハンが買ってくれるようにメーカーは出玉を削っていったと思うんです。
ピンバック: Unknown
マルハンが等価だからとかマルハンがパチをダメにしたとか
業界人が言ってるとしたら
環境のせいにして仕事が出来ないゆとり人の発言みたいですね
ピンバック: ビジネス万
パチンコって低換金で回してあげて営業するのが本質だと感じるんです。
マルハンの等価は業界の首を閉めたと思いませんか?
その術中にハマった
昔の40玉と今の等価の一回ぶんの金額が下回った
何年間もかけて結局等価と昔の低換金を同じ価値にした
これでは業界が廃れるのも無理はない
ピンバック: Unknown
ふっと思った。
もしマルハン全店が35玉交換くらいにしブン回し営業を開始したら他法人は太刀打ち出来るだろうか?
現在の体力が無くなった店は等価店と変わらない回転数だと言うのに。
ピンバック: BALきりぃ
それは違います。
等価にしたから体力勝負に持ち込めた
マルハン等価に対抗して等価にした店がどれだけ散ったか
そのマルハンに呼応するような出玉を少なくした機械販売
全て間違いです
遊びたいなら一円と言うかもしれないが一円とは人工呼吸機と同じ
末期医療なんですよ
ピンバック: Unknown