ロゴは視覚的なシンボルとして、企業の存在やブランドを一目で認識するために重要な役目を果たす。顧客は一目見ただけで、その企業ロゴや製品を連想することができる。
ロゴは広告やマーケティング活動の中核を成し、企業のメッセージを広める際の主要なビジュアル要素としても機能する。当然、企業ロゴは単なる装飾ではなく、企業の認識戦略において重要な役割を果たしている。
しかし、遊技台には、昔は付いていたメーカーのロゴが見当たらない。全部が全部ではないが、これは、不思議な現象である。メーカーの役員に聞いても「それはなぜでしょう。分かりません」と要領を得ない。
このような現象がなぜ起こっているのかを勝手に考察してみた。
パチンコ業界ではユーザーから「クソ台」と呼ばれる遊技台がある。これは、1週間ほどで客が飛び、機械代も回収できないままに“通路”になってしまう機種を指す。また、遊技機は稼働と粗利のバランスが直接収益に関係するため、人気のある台は大きなヒットを記録する一方で、人気のない台は早々に「クソ台」との評価が付けられる。
このような状況の中で、パチンコ台のメーカーにとって「クソ台」と呼ばれることは、仕様に問題があるだけでなく、ホール側の運用方法にも問題の一端がある。これにより、メーカーの企業イメージを低下させる可能性がある。
そのため、パチンコ業界のメーカーは、自社のロゴを打出すことで「クソ台」と呼ばれる危険性を回避するために、パチンコ台にロゴを付けないのではないかとの仮説が成り立つ。
パチンコ業界では遊技機がヒットするかどうかは市場に出してみなければ分からない、という一種の博打性がある。大手メーカーと言えどもヒット機を連発させることは非常に難しい。
メーカーの効果的なブランドマネジメントが難しい事情もあると考えられるため、自社製品に不利な評価が付くことを避けるために、ロゴを表示しない戦略を取っているのではないか、と考えられる。

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