島通路を通って出口に向かう時だった。パチンコ玉を見て「ピンクや黄色、ブルーなんかが混じっていたらカラフルで映えるよね」とギャアギャア騒ぎながら立ち去って行った。
この会話を聞いていた店長は、金槌で頭を叩かれたような衝撃を受けた。若い女の子の発想にただただ驚かされると共に「これだ!」と閃いた。
業界が儲かっている時は、他店との差別化のために金色の玉が一時期販売されていたことがある。亜鉛メッキかなんかで最初は金色だが、そのうちメッキが剥がれ、どす黒くなる難点があった。それを解消するために純金メッキ製法でいつまでも金色の輝きを保つ玉も出てきたが、結構高かった。
平成が金の玉なら、令和はレインボーカラーの玉だと思った。これなら世界中にバズると思った。
「発想を飛ばす」
プレバトで俳句の夏井いつき先生がよく使う言葉である。一つのテーマから連想ゲーム的に発想を膨らませながら一つの句を完成させる俳句の技術でもある。
ぶっ飛んだ考えに至ることもあるが、発想を飛ばすとは、発想の転換でもある。今回、店長は、若い女性がカワイイと思う、レインボーカラーのパチンコ玉にすることで、若い女性がパチンコに興味を持ってくれるのではないか、と考えた。
SNSの力は世界中へ発信することができる。これを見た外国人が日本へ行ったらまずパチンコ店へ足を運び、写真を撮ろうと思ってくれる可能性がある。
玉の色がカラフルになるだけでもパチンコのイメージは変わるものだ。玉をカラフルにしただけで、若い女性客が増えた! なんて簡単にはいかないだろうが、何かを変えなければいけない。
「スマパチ時代を迎えてそんなものは無駄」という意見もあるだろうが、それは置いといて、玉ではないがこんな違いもある。
現代美術家のヤノベケンジ氏の作品である「サンチャイルド」は、本来はカラーバージョンだが、ZENT名古屋北店に設置されているのは、パチンコ玉をイメージしたのかシルバーバージョンだ。無機質に見える。
パチンコ玉と言えば日工組の柴咲コウのテレビCMだが、テレビ局の関係者は、「柴咲コウではなく、相撲取りにやらせた方が、面白くて世界へアピールできた」と発想を飛ばす。
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