都内在住の遊技機メーカーの営業マンが家族旅行で広島の宮島へ行ったのは、子供が春休みの時だった。大鳥居の修復工事も完了し、宮島へ向かうフェーリーは超満員で外国人観光客だらけに驚いた。その多さを証明するかのように、3月の速報値でも宮島を訪れた観光客は、43万8000人余り。この人数はコロナ禍前の2019年の記録を1万人も上回り、過去最多となったほどだ。
宮島観光と言えば厳島神社と大鳥居がメインで、それを見終わった外国人旅行客が暇そうにしていることに営業マンは気づいた。
「外国人観光客用に無料パチンコ台でも置いていたら、SNSでバズらせてくれるんではないか、と思いました。SNSに上げてくれるだけでもパチンコの認知度が上がるはず。外国人のSNSをパチンコで検索しても出てこない」(メーカー営業マン)
地方都市にまでインバウンド客が押し寄せていることに驚くと共に、これだけ多くのインバウンド客が来ているにも関わらず、パチンコ業界がインバウンド客を取り込めていない歯がゆさがあった。
パチンコでインバウンド客と言えばイメージするのは中国人だった。オーナーによっては、「中国人客が来ると店の雰囲気が悪くなり、常連客が逃げてしまう」とインバウンド客の取り込みには消極的だったことも事実。
これから伸びるのはコロナでズタズタになった観光業であることは間違いない。日本観光の素晴らしさが分かっていながら、コロナで海外旅行に行けなかった反動もあり、物価の安い日本はインバウンド需要はさらに増える。
西日本のホール関係者が大阪を訪れたのは4月半ばだった。
心斎橋から道頓堀~千日前と歩いていて、インバウンド客の多さを肌で感じた。ナンバ界隈のホールを視察した時、ある違和感を覚えた。街中にはたくさんのインバウンド客が歩いているのに、ホールには全くと言っていいほど、その恩恵に預かっていないことだ。どうして大阪のホールはインバウンド客を取り込もうとしないのか、不思議でしょうがなかった。
もっとも、インバウンドを取り込もうにも、英語が話せる従業員がいなければ遊技説明もできない。これがネックになっていたものと思われる。
コロナ禍前、博多は韓国人がビートルに乗って釜山からパチンコを打ちに来ていた。急増する韓国人客対応のために韓国語が喋れるアルバイトを常駐させていたホールもあった。
外国語が喋れるアルバイトを雇う方法もあるが、リモート通訳を使えば解決できる。従業員が外国人客の前にタブレットを持って行き、そこで困りごとを解決するようにすればいい。
しかし、今の営業形態でインバウンド客を狙うことは避けたい。今や業界人が打てないパチンコだ。日本人客が離れて行っている今の営業形態では、インバウンド客が失望するだけだ。日本のパチンコ文化が嫌いになってしまう。
そのためにはインバウンド客専用ホールをつくることだ。40玉、7枚交換ぐらいで、ブン回って、設定をガンガン入れられるスタイルにしなければならない。残念なことはセブン機主体でパチンコの楽しさが伝わるハネモノがほとんどないことだ。
この形態が成功すれば、日本人向けの低価交換専用ホールも復活するかもしれない。
コンビニパチンコは意外と素早く対応したのだから、低価交換のインバウンド専用パチンコはどう?
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