記者会見が行われたのは10月半ば。半年以内には警察庁から指定機関としての諾否が出る、との見解を示していた。ということは、順調に進めば桜のシーズンに嬉しい知らせが届くかどうか、ということだ。
第二保通協の続報といえば、場外バトルがちょっとあったぐらい。
検定機構が記者会見で「保通協は過去2回独禁法で公取委の調査が入った」と発言したことに対して保通協は「事実無根。名誉毀損に当たる」として抗議文を送っている。
これを受けて検定機構側から回答があったようだが、保通協側は納得していないようだ。
さらに、遊技機の価格が高いのは保通協の検査料が高いからとも指摘していたが、パチンコは1台150万円。
仮に1万台売れたとすれば、試験コストは150円。遊技機の高騰原因とはちょっと違う。
しかし、指定機関の認定を受ける前に、保通協に喧嘩を売る、ということはどう考えても得策ではない。許可の判子をもらうまでは、1人たりとも敵を作らないことが鉄則でもあろう。
ということは、わざと喧嘩を売って自分の土俵に持ち込む何らかの作戦でもあったのだろうか?
さて、検査機関として必要な検査機器は、自前で調達し、検査機関を構築しなければならないが、こんな関係では保通協にお伺い立てもできない。
検査機器を作っているメーカーは分かったとしても、それと同じものを作ってくれ、といったところで、メーカーがすぐに了承するとは思えない。
最近、テレビで各種工場潜入して、例えば食品ができるまでを追っかけている番組が放送されている。オートメーションの機械はすべてオリジナルで、企業にとってはそれが長年蓄積したノウハウだ。
それと同じことで検査機器のメーカーが特定できたところで、同じものを売ってくれ、と依頼したところで売ってくれるはずがない。
まず、検査設備を揃えないことには、検査機関の指定を受けるスタートラインにも立てない。
検査機関の指定を受けるにはハードルはいくつもある。
今回の検定機構は自動車学校へ行かないで、いきなり試験場で運転免許を取ろうとしていることにも近い。
問題は準備段階だけではない。
「警察庁と保通協は表裏一体化している。本来、保通協は法律に則って適合しているかどうかを試験する機関でなければいけないのに、警察庁から下りてきた検査を保通協が下請けでやっているイメージ」と語るのは業界の事情通。
かつて、現金機に確変を入れて保通協に持ち込んだことがあった。
後日連絡があったのは、保通協ではなく、警察庁からだった。
「現金機ですよね。性能が高いですね。プリペイドカード事業に賛同いただけないんですかね」
試験を落とそうと思えばどうにでもできる、というニュアンスがヒシヒシと伝わってきた。
「ところで、どうされますか?」
申請を取り下げたのはいうまでもない。
第二保通協が名古屋に誕生するのは、名古屋メーカーにとっては交通費や人件費の削減につながるので待ち望まれるところだ。
封入式パチンコと第二保通協。
世に出るのはどっちが早い?

検定にコストがかかりすぎるのと都道府県に分かれすぎですよね。
ピンバック: コスト
東京一ヶ所にしかないのもへんな話しです。
第二保通協は天下りがないようにしてもらいたいものです。
ピンバック: 客
>検査設備を揃えないことには…
検査設備はそれほどでもないが、検査の実態は大部分が手作業で、個人的なノウハウに頼っている。それより警察庁が納得するような要領書を作ることが最大の難関。保通協も要領書はある、なんとこれが普通の人では理解することも困難な内容。別の団体が新たに作成できるようなものではない。
>後日連絡があったのは、保通協ではなく、警察庁からだった。
そういったグレーな性能を持つ機械は警察庁から報告せよとの指示がある。問題なければ通して良いと連絡が来るが、しばらく何の連絡もなく、突然メーカが取り下げると、”ご指示”があったんだな~と噂しあっています。
>保通協は法律に則って適合しているかどうかを試験する機関…
問題はその法律が実にあいまいというか、含みが多いというか。結局、警察庁の”ご指示”しだいということになるんですよ。
ピンバック: 現役保通協