パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

スマホのロック画面が名刺で起きた小さな奇跡

新宿駅の雑踏の中で、1人の通行人がスマホを拾った。どのあたりに落ちていたのかは定かではないが、機種は1年前の「iPhone16 Pro Max」。高価なスマホだけに、持ち主はさぞ焦っているだろうと察せられた。

普通なら、拾った人は駅員か交番に届けるのが筋だ。しかし、この拾い主はそうしなかった。

理由は簡単だった。

ロック画面に表示されていた壁紙が、なんと名刺そのものだったのだ。会社名、部署名、氏名、住所、電話番号までが明記されており、持ち主の身元は一目瞭然。拾い主はその情報を頼りに、直接会社へ電話をかけた。

応対に出た社員に事情を説明すると、暫くして、落とし主が電話口に出た。

驚きと安堵の声の後、受け取りの段取りがすぐに決まり、スマホはその日のうちに無事、本人の手に戻った。

持ち主は遊技機メーカーに勤める人物で、謝礼として2万円と、自社キャラクターのグッズを手渡したという。拾い主は「まさか壁紙が名刺になっているとは」と感心しつつも、「これなら交番よりも早く返せる」と感じたそうだ。

スマホのロック画面を名刺にするという発想は、意外に実用的である。紛失時、第三者が持ち主を特定しやすく、届け出の手間を省ける。ただし、ケータイ番号などの個人情報がむき出しになるリスクもある。SNSに紐づくスマホである以上、悪意ある人物の手に渡れば、情報漏洩の危険性もある。

とはいえ、今回のように善意が生まれるケースもある。拾い主がすぐに連絡し、落とし主が誠意をもって感謝を示す。そのやりとりは本来の日本人の姿だ。

でも、本来はスマホを落とさない工夫こそが一番の防御策だ。特にポケットから滑り落ちたり、カバンの隙間に入れたつもりが落としていることもある。最近はネックホルダーやショルダーストラップ型のスマホケースが人気だが、これが意外に有効である。首から下げておけば、駅の改札をくぐる時も落下の心配がない。

テクノロジーがいくら進化しても、人間の「うっかり」はなくなることはない。むしろ、便利になればなるほど、油断も生まれる。

そんな中で、名刺壁紙という一工夫が、思いがけず人と人をつなげた心温まるエピソードだった。



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ホールとルンバの不思議な関係は、常連客の鼻水から始まる経営判断だった

あるホールの常連客が、奇妙な症状に悩まされていた。特定の病名があるわけではない。ただ、そのホールに足を踏み入れた途端、鼻水が止まらなくなるというのだ。他のホールではまったく症状が出ない。それだけに本人も首をかしげていた。

この話を聞いた店長は、軽く受け流すことができなかった。常連客の鼻水が自店に起因している可能性がある以上、見過ごすわけにはいかない。

店長から報告を受けたオーナーも同様だった。掃除が行き届いていないのではないか、あるいはホコリの中にアレルギー反応を引き起こす物質が含まれているのではないか――そんな不安が頭をよぎった。

そこでオーナーが考え出した対策が、にわかには信じがたいものだった。家庭用の掃除ロボット「ルンバ」を10台ほど購入し、営業終了後の深夜に一斉に稼働させ、ホール全体を掃除させようというのである。

まず驚かされるのは、その発想力だ。業務用の大型清掃ロボットという選択肢もある中で、あえて家庭用ルンバに目を向けた点が面白い。

理由は明快で、パチンコホール特有の問題にあった。業務用ロボットはサイズが大きく、島の下や椅子の隙間まで入り込めない。一方、ルンバであれば小回りが利き、椅子の下や細かな死角まで掃除できる。ホールという空間を知り尽くした者ならではの判断と言える。

そんな矢先、世間を驚かせるニュースが飛び込んできた。掃除ロボット「ルンバ」で知られる米アイロボット社が、米国で連邦破産法11条、日本でいう民事再生法の適用を申請したというのだ。日本では掃除ロボットの代名詞とも言える存在だけに、意外に感じた人も多いだろう。

しかし、世界市場に目を向けると状況は厳しい。

中国メーカーの急成長が、アイロボットを追い詰めていた。2010年代後半、エコバックスやシャオミといった企業が、自動運転技術にも使われる「LiDAR(ライダー)」や、空間を自動で把握する「SLAM(スラム)」を搭載した高性能ロボット掃除機を次々と投入。しかも価格は3万円前後。一方、ルンバは8万円前後が中心で、価格差は歴然だった。

性能と価格の両面で競争にさらされ、ついに再建の道を選ぶことになったのである。

もっとも、倒産ではないため、ルンバそのものが使えなくなるわけではない。オーナーが構想する「深夜のホールを10台のルンバが走り回る光景」は、SNSに投稿すれば話題になることは間違いない。業界的にも、少ししたバズりネタにはなるだろう。

それでも、冷静に考えると首をかしげたくなる。たった一人の常連客の鼻水のために、そこまでの投資と手間をかけるのか。普通なら、そこまでしない。

しかし、その「やり過ぎ」にこそ、このホールの姿勢が表れているのかもしれない。顧客の違和感を見過ごさず、徹底的に向き合おうとする姿勢。それが経営判断として正しいかどうかは別として、少なくとも、このホールが一人の客を軽んじていないことだけは確かだ。



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パチンコインバウンドの現実。博多だけが成功したワケ

パチンコ業界でインバウンドに本格的に成功している例は、福岡・博多の「プラザ博多店」と「玉屋本店」と言われている。両店はコロナ禍前から韓国人客が訪れており、コロナ後にはその流れが完全に復活。現在も高稼働を維持し、「来店客の7~8割が韓国人ではないか」と言われるほどだ。

その理由のひとつが、プラザ博多店がピーワールドで韓国語表記を用いているなど、早い段階から韓国人客の受け入れ体制を整えてきた点にある。

さらに、最大の武器は 圧倒的な地理的優位性だ。

プサンから福岡までは飛行機でわずか55分。高速艇クィーンビートルなら3時間(現在は運休中)、フェリーでも6時間という近さで、週末旅行でも十分に来られる距離である。

また韓国では、かつて人気があった「メダルチギ」が禁止され、パチンコに近い娯楽が国内に存在しない。だからこそ、一度日本のパチンコを経験した韓国人客の多くが「日本で遊ぶしかない」リピーターになっているのだ。

リピーターが多いということは、博多のホールが適正な営業を心掛けている証拠でもある。パチンコ好きで知られる和田アキ子が「21連敗して辞めた」と明かした例のように、勝率が極端に悪い店では客は続かない。逆に言えば、韓国人客が定着しているという事実は、少なくとも「遊べる営業」が成り立っている証左とも言える。

業界内では博多の成功に注目し、視察に訪れる関係者も多い。しかし、実際に「成功の理由」を持ち帰れたホールはほとんどない。それは、博多のインバウンド成功が 再現性の低い、極めて限定的なケースだからだ。

博多に来る韓国人客は観光ついでではなく、ほぼパチンコ目的で来日する。目的がパチンコなら、当然できる限り近くて安い場所が選ばれる。大阪や東京は距離も遠く、航空券も高くなるため、わざわざ足を延ばす理由がない。

つまり、福岡の成功は「立地×文化的要因×適正営業」という条件が偶然合致したもので、首都圏や関西のホールがそのまま真似できる性質のものではない。

業界全体のインバウンド戦略として横展開できるかといえば、残念ながら現実的ではないのが現状なのだ。

それでも、博多の事例は重要な示唆を与えている。「外国人だからこそ、良心的な営業に敏感である」という事実。これこそ、インバウンド以前に国内客にも必要な姿勢であり、業界が取り戻すべき基本なのかもしれない。


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ホールからホテルへ転職。ホテルの接客が合わずに退社

大手ホールを経てホテルへ転職した女性がいる。ところが、ホテル業界の慣習が肌に合わずに短期間で辞めて行った。何がどう合わなかったのか?

大手ホールへは新卒で入社した。

企業が新卒を採用する理由の一つに、企業文化を継承する意味合いがある。新卒は真っ白な状態で入って来るので、自社の企業風土や文化を受け入れやすい。中途入社では他社のカラーに染まっている場合が多く、自社のカラーに染まりにくいデメリットがある。

新卒社員には社会人としてのスキルや経験がないため、一から丁寧に研修を行っていく必要があるが、そこで受けた研修が正しいものだと思い込むこともある。

女性はホール企業で受けた研修で「すべてのお客様に平等に接すること。加えて積極的に会話すること」を叩きこまれた。

初めての社会人として受けた教育は体に沁み込むものでもある。

ホテルでは研修を受けたのち、フロントを担当した。

接客には自信があった。しかし、ホテルでは時としてホール時代に培ってきた接客方法がNGになることが少なくなかった。

ホテル業界ではお客の状況によって接客を変えることがある。

例えば、常連客が1人でチェックインした時と2人でチェックインした時では接客を変えることがある。

1人の時は「〇〇様」と声がけすることはあっても他のお客と同様の対応だ。

さらに2人でチェックインした時は、まず「〇〇様」と声がけすることはしない。特に常連客が男性で、女性を伴っていた場合などは、「常連」という対応をしたら、同伴女性が「違う女性ともよく来ているのか」と詮索する可能性もあるからだ。

ホールから転職した女性がある日、10連泊のお客に対して、チェックインの時に10連泊の理由をさりげなく聞いて、上司から大目玉をくらった。個人のプライベートを詮索することはホテル業界ではご法度だ。

ホテルは時として密会場所としても利用されるから、客のプライベートには立ち入らないのが鉄則のようだ。

一方、ホールの接客は常連客と積極的に会話をして、距離を縮めて親しくなることがリピーターにもつながるからだ。パチンコは負けてもらうことで経営が成り立っているため、会社は親しくすることを指導する。このパチンコ業界の接客が全くホテルでは通用しないことを思い知らされるが、「ホールで教わったことの方が正しい」と支配人と衝突して、結果的にはホテルを去って行った。

三つ子の魂百までも、という諺があるように、新卒で最初に就職した企業で受けた教育は簡単には抜けないというケーススタディーでもある。



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サラ金総量規制が変えたパチンコ業界。迷走の15年と失われた主役たち

パチンコ業界が陰りを見せ始めたターニングポイントは、間違いなく2010年の「サラ金・総量規制」だった。

この制度によって、収入のない専業主婦は気軽に借金ができなくなり、夫の同意がなければ資金調達が不可能になった。それまでホールの主力顧客であった主婦層は一気に離脱し、女性比率は目に見えて下がっていった。

しかし業界の衰退は、この規制だけが引き金ではない。2007年の4号機撤去は、業界にとって“ダブルパンチ”となった。

4号機は、裏モノすら必要としないほどの強力な連チャン性能を持つ合法的ギャンブル機だった。100万円クラスの勝ちが現実に起こり得たため、主婦もサラリーマンもサラ金で借金してまで追いかけた。

ところが、その4号機が一気に市場から消え、追い討ちのように総量規制が始まったのである。

主婦層を失ったホールは売り上げと粗利を補う必要に迫られ、「薄利多売」から「粗利重視」へと方向転換した。

その象徴が等価交換だ。利益は簡単に積み上がるが、客の負担は重くなる。当然、ライトユーザーは寄り付かなくなり、代わりにプロや軍団がホールを席巻した。イベントや特定日が彼らを組織化し、一般客はますます離れていく。

そもそものボタンの掛け違いは、遊技機メーカーを東証に上場させたことにある。

上場企業となれば、視線はホール顧客より株主へ向く。株価維持のためには販売台数を落とすわけにはいかず、抱き合わせ販売・機歴販売といった強引な営業手法が横行した。ホールは必要のない機械まで買わされ、体力を奪われていった。

弱小ホールが不当販売に声を上げても、大手ホールは「差別化できる」という理由でその条件でも買い続けた。メーカーが販売方法を改めるわけがない。

ホールもメーカーも「自分さえ良ければいい」。

業界全体を見渡す真のリーダーが不在であるため、市場は徐々に歪み、衰弱していった。

本来、ホール組合の自主規制こそが、業界を「共存共栄」へ導く道だった。ところが警察の「自由競争」路線に乗せられ、業界は自ら弱肉強食の世界へ踏み込んだ。

警察の狙いは明確だった。自由競争にすれば中小・弱小店は自然淘汰され、市場規模は勝手に縮小していく。結果として、業界はその術中に見事にハマった。

総量規制、4号機撤去、等価交換、メーカーの上場と暴走、ホールの自業自得――。これらが連鎖し、パチンコ業界は15年かけて緩やかに、自らの首を絞めていったのである。

パチンコ業界が現状を改めるには、まず「粗利至上主義」をやめ、遊技の敷居を下げてライト層を戻すことが最優先だ。

等価交換から段階的に脱却し、低投資・長時間遊べる環境を整えれば、主婦層や若年層の再流入が期待できるかもしれない。また、メーカー任せの機械調達から脱却し、ホール側が共同仕入れや数量抑制を行うことで、市場全体の機械代高騰に歯止めをかけるべきだ。

さらに、ホール団体が自主規制を復活させ、過度な競争を避ける仕組みを構築する必要がある。今のように各店が勝手に動く構造では、最終的にユーザーの負担が増すだけだ。

業界全体で、共存共栄の体制に回帰することこそ、再生の唯一の道である。

でも、それができないのが今の業界だ。



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