まず、今回の緩和内容をおさらいしておこう。
1. 国民の祝日や行事に合わせた来店誘導が可能
2. 地域行事との協賛告知がOK
3. 営業法人の記念日を告知できる
4. 遊技機のサイズや特徴を自由に表示可能
5. 特定の遊技機のみをピンポイントでアピールできる
6. 7図柄揃いの遊技機を大胆に表示できる
7. 遊技機メーカーが公表している性能を告知可能
8. 実際の遊技結果を堂々とアピールできる
9. 営業時間の変更も告知可能
10. 駐車場での地域貢献活動やイベントもアピール可能
こうして見ると、「表現の自由度が上がってる」と思うのが普通。しかし、店長たちはまだ物足りなさを感じている。
業界では「〇〇の日」といった特定日をアピールして集客するのが定石だ。あるホールでは、自分たちで作り出したマスコットキャラクターの誕生日を特定日としている。しかし、問題は誕生日が年に一度しかないことだ。「年に一度じゃインパクトが薄い」と店長たちは口を揃える。
しかし、営業法人の記念日や行事との協賛は告知できるため、これらのイベントを利用して戦略的に動くことも可能だ。例えば、店舗の周年記念を盛大に祝ったり、地域のイベントとコラボしてアピールすることは、緩和された規制内でしっかり活用できる。
ある店長はこんな大胆な提案を持ち出している。
「遊技機のキャラクターにそれぞれ誕生日を設定して、メーカーに大々的にPRしてもらうのはどう?」
確かに、それぞれの遊技機キャラに「誕生日」を設定すれば、年間でたくさんの「誕生日イベント」を開催できるという考えだ。アイデアとしては斬新だが、メーカーがそこまで協力的になるかは未知数だ。とはいえ、キャラクターをもっと活用した集客戦略には可能性がある。
これまでホールは「総付け景品」を配る特定日を設定して集客を狙ってきた。しかし、最近では「200円ぐらいのお菓子などを配ってもお客さんは喜ばない」という声が増えている。「手間ばかりかかって、全然集客効果がない」という店長たちの嘆きが聞こえてくる。
「集客しても、結局、出玉がなければただの空イベントになるんだ」と語るベテラン店長も少なくない。
ここで業界が直面しているのは、「イベントに頼って集客する」という旧来の発想が限界に来ていることだ。むしろ、毎日少しでも出玉を増やす方が、長期的に見てリピーターを増やす効果が高いという声もある。実際、「出玉がないと客は来ない」とは昔から言われている鉄則だ。
「玉を出せ」と言われても、ホールの財政状況が厳しいケースもある。あるホールでは、以前はオーナーが店内に設置するモニターに関して「一番高いものを買え!」と指示していたが、今では「一番安いものを探せ!」に方針転換。倉庫の電気がつけっぱなしでも気にしなかったオーナーが、今では電気代すら厳しく管理している。つまり、ホールの経営も相当厳しい状況にあるのだ。
「玉を出せ」と言われても、その原資がない。つまり、金がないなら「知恵を出せ」というわけだ。広告規制が緩和されても、お金がなければ自由には動けない。それでも店長たちは試行錯誤を続けている。
では、どうすれば集客を増やし、リピーターにつなげていくか?
例えば、地域の祭りや行事とホールがコラボし、駐車場をイベント会場に利用してもらい、地域の一員としてホールを根付かせる。これは実際、行っているホールがある。
ここからは店長の腕の見せ所となるが、毎日少しの勝ちを提供し、お客さんに「負けにくい店」というイメージを植え付けることだ。大勝ちよりも、安心感が重要になってくる。
結局、どんなに派手なイベントや広告を打ち出しても、日々の出玉がなければお客さんは来ない。「出すものは出す」というシンプルな鉄則こそが、集客とリピーター確保の最大の武器だ。ホールの店長たちは、財政難の中でも知恵を絞りつづけるしかない。規制緩和のチャンスを生かしつつ、毎日の積み重ねが長期的な成功を呼び込むことになる。
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