客は英語で「チェンジマネー」と言ったのでカウンター係は特殊景品を渡した。特殊景品をもらった外国人客は、これをどこへ持っていったらいいかをさらに英語で聞いていた。
カウンター係は、英語は喋れなかった。外国人客が何を言わんとしているかは検討がついたが、英語で説明できない。
丁度特殊景品に交換した客がいたので、「その客についていけば分かる」という意味のジェスチャーで応じた。
この一部始終のやり取りを見ていたのが非番の警察関係者だった。
ホールは特殊景品の買取場所を客に教えることはご法度で、ホールもその辺は社員教育を徹底しているはずだ。
見てしまった警察関係者は所轄の生活安全課へチクリを入れた。
翌日、朝一番で生安の担当官が当該ホールへ来た。コトの事情をホールの責任者に説明した。
しかし、素直に認めるわけにはいかないので、とぼけるしかなかった。
生安はビデオの提出を求めた。
ビデオにはジェスチャーで説明している様子は写っていたが、お目こぼしで始末書で済んだ。
インバウンドを受け入れる場合、教えてはならない景品買取所の場所問題をどうやってクリアするか、が業界の課題でもある。
簡単そうで面倒くさいこの問題。そもそも風営法に縛られていることに端を発している。
ホールが直接景品買取所を案内することは、ホールと景品買取所が密接に連携していることが明確になり、実質的に現金を賭けたギャンブルと見なされる可能性が高くなるからだ。
この場所を教えるというホールの行為が風営法や賭博罪に抵触する恐れがあるため、避けなければならない、とされている。
警察からの行政指導により、ホールは換金行為に直接関与しないように厳しく指導されている。これに従わない場合、営業停止などの厳しい罰則が科されることもある。
ホールが風営法をきっちり順守していれば、3店方式は賭博罪には当たらないとされている。
風営法に抵触しないように教えるには、観光案内所や地域の外国人サポートセンターなどの第三者機関と連携する方法が考えられる。ホールが提供するのはこの連絡先だけ。後は外国人客がそこへ問い合わせしてもらう。情報提供の3店方式とも言える。
後は、口コミで広まるのを待つ。第三者がそのうちインバウンド用の都内景品買取所マップなるものを作る善意の第三者が現れるかも知れない。
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