で、その店長Aさんは利き腕の人差し指を複雑骨折して、ハンマーが握られなくなった。日常の業務に支障をきたすことになった。
Aさんは骨折した原因を会社には「人とぶつかって骨折してしまった」と報告した。しかし、本当の理由は違った。
デパ地下で大好きなポテトサラダを販売していた。ショーケースはきれいに磨き上げられ、Aさんはガラスがあることに気づかずに、勢いよく手を伸ばしたらガラスに痛打して運悪く複雑骨折をしてしまったのが真相だった。
そんなドジな話を会社に報告できないので、人とぶつかったことに仕立てたのであった。
恥ずかしい話はついつい話してしまうもので、それが漏れ伝わり、他法人のホールオーナーの耳にも届いた。
そのオーナーはこの話を聞いて「ウチなら降格・減給対象。ウソも方便はウチでは通用しない」と言下に言い切った。理由は虚偽報告というのがそれ。
虚偽報告以外にも本来の業務である釘調整ができなくなることは致命的でもある。
店長職の給料には釘調整手当なども含まれていて、その分、給料が高くなる。さすがに今の時代では釘調整手当などの名目を給料明細には書けないが、昔はそんな名目を書いていたホール企業もあった。
幸い、指を骨折した店長のホールでは、社内規定もはっきりしていないので、釘が叩けなくなっても従来の給料を貰っているが、件のオーナーのホールでは店長職ともなると16項目からなら人事評価がある。
人事評価が牧歌的なホールに対して、事細かく評価基準があるホールの違いは、ホール企業の成長に対してどのような影響を及ぼすのかが気になるところだ。
勤務評定は当たり前としても、私生活にまで範囲を広げるとなると、これはちょっと異常とも思える。
では、どんなことをやっているのか?
「興信所を使って普段の行動も調査しています。たとえば、自転車で信号無視をするとか。そういうことを評価対象にしているホールもあります。そこまでする理由は店長職を活性化させるためです。上が詰まってなかなか、下が育たないので、店長ローテーション制にするとかの目的です」
ちょっとやり過ぎ感があるが、ベテラン店長が居座っていても困るケースもあるのだろう。
振るい落とすための調査におカネを使うより、もっと有効的なカネの使い道を考えてもらいたいものだ。
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