大阪市議選では、IR反対を訴えていた自民市議団幹事長の川嶋広稔氏が落選した。
自民党本部はIR推進だが、川嶋氏が反対する理由はこうだ。
「当初、IR法は賛成していた。インバウンドやMICEで大阪にとってもプラスになると思った。しかし、コロナでインバウンドもMICEも効果が期待できなくなった。10万㎡のMICEは2万㎡まで縮小され、インテック大阪よりも狭い。2000万人の来場者の7割を日本人と言っていたが、オリックスはすべて日本人で試算するなど、言っていることが全然違ってきた。これでは日本人のパイの奪い合いで経済効果もない。土壌対策費790億円を市が負担することになったが、この中に地盤沈下対策費は含まれておらず、まだまだ公費負担は増えていく。ここでIRを止めないと大阪市にとってはバブル期以上の失政になってしまう。保守としても国に反対を伝えたい」
そんな声が届くこともなく、IR推進の大阪維新の会が圧勝した。
この選挙結果を待っていたかのようなタイミングで政府は14日、大阪IRを認可した。当初の予定では昨秋には認可が下り、今春から着工する計画だった。認可だけでも半年遅れたが、2029年の開業を目指す。
大阪IRの実現に向けて一歩前進したが、開業しても前途は多難だ。計画では開業3年目のIR事業全体の売上高を5200億円、純利益を750億円と試算している。このうち、カジノによる収益が8割。4160億円がカジノの売上高となっている。
この計画について随分大甘な数字を掲げている、ともいわれている。なぜなら世界から比較しても規制が厳しすぎるからだ。日本人用には依存症対策に6000円の入場料とマイナンバーカードの提示、週3回、28日間で10回の入場制限が掛けられている。それよりも致命的なのは、大口顧客をつれてくるジャンケットも規制していることが大きい。もっとも、習近平による不正撲滅でもはや中国人VIPは見込めない。そもそもカジノの売り上げは一部のVIPが8~9割の売り上げに貢献している。
さらに、海外の金持ちはマネーロンダリングの装置としてカジノを利用するわけだが、マネーロンダリング対策が徹底している日本のカジノには何の魅力もないので、わざわざ日本へ来る意味がないということになる。
では、海外のカジノへ行っていた日本人の富裕層が見込まれると思うが、その期待はかなり薄いとされている。海外で遊ぶのは顔が割れないから羽目を外せるが、これが国内ともなるとそうはいかない。
大阪には6400台のスロットマシンが導入される予定だが、カジノ側からするとスロット客などは、賑やかしでしかない。ゴミ扱いだ。
ま、いずれMGMがこんなに規制が厳しくては経営が成り立たない、と駄々をこねて規制は徐々に緩和されていくのかも知れない。
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