「パチンコ屋から残念と言われるのは腹が立つ。残念に替わる表現がないのか。ウチの会社では年末に福引をやっているが、『残念でしたね』とは言うな『申し訳ありません』というように指導している。その方が誠意の伝わり方が違う」
世の中、色んなことに拘る人がいるが、まさかくじの「残念」に一家言があるとは思ってもみなかった。
そこにはパチンコ業界ならではの背景がある。
パチンコのリーチ演出のほとんどは、ハズレで終わることを前提としたゲームである。プレイヤーは数々の派手な演出に一瞬期待を抱くが、その大半は「ハズレ」という結果に終わる。演出による高揚感と、それが外れた時の落胆を繰り返すことが、このパチンコ“抽選機”の本質である。
長々と「ハズレ」が続くことで、プレイヤーは徐々にフラストレーションを貯めていく。そんな中で行われるファン感デーのくじ引きで「残念」と表示されれば、プレイヤーにとっては「またか」と感じられる。
普段の遊技では避けられない「ハズレ」ではあるが、ファン感デーや特別なイベントがある場合には、少しでもプレイヤーの気持ちに寄り添う必要である。
では、「残念」に替わる表現とは何か? 答えはポジティブな言葉の選択がある。いくつかの候補を挙げてみる。
まず、「次回に期待!」。このフレーズは、今回の結果が「ハズレ」であっても、次回に繋がる希望を示している。プレイヤーに「また挑戦してみよう」と思わせる効果があり、ポジティブな印象を与えることができる。
次は「あと少しで当たり!」。残念だというニュアンスを含むこの表現は、プレイヤーに「今回は運が少し足りなかった」と感じさせる。落胆を次への期待感を持たせる言葉である。
最後に「もう一歩!」。プレイヤーが勝利に近づいていたことを暗示するこの言葉は、ハズレとは異なる印象を与えることができる。
「残念」や「ハズレ」といった言葉は、どうしてもネガティブな印象が強くなる。ポジティブな表現に置き換えることで、プレイヤーの気持ちも和らぐ可能性がある。
くじ引きは、店舗側からの「感謝の気持ち」を伝える場であるため、使う言葉ひとつで印象が変わる。
ホールでくじ引きの結果に表示する一言は、単純な結果以上の意味を持つ。普段の遊技で「ハズレ」に慣れているプレイヤーだからこそ、ファン感デーでは、少しでも明るい気持ちで「次回に期待!」や「もう一歩!」といったポジティブなフレーズを使うことだ。
結果がハズレであっても、プレイヤーは前向きな気持ちで次の挑戦の意欲が湧き、店への好感度アップにもつながる。
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