「どこへ行ったんだ、みんな…」と店長は内心焦りつつも、冷静を装って調査を始めた。そしてついに、あるお客さんが教えてくれた。
「あのおじいちゃんたちは、競輪場へ行っているよ」と。
競輪場? それを聞いた瞬間、店長の脳裏には競輪場での光景がぼんやりと浮かんだ。けれども実際に何が起きているのかを確認するために、店長は自ら足を運ぶことに決めた。自転車をこぎ、わずか10分ほどで到着した競輪場。そこで彼が目撃したのは、まさに常連のおじいちゃんたちが、笑顔で車券を握りしめている姿だったのだ。
驚くべきことに、競輪場ではパチンコとは一味違う楽しみ方が待っていた。競輪は、ただ車券を買ってレースを予想するだけではなかった。
おじいちゃんたちは、安くて美味しいもつ煮込みをつつきながら、レースを楽しんでいたのである。競輪場ではアルコールも提供されており、それを片手に仲間たちと和気あいあいと盛り上がることができるのであった。
そのうえ、1レースに500円しか賭けないことを心掛けているので、財布に優しい。1日最大12レース賭けても、飲み食い含めて1万円で済む。これでは1パチに戻る理由がない。
さらに、競輪場でのおじいちゃんたちの話に耳を傾けると、「仲間の1人が49万円の大穴を引き当てた」とのこと。
まさに夢があるではないか! おじいちゃんたちは「1パチなんてやってられない」と競輪に心を奪われてしまったのだ。
競輪の魅力にどっぷり浸かるおじいちゃんたちの姿を目の当たりにした店長は、まさに愕然とした。
「こりゃ、まずい。ますます競輪へ流れるお客が増えるかもしれない」と内心ひやひやだ。しかし、どうしたものか、良い対策が思い浮かばない。さらに悪いことに、ホールの従業員までもが2人、競輪場に通っているという情報が舞い込んできたのだ。これにはさすがにショックを隠しきれなかった。
競輪の魔力に対抗するには、どうすればよいのか? 店長はふと、かつての栄光を思い出す。そう、パチンコ全盛期には競輪客がパチンコへ流れていた時代があったのだ。ならば逆に、パチンコに再び人を引き寄せる方法を考えねばならない。
競輪場へ流れてしまったおじいちゃんたちを取り戻すためには、ホールで酒を飲みながらパチンコが打てるようにする? これはできない。パチンコホール自体の魅力を強化し、居心地の良い空間を提供することがカギである。おじいちゃんたちが再びパチンコホールで楽しむ日が来るよう、地道な努力と工夫が求められる。
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