しかし、ここで一つ疑問が浮かび上がる。なぜ、知っているにもかかわらず、「勝てない」と感じる人が7割もいるのか。
その理由は実にシンプルでありながらも、業界の複雑な構造を反映している。
「プロが来るからだ」
この一言で片づけられる問題ではない。特定日は、ホールが売り上げを上げたい日であり、設定も多少甘めに調整される。しかし、その特定日に押し寄せるのは、パチンコ・スロットの達人たち、いわゆる「プロ」である。
彼らはその日のために、血眼になって準備し、ホールに挑む。結果、彼らが一人勝ちをし、一般の常連客は涙を飲む羽目になる。
ここに、パチンコ業界の歪みが現れる。特定日を設けることで、一時的に売り上げが伸びるが、その代償は平日の閑散としたホールである。特定日に開けた分、平日には閉める。
ホールはこのサイクルに抜け出せないため、日々足を運ぶ常連客に還元できる余裕がない。常連客は、ホールが利益を上げるための「エサ」になっているのだ。
その一方で、特定日に美味しいところを持っていくのは、常連客ではなくプロである。これに対して常連客が感じるのは、やるせなさであり、次第に足が遠のく。結果として、パチンコ人口は30年ほど前の3000万人から、現在の770万人にまで激減してしまった。これは、まさに業界の「自己破壊」だ。
スーパーマーケットを例にとってみても、毎日がロープライスを掲げ、特売日を設けない店舗も増えてきている。常にお得感を提供することで、顧客の満足度を高め、リピーターを確保しているのだ。
これに対して、パチンコホールはどうだろうか? 特定日という「罠」を仕掛け、一時的な利益を追求することで、長期的な信頼を失っているのである。
このような状況が続く限り、パチンコ業界の未来は決して明るくはない。ホールが本当に目指すべきは、特定日という「一発屋」の戦略ではなく、常連客を大切にし、毎日が特別であると感じさせるような営業方針だろう。
プロに美味しいところを持っていかれるのではなく、常連客が安心して楽しめる場所を提供することこそが、業界の復活の鍵となるに違いない。
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