特に酔っぱらった客は駅員に暴力を働いたりする。そのため、鉄道会社の業界団体はカスハラ撲滅に向けた指針を策定。「働きやすい環境を損なう」としてそのような乗客には対応しない、とJR東は声明を発表している。
こうした風潮から客からクレームがあると、すぐに「カスハラ」と受け止められてしまうと問題解決の本質から外れてしまうこともある。
特にホール経営は負けるお客さんで成り立っている要素があるので、自己防衛に陥りやすい。
最近こんなことがあった。
あるホールのカウンターでの出来事。普段、ウンター係は1人で対応しているのだが、景品交換の客が増えてきたため、2人態勢で対応していた。
1人体制の時は、カウンター係はヘッドセットマイクを付け、声はスピーカーを通して聞こえるようにしている。この時2人目はマイクを付けていなかった。隣のスピーカーから流れてくる声のボリュームが大きいので、何を言っているか聞き取れなかった。
内容は500円分の端玉は何にしますか、ということなのだが、これがお客の耳には届かなかった。
今は何か文句を言うとすぐにカスハラと受け止められるので、慎重に言葉を選びながらこう言った。
「文句を言ってるんじゃないからね。隣のスピーカーの音が大きくて何を言っているのか聞こえないよ」
カウンター係の女性に言っただけでは問題解決にならないと思い、お節介でもいいから、役職者の人を呼んでもらった。
対応に出たのは主任だった。
声が聞き取りにくいということを説明すると「スピーカーが一つしかないので仕方ありません」と言い訳から入った。
この対応にまずガッカリした。ホールは自分たちを正当化する気持ちが働くのか、言い訳から始まる。
「まずは、ご意見ありがとうございますから始めるのが一般的な会社の対応なのに、どこのホールも自己防衛から入る。客からの問題提起でも全部苦情と思うから、すぐに顔に出るのも特徴。今回の面倒くさいことを言われた、と思っていることが分かった」
スピーカーが1台しかないのなら2台にするだけで問題解決だ。これで聞き取りにくいという客の不満も解消されるというものだ。
なんでもかんでも、客からの意見を苦情と受け止められたら会話が成り立たなくなる。カスハラと受け取る風潮にも問題がある。
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