オーナーの親せきに蕎麦好きが高じて蕎麦屋を経営している人からの一言がきっかけだった。
「インバウンド需要もあって日本蕎麦が人気になっている。国産そばもいずれ不足する。その前にそばの生産を始める。栽培から製粉まで一貫生産すればアドバンテージが取れる。そば粉100%を謳う蕎麦屋はありますが、国産そば粉100%を謳う蕎麦屋は少ない」
オーナーはこの話に乗った。
ここでそば事情を。
国内消費の8割を輸入に依存するようになったのは1970年に入ってから。日本のそばは、原料の多くが外国産ということだ。国内最大手のそば粉の製粉会社でも、およそ80%を国産より比較的価格が安い、中国やアメリカ、ロシアなどから輸入してきた。
ただ、ロシアは、ウクライナへの侵攻をめぐる経済制裁などの影響で供給が停滞。記録的な円安や、新型コロナの感染拡大をきっかけに5倍に跳ね上がった輸送コストも輸入そばの高騰へ追い打ちをかけた。
世界的穀物価格の高騰する中、ホールオーナーが活路を見出したのが国産そばだった。
元々、そばは乾燥に強いこと、栽培期間が2〜3カ月と短いこと、高冷地や地力の低い土地でも栽培が可能なことから、耕作放棄地対策などとして作付けされてきた。
目を付けたのが高齢化などで増える一方の「耕作放棄地」だった。そば栽培農家とタッグを組んで耕作放棄地を順次そば畑にしていく。
そば栽培からそば粉までの一貫生産と同時に、蕎麦屋の展開も視野に入れている。
外国人が来日して食べる日本食といえば、寿司とラーメンが双璧なのだが、これから蕎麦が人気になると読んでいる。
手打ち蕎麦はその独特の歯ごたえや風味が評価され、蕎麦は小麦よりもヘルシーで、グルテンフリーの選択肢としても人気がある。そのため、健康志向の外国人からも好まれている。
蕎麦を食べることは、外国人にとって日本文化を体験する一部となる。手打ちの蕎麦を作るプロセスや、正しい食べ方を学ぶことで、日本の伝統的な食文化を理解し、楽しむこともできる。
また、冷たいざる蕎麦や温かいそば湯と一緒に食べる蕎麦は、外国人にとって新鮮でクールな体験となる。特に、日本の季節料理としての蕎麦を味わうことは、多くの観光客にとって特別な思い出とる。
国産そば粉100%使用を謳い文句にした蕎麦屋を経営することで、そば生産の一気通貫が達成する。
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