あの時とは、ずばり、2006年12月に改正貸金業法が公布され、2010年には完全施行された時のことを指す。その結果、グレーゾーン金利の廃止、借入れ限度額を年収の3分の1までとする総量規制が実施された。過払い金請求で窮地に立った消費者金融最大手の武富士が倒産した。
多重債務者を急増させたサラ金問題は、多重債務者が急増した原因については、サラ金会社の高金利・過剰な貸し付け、借入れが容易で金利負担を意識しない返済システム、借り手の金融知識・計画性の不足などに問題があるとされている。しかし、この議員の頭の中には多重債務者の元凶は「パチンコ」と断定していた。
確かにパチンコとサラ金の親和性が高かったことは事実だ。負けてもすぐにサラ金がおカネを貸してくれたから、パチンコ業界とサラ金業界の双方が業績を上げてきた。多重債務者となるとサラ金からもおカネを借りることができなくなり、ヤミ金に手を出した。店内で2~3万円貸すヤミ金業者もいた。
2008年4月には全国クレジット・サラ金問題対策協議会秋田拡大幹事会が開催されて、次のような宣言をしている。
現在わが国では、パチンコ・パチスロが盛んとなっており、これらをはじめとするギャンブルにはまってしまい自己のコントロールを失い、自らはおろか家族や周りの人々を巻き込んで借金を繰り返す人々が相当数存在する。
ギャンブル依存といわれるこの現象は、アルコールや薬物による物的依存との対比からプロセス依存と呼ばれるが、WHOではプロセス依存も依存症の一形態として認められているが、日本の精神医療では保険適用が認められていない。
その結果、わが国ではギャンブル依存に対する対応が遅れており、正しい理解や回復への道筋が世間に知られていない。
ギャンブル依存の場合、ほぼ100%借金を返済する目的でギャンブルを繰り返す状態になるため、本人や家族は多重債務の問題として認知する。したがって、ギャンブル依存を抱えた人は多重債務相談の窓口を訪れることになるが、依存症に陥った本人は深い罪悪感のためその原因を告白することは少なく、表面的な相談対応では相談員が認知できずに依存問題への対応ができずにいるのが実態である。
ギャンブル依存問題へ対処せずに債務整理のみ行っても、早くて半年ほどで再びギャンブルが始まり、その結果、ヤミ金に手を出したり、横領や窃盗などの犯罪に走ったり、自らへの絶望から命を絶ったりするなど、さらに深刻な事態に至りかねない。
以上のようにギャンブル依存の問題は、極めて深刻な社会問題である。ギャンブル依存の人びとは数百万人いるとも言われ、身近なギャンブルであるパチンコ・パチスロの悪影響は計り知れないものがある。
以下略
この大会でもギャンブル依存症として身近なパチンコ・パチスロを挙げている。従って、サラ金会社だけを規制しても多重債務者は減らないので、パチンコも規制すべきだという考えを持っていた。そこで貸し玉料金を4円から3円か2円に引き下げることによりギャンブル性が抑制される、と。
しかし、センセイの考えには首をかしげる。法で貸し玉料金を強制的に下げるまでもなく、パチンコ業界自らが貸し玉料金を下げた。2006年4月にピーアークが1パチをスタートさせ、改正貸金業法が施行された2010年頃にはすでに1パチは業界内ではスタンダードになっていた。
今はパチンコ・スロット共にすっかり低貸しコーナーが主流となっている。それによってホールの売り上げ・利益が減ったことで、業界自体がじり貧になっている。
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