店舗が閉店するたびにアルバイトは解雇。若手社員から次々と退職。再就職が難しい中年社員が残った。しかし、店長は「ホールが、パチンコ店が好きなんで、出来れば死ぬまで、パチンコには携わりたいと思っています」と困難な状況にも立ち向かう決心をしている。
なぜ、そこまでパチンコが好きなのか、思いの丈を寄稿してもらった。
以下本文
私がパチンコで働きだしたのは、19歳の時でした。
中学生の頃からやっていたバンド活動、【将来は音楽で食べていく!】と夢見ていた為、アルバイトで、しかも寮生活をさせて貰える、そんなパチンコ店へ入社しました。
アルバイトとして入社したつもりでしたが、住み込みなら社員採用しかないと知り、仕方が無く社員になりました。
最初はそんな理由から、パチンコ店で働くことになりました。
2年、3年と働き、仕事の実力も身についた頃に、【音楽で食べていく!】という夢は、自分の才能(限界)に気づき、諦めて、パチンコ店での仕事に真剣に取り組んでみよう!と考えるようになりました。
そんなころ、先輩がスロットの設定を任されていたのですが、先輩の退職が決まり、先輩から私が、スロットの設定を引き継ぐことになりました。
そこから営業面での経験をたくさん積ませて頂き、パチンコ店での仕事がとても楽しくなりました。
27歳の時には、初めて店長をさせて頂き、しかもグランドオープンの店舗を任される事となり、今思えば、本当に恵まれた環境でした。
そして30歳で結婚。プライベートでも充実した日々を送りました。
しかしながら、すぐに子供が欲しかった私たち夫婦は、なかなか子供には恵まれず、不妊治療を始め、ようやく第一子(男の子)を授かる事となりました。
親なら誰でもそうですが、私にとって一番大切な宝が出来たのです。そんな息子が、生後3か月の頃、大変な出来事がありました。
息子の腕に、原因不明の骨折が見つかったのです。
病院へ入院する事となりましたが、その病院から、児童相談所に連絡が入り、虐待の疑いをかけられてしまう事になりました。
入院中の息子は、児童相談所に取り上げられてしまいました。まだ授乳中でしたが母親の母乳をあげれなかった事がとても辛く、妻と、とても悲しい日々が続きました。
その後、もちろん調査の上、虐待の事実が無い事は証明され、息子は1カ月ほどで帰宅する事が出来ました。
その時担当だった児童相談所の職員さんに、なぜこのような事になったのか? どうして疑いがかけられてしまったのか?と聞いてみたところ、驚く回答が返ってきました。
「大変申し上げにくいが、お父様の仕事も判断材料に入った過去の事例から、パチンコ店で働いている親の虐待事例などがあった…」と言われました。
この業界は長らく負のイメージを持たれていたのは重々理解していたつもりでしたが、まさか自分の家族にまで、その影響が出るとは思っても見ませんでした。
とてもショックでした。
児童相談所の「偏見」とも取れる事でした。私も児童相談所とのやり取りの中で、施設に行く事もありました。施設に預けられている沢山の子供たちがいて、こんなにも辛い思いをしている子供が沢山いるのかと思いました。児童相談所も、沢山の事例があり、難しい判断だったのだと理解しました。
この事を受け、私の仕事への価値観が大きく変わりました。
単純に仕事が好きだから、では無く「パチンコ店で働く事の素晴らしさ、良さを、もっと世間に分かって欲しい」と、一種の使命感のようなものを抱くようになりました。
もうなくなってしまいましたが「ぱちんこ情熱リーグ」などの活動にも参加し、更に思いが強くなりました。
その後、勤めていた会社といざこざを起こしてしまい、35歳の時一旦パチンコ業界を離れる事になりました。その間も常にパチンコの事が頭から離れず、数年のブランクを経て、またパチンコ業界で働かせてもらう事になりました。
そんな私は、パチンコ業界に育てられ、時にはパチンコ業界で働く辛さを味わい、またそれに立ち向かおうと努力した日々が、今思えば素敵だったと感じます。
年齢も重ね、落ち着いて考えれるようになってきたので、今は業界の冷えたマインドをこれ以上進めさせないためにも、まずは自分の目の前の事(自分の店を守る事)に注力し、足元から崩れないようにする事が、業界の為にもつながるのではないかと思っています。それが少しでも業界への恩返しかと思っています。

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ピンバック: 換金禁止
日報読者の若手、中堅諸君も、仕事が楽しいとかつまらないとか、楽だきついとか、そういう低次元ではなく、
一種の使命感を持って、自分が経営者になったつもりで勤労して頂きたい。
ピンバック: 徳名人
ピンバック: ライターも反対派
自分が優れていると錯覚して勘違いしている愚者には悲しいかなもう誰の言葉も届かない。
低姿勢の人間は間違いに気付けば正すことができるが、勘違いした自惚れ野郎は無理だ。なぜなら間違いに気が付かない、間違いだと微塵も思わないから。
正直、この人の言動は見ていられないくらい不憫であり、ちょっと同情してしまうくらいだ。
ピンバック: 名無し
いいざま
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