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「日本のカジノは失敗する」と断言するのは某大学経済学部の教授。ただし、最初にオープンするのであろう大都市圏の2カ所を除いての話。第一弾が成功している仮定の下で第二弾がスタートするわけだが、地方版は失敗するという予測である。
「日本にはカジノに変わるものが昔からある。昔はギャンブルといえば競馬だったが今はパチンコ。パチンコがギャンブルといわれるようになって20~30年が経つ。ギャンブルの垣根が低くなって、手軽なパチンコですら今は苦戦している。カジノオペレーターはパチンコ客を狙っているわけだが、パチンコ客は彼らが思っているほど動かない。若者はギャンブル=悪なのでギャンブルに興味もない」と分析する。
ギャンブル依存症問題がクローズアップされる中、マスコミ各社のカジノに対する世論調査(2018年)は以下の通りだ。
NHKの調査で、「賛成」16%・「反対」34%・「どちらともいえない」40%。共同通信の調査で、「賛成」27.6%・「反対」64.8%。読売新聞の調査で、「評価する」28%・「評価しない」67%。毎日新聞の調査で、「評価する」20%・「評価しない」65%。日経の調査で「賛成」33%・「反対」53%となっている。
いずれの調査でも反対、評価しないが上回っているように、ギャンブル依存症の日本人を増やしてしまう恐れや施設周辺の治安の悪化を懸念する。
加えて、依存症対策からカジノのテレビコマーシャルは流せないことになっている。宣伝ができなくなって業績が落ち込んでしまったのはパチンコ業界で実証済みだ。
「CMは流せないとなれば、テレビがカジノ特集で取り上げることも考えられるが、番組そのものよりもスポンサーに『ギャンブル依存症の片棒を担ぐのか!』と苦情が入る。国民感情を配慮するとそういう番組のスポンサーにはならない。真面目な日本人がどれほどカジノに足を運ぶのか」
そもそもIRはインバウンド対策という大命題がある。外国人観光客は日本の観光資源を始め、買い物の安さやサービス、おもてなしを目的に来日している。
インバウンドをカジノに誘致するよりもほかにおカネを落としてもらった方が、地方のためにもなる。
カジノ推進派は税収と雇用を掲げるが、税収に対してはこう持論を展開する。
「カジノよりもパチンコから税金を広く浅くとることを考えた方がいい。パチンコは日本全国にあるのだから。カジノに世界最高水準の規制をかけて日本に根付くはずがない」
日本でカジノは失敗する、というこの予測は当たりだろう。最初の1~2年は物珍しで賑わうだろうが、リピーターを増やすということは依存症を増やすということだ。
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