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覆面調査を考える…下

・スーパーの100円アイスしか食べた事がない子供は、そのアイスが一番美味しいと感じる。



・アルバイトで稼いだ小遣いでハーゲンダッツのアイスを買った高校生は「こんな美味しいアイスがあったのか!」と感動する。



・大人になりバレンタインデーに彼女からゴディバのアイスをもらった時は「人生で一番美味しいアイスだ!」と感涙する。



何がいいたいか?



味の評価とは、人生の経験値で変化していくことをいいたい。



何かを評価する場合、その基準がある。しかし、その基準は人それぞれ違う。



料理の味を評価する場合、まずい料理しか食べたことがない人と、まずいものから美味しい料理まで幅広く食べた人とでは、同じ料理を食べても評価は違うということである。



このシリーズ「中」で述べたのはそういう事である。

ここに人間性あふれた評価が出てくるのだ。



評価基準に対して、ブレがないほうがいい、といわれているが、モノの見方を変えれば、そうではなくて、ブレこそが真意をつく場合も多いのだ。



ブレがあって初めて違いが分かることもある。



クライアントの中にも毎回、同じ調査員を頼む人もいれば、バラエティーに富んだ調査員を頼む人もいる。



そうなのだ、その考えは人それぞれで構わない。自分が一番いいと思うものが一番だ。



しかし、調査会社は極力ブレをなくすための努力をしている。

これはある意味、正当な理由に聞こえる。



調査会社の主張は「本来の調査にブレがあるということは、毎回正確な調査がなされていない」と。



調査員が少ないためにこの言い訳を使う会社もいる。



調査にブレがあってはならない調査対象もあるから、それは全て間違いではない。



ただ、ホールに関して私の意見を言わせてもらうと、毎回同じ調査員が定期的に調査をすると、調査員がいくら努力をしても100%客観的評価はできない。



それは個人差があるし、それを解消することはできない。



その事例を挙げるとこんなことがあった。



コンサル会社の調査と同じ項目の覆面調査を依頼されたことがある。結果は私とコンサル会社とでは評価に大きな差が出た。



誰が見ても分かる景品カウンター周りや景品の点数、照明の明暗などの項目はブレ=差はほとんどなかったが、従業員の評価や清掃がどこまで行き届いているかで差が出た。



最初のアイスクリームの話はこのために書いた。



つまり、人生経験や育った環境で感じるものや気づきが違うからだ。



評価基準は社内で明確になっていればいいが、覆面調査はそこに盲点がある。



だからシリーズ「上」「中」に書いた内容にもあるが、社内での調査基準を明確にさせていた方が、その盲点に気づくはず。



その調査基準を従業員全員に浸透させて、それを目標に一丸となった時こそ覆面調査が活きる。



第1回目の調査よりも、第2回目の結果が悪い原因は、調査結果を見る側が以上の点に考慮する姿勢が足りないから起きる現象であり、その調査結果に対して点数を重視した見方にしているからだと感じる。



覆面調査を依頼する場合、数字の点数に惑わされないで、言葉の評価を重要視することをお勧めする。



だから調査する側は、点数評価に加えて、文章に重点を置けば素晴らしい報告書が作成できる。



従業員の接客評価は本来、従業員個人を対象にすれば大きな効果が望めるが、

全体的な従業員評価は、必ず盲点があることを念頭に置いて欲しい。



例えば、10人の従業員の中に1人態度の悪い従業員がいても、全体の評価は90点になるケースもある。その態度の悪い従業員に接客された側は、その評価を10点にするかもしれないからだ。



競合店舗と比較された調査書。

これは表周りの調査には客観的な評価はされるが、これを全て競合店よりよくしようという管理者がいる。



これは従業員の意識の向上に役に立ち、目標とする傾向がある。

調査会社もそれを推す。



しかし、自店の完成度合いが低いケースでは、競合店に目が行きすぎて、競合店との競争だけの道具になっていたホールもある。



調査会社の人にいいたいのは、そういうことまでレクチャーして初めて調査報告が完了する、ということ。



清掃業者がホールの覆面調査をして、今までの調査で気が付かない結果で出た。



「超一流のホテルマンは、一流ホテルの評価はできても、ビジネスホテルのホテルマンの評価ができない項目がある」ということ。



覆面調査はその目的意識が最大の武器である。



終わり



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