パチンコ日報

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自店にオピニオンリーダーはいますか?

11月の稼働がかつて経験したことのないほど急落する中で、現場からはAPECの入れ替え自粛で新台入れ替えをしなかったことを理由に、新台入れ替えを渇望する。



新台入れ替えこそがパチンコ業界の最大のイベントとホール関係者は、誰もが信じて疑わない。これこそ、メーカーの思う壷。



では、新台効果が持続しないことをホール側はどう捉えているのか? 機械代の回収を急ぐあまり釘を閉めるのが早い。それもあるだろうが、ユーザーは新台よりも回る台を求める声が多いのも事実。



この現象をイノベーター理論に当てはめて考えたら分かりやすいかも知れない。



これは、アメリカのスタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授が「イノベーション普及学」で提唱したもので、商品が普及するには16%を越えると一気に普及が広まる、という理論。



この中で商品を購入が早い順に以下の5つに分類している。



1.イノベーター=革新的採用者(2.5%)



2.オピニオンリーダー(アーリー・アドプター)=初期少数採用者(13.5%)



3.アーリー・マジョリティ=初期多数採用者(34%)



4.レイト・マジョリティ=後期多数採用者(34%)



5.ラガード=伝統主義者(または採用遅滞者)(16%)





「パチンコ屋に学ぶ経済学」の著者である伊達直太氏は、パチンコ客にこう置き換えている。



■イノベーター=新台情報に敏感で、導入されたらすぐに打つ



■オピニオンリーダー=新台のスペックや打ち方に興味を持つ。仲間内のリーダー的存在



■アーリー・マジョリティ=未知の台に多少の抵抗はあるが、関心は持っているタイプ



■レイト・マジョリティ=新台には興味を示さず、打ち慣れた台を好む保守的なタイプ



■ラガード=新しさや革新性よりも伝統を重んじるタイプ。または新台に無関心な人



イノベーターは商品本来の機能よりも新しいことに価値観を見い出すタイプなので、次に新しいものが出ると関心はすぐにそちらに向かう。飽きるのも早いので、消費者に影響力を及ぼすこともない。



一方のオピニオンリーダーは新しさより、本来の商品の価値に注目するので、そのよさをアーリー・マジョリティ以降の消費者に伝えていく大事な役割を担っている。



中高年の海ファンはさしずめレイト・マジョリティやラガードともいえる。



新台が育たない理由は、オピニオンリーダーが実際に打ってその機械の面白さを感じることがないから、口コミでも伝わっていない、ということであろう。



新台を入れたらとりあえず稼働が上がる、というのは開店プロなどのイノベーターの行動であって、オピニオンリーダーの行動ではない。



イノベーターによる稼働で一喜一憂していてはダメ。



パチンコ客のオピニオンリーダーが求めているのは新台より回る台、ということになる。



パチンコには勝ち負けが存在するので、一般的な商品と比べることは難しいかもしれないが、自店のイノベーターとオピニオンリーダーの特性を分析すれば、失敗しない新台購入にもつながるはず…



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. Unknown

    新台は必要

    要は16%以降のアーリーマジョリティーへ繋げる

    壁を超える努力が必要

    キャズム理論に代表される手法や思考が無い

    長期稼働できるかどうかはそこだと思う

    回すことが全てでは無いと思う



    今の状況はただ新台を入れて16%相手に

    ヒドイ釘で営業してるだけの先細り営業

    新台頻度も釘も度を超えている

    16% いわゆるヘビーユーザーの来店頻度

    使用金額に依存して成長したホールが

    不況の中も同じ手法しか知らないことが

    この業界の不幸か

    刈り取りは上手いが育てることを知らない



    最後にホールの大半は自粛喜んでますよ

    奪われる恐怖心から自粛前後に大量入替をして機械費は

    変わっていないが

    3ヶ月~半年くらい自粛してほしい

    Jさん  »このコメントに返信
  2. ピンバック: Jさん

  3. Unknown

    稼働がある機種に対し入れ替えする必要があるのでしょうか?



    稼働が落ちた機種は何故、稼働が落ちたのでしょうか?





    同一地域で頭取りをする各店舗の方を見ますが、1パチ、2パチ、4パチ、時間別、機種別、年齢層を把握し自店の営業へ生かしている責任者はどの程度いるのでしょう…偶に疑問に思います。

    遊びに行ったホールに頭取りに来ている方の表を覗いた時に年齢層を除いては上記内容を細かく書いてるスタッフを見て感心しました。



    こんな偉そうな事を書いて申し訳ないです。

    私自身は業界関係者が周りに多いと言う点を除いては、打ち手側の人間に過ぎません



    トップ導入で入れ替える事で他店と差別化を計り、新台導入に関しても年間契約していたり、中古転売に関しても自社の販路を持っている大手と同じような手法で戦っても同様な職種にも関わらす中小は同じ土俵にすらたてないと思います。

    最近は中古移動に制限がかかった事で個人的には良い傾向だと思っています。



    メーカー、大手が圧倒的に優位な状況が悪循環の要素の一つでもあると思います。
    業界好き  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 業界好き

  5. オピニオンリーダー的な人も…



    新しい台のスペックやシステムが良いと思えば率先して打つんでしょうがいかんせん良い台であっても調整が悪いと良さを発揮出来ずに良台でなくなるケースもあるのではないでしょうか?

    ですから回転率も…なんですよね…。



    パチンコ産業はやはり特殊な業界なのであれですが

    一般的に消費者がいち早く何か物を買ってオピニオンリーダー的な人が広めて行く過程には広がらなくても消費者は満足感(自己満足)があったりしますがパチンコは勝ち負けがあり10000円使った人が平等に満足感は得られないってところがあったりするので難しいところであったりするのかな…とも。



    いちユーザーではありますがこういう見方もあるんだと感心しかりです。



    はな  »このコメントに返信
  6. ピンバック: はな

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