■失意のどん底からの挑戦
社員、アルバイト・派遣スタッフ、雇用形態に関係なく役職者全員を集めてのミーティングで“閉店決定の報告”をした。
私自身も受け入れが出来ていない決定の報告にスタッフは完全に言葉を失った。
いきなりのこの報告に驚き、落胆したに違いない。
オーナーからの閉店決定の知らせから、既に5日経つのだが、私は気持ちの整理が全くつかずにいた。
何も出来なかった自分自身を責め、一人で酒を煽り、年甲斐もなく泣き明かした日もあった。
自分自身の中で気持ちの整理をして、オーナーへ一日でも長く営業出来るように要請したが、オーナーは一切聞く耳を持たずに年内閉店を主張した。
同じ頃、業界に詳しい親友と会って、閉店に向けての営業の在り方で議論をした。
長くてもあと2カ月の営業だった。
この業界では、突然の閉店告知も珍しくない。
「あと僅かの期間、どの様な営業を目指してスタッフの気持ちを前に向けるのか…。閉店告知をどうするのか…。貯玉・貯メダルの賞品交換、来店ポイントの景品交換…」等、お客様の立場で考え、まとめていった。
もちろんその様な状況下でも、オーナーの決裁を仰ぐことを決して忘れてはならなかった。
オーナーと協議して決裁を頂いたことを、ミーティングでスタッフに伝えた。
ホール営業に関することは下記の5項目だった。
①閉店日は正月明けの●日とすること。
②閉店日の告知は躊躇わずに行うこと。
③貯玉・貯メダルの賞品交換のご案内をお客様に周知徹底すること。
④累積来店ポイントの景品交換のご案内をお客様に周知徹底すること。
⑤今後、遊技機の入替は一切行わない。
上記のことを伝えたスタッフからの異論は一切なかった。
最後の力を振り絞って、店長を先頭にスタッフが動き出した。
想像とは裏腹に、その表情は明るかった。
この時点で、残された営業日は僅か1カ月半しかなかった。
追記
第1回目で説明不足があった点を付け加えたい。
グランドオープン準備については、オーナーからの指示があってのことだった。にも拘らず、全く何も言わずに独断で閉店の決定が下されたのであった。
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やるべき全てをお客さまの為にやる。
『利他の心』はエントロピーを増大させるのでしょうネ。
ヒトは目的と目標が明確になれば、前向きに積極的になれる。
結末がどうあれ、自己の利害に関係なく・・。
エントリーからそれを感じます。
ピンバック: 蜻蛉の親爺
私の友人のお父さんは一流の電機メーカに務めていました。
いきなり上司に呼ばれて海外転勤を告げられました。
しかも帰りは保証出来ない片道切符。
誰も同情出来ない。
パチンコ業界なら尚更。
以上
ピンバック: パチスロ歴10年
閉店を教えれば情報漏れが怖い
売り上げが落ち百害あって一理なしですね
逆にグランドオープンのブラフを仕掛けるとか
オーナーは中々のやり手じゃないですか
グランドオープンの情報は漏れたことなかったんですかね
ピンバック: 鳥山
私も閉店を経験した事があります。
自分の働いていた、毎日通ってた職場がなくなる。
社員だから異動で働く場所はあるけど、正直そんな簡単には割り切れません。立ち上げから居れば尚更です。
良くも悪くも色んな出来事があり、閉店する店は当然決してお客様が多いワケじゃないないので、来て下さるお客様は『ここが無くなったら・・・』と本当に家族みたいな方も多いです。
こんな事いうと、玉出さないからお客様が来ないとかは思う方もいるかも知れませんが、決してそんな事はなく、様々な理由によりです。それが商売の難しさだと思います。
お店って、どんなに小さくても一つの会社だと私は思ってます。チェーン店でも店長を社長とした立派な会社です。何故なら、現場で判断して解決するべき事、やるべき事が沢山あるからです。オーナーは、毎日店にいる訳ではありません。現場に居なければ、絶対に分からない事は沢山あります。パチンコ店も営業ですが、一般のお客様を相手にするサービス業です。対企業相手の営業職とは違います。ましてや、勝ち負けがある以上、その視点だけで見るとほとんどのお客様に到底満足して頂けない特異な営業です。葛藤の中での営業は神経を使うと思います。
こんな事書くとアンチの方に叩かれると思いますが、働いた人にしか分からない事ですよね。
ピンバック: マシーン