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年末営業での予期せぬドラマ:ホールの正直者たち

師走、農村地帯で営業するあるホールでは、例年にない好調な営業を迎えていた。そのホールは、コメ農家を主な顧客層としている。ことしのコメの相対取引価格が9月時点で60kgあたり2万2700円と、前年の1万5314円から大幅に上昇したことが、この業績を押し上げる一因ともなっていた。

店長も好調ぶりを実感しており、「正月営業でもそんなに割を落とさなくても済むので、お客さんにも喜んでもらえる営業ができる」と自信を見せていた。

そんな年末の忙しい日々の中、このホールで忘れられない出来事が起きた。

ある日の営業中、カウンターに分厚い財布が届けられた。その厚みから中身がただならぬ金額であることを予感させた。店長が立ち会いのもと中を確認すると、現金がなんと70万円も入っていた。さらに、財布には落とし主の名前が記されたカードなども入っており、高額な現金が誰のものなのかは分かった。

財布を交番に届けようかと話し合っていると、血相を変えた男性がカウンターに駆け寄ってきた。

「財布を落としたようなんだけど、届いていないか」

その男性は常連客だった。本人確認を行った結果、財布の所有者であることが間違いないと判明し、無事に持ち主の元へと戻った。

70万円もの現金を持ち歩いていた理由を尋ねると、あるものを購入するために銀行から引き出したばかりだったという。

さらに彼は、「一体誰が拾ってくれたんだ?」と尋ねた。

店長は、まだ店内で遊技を続けている拾得者を探しに行った。そして、ホールの一角でパチンコを楽しんでいる男性を見つけ、「落とし主が見つかりましたよ」とカウンターへ案内した。

落とし主と拾得者が対面すると、落とし主は「ああ、あんただったか」と言い、互いに顔見知りであることが分かった。しかし名前までは知らない。それがパチンコの常連客同士の関係性だ。

拾得物の謝礼として、通常は1割から2割が相場だとされる。今回は顔見知りの常連客同士ということもあり、落とし主は2割の14万円を謝礼として渡した。

拾得者は「これが屋外だったら出来心でネコババしていたかもしれないけど、ホールの中なのでそれはできなかった」と語った。

確かに、ホームグラウンドでの持ち逃げは考えにくい。さらに、店内には監視カメラが設置されており、もし不正を働けばすぐに判明する状況だった。

この出来事を見届けた店長は、以前ネットで話題になっていた事件を思い出した。それは200万円を拾った女性がネコババしたケースだ。財布には落とし主の名前や住所が分かるものが入っていたにもかかわらず、女性は届け出なかった。その後、落とし主が会社の運転資金を失ったことで自殺したことを知り、女性は大きな罪悪感に苛まれることになったという話だ。

拾得物を正直に届ける。それが原理原則であり、今回のホールでの出来事はその重要性を改めて浮き彫りにした。

この年末の出来事はホールが単なる遊技場ではなく、人々の信頼や誠実さが交錯する場所であることを示している。拾得者の正直な行動が落とし主の人生を救い、さらにはホール全体の安心感を高める結果となった。

正直さが生む信頼関係。ホールはそのような価値観が広がる場でもある。今回の出来事をきっかけに、ホールの店長や常連客たちは、人と人とのつながりの大切さを改めて実感することとなった。


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