パチンコ日報

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日本の絶滅危惧種 パチンコ編

フリーライターがライフワークとして昭和、平成で消えた職業を調べている。ある程度のボリュームがまとまれば「日本の絶滅危惧種」(仮題)として出版する計画がある。

色々な業種を当たっている中で、たどり着いたのがパチンコ業界だった。ライターは釘師とパチプロに着目した。ライターがイメージしているのは「釘師サブやん」の世界だ。

あらすじはこうだ。

昭和30年代。渋谷のパチンコ店第一ホールで、茜三郎こと天涯孤独のサブやんは、祖母の遺言を胸に秘め、たったひとりで上京し、パチンコ台の釘の傾きを調整する釘師をしていた。

「釘師の神様」と呼ばれていた根岸佐助に師事し、目指すは日本一の釘師である。そんなある日、パチプロ・美球一心が来店。サブやんが釘を締めて玉を出なくしていたパチンコ台を、秘打正村昇り竜を使って玉1個だけでいとも簡単に攻略していた。これに挑発されたサブやんは、美球一心に金札勝負を挑む。

サブやんはこれがきっかけで、全国のパチプロたちから敵視される存在となり、さまざまな試行錯誤を繰り返して、パチプロやゴト師たちと戦っていく。

ま、これは漫画の世界での出来事だが、実際の釘師とはどういうものだったのか?昭和から平成に代わるころの釘師の姿の一端を紹介しよう。

Aさんはおじが経営するホールで10年ほど釘を叩いていた。その技術を見込まれ、セブン機ブームに沸くH社の技術部準社員となって開店釘を叩くようになる。

5~6年して釘師として独立。ピーク時には22~23店舗の釘を叩いていた。閉店から開店までの限られた時間で、移動時間を含めるとよくこの店舗数を管理していた、と感心させられる。ポイントになる台だけを叩いていたんだろう。

「助手2人を連れて和歌山から大阪の北摂地域までを一晩で回っていました。店が閉店してから明け方まで釘を叩き、それが終われば共同経営していたホールの開店準備です。家に帰るのは昼の2時、3時。こんな生活が5年ほどつづきました。体も壊し体力的にも限界でした」(Aさん)

これらの得意先に機械を販売するために遊技機販社を興す。釘の面倒を見ながら得意先を繁盛させるスタイルには定評があった。Aさんが独自に編み出すゲージは、客付きがいい“Kゲージ”ともいわれ、メーカーからも一目置かれた。

「機械を買ってもらったら終わりではない。機械を入れたい上は、お客を付かせて、店に実績を残してもらうことが私の仕事。釘のことで文句をいわれたら、オーナーでも鍵をつき返していました。それぐらい自分の仕事には自信を持っていました」

一方のパチプロも釘師サブやんに出てくるようなパチプロをライターはイメージしているのだろうが、現実問題、平成になるとパチプロよりもスロプロで生計を立てていたケースの方が多い。

そのスロプロたちも食えなくなってどんどん引退している。それについては日報の「スロプロ歴25年のベテランが引退するわけ」に詳しい。

ちなみに日報の過去記事でこのエントリーが一番読まれている。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 釘は曲げたらアカンよ~!(笑)
    絶滅危惧種。。(゜ロ゜)
    黄金時代  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 黄金時代

  3. 昔は日々釘が動いていたので、楽しかった。アケ・シメが分かりやすくて、遊戯意欲をそそられた。昨日打ち止めた台がシメられたり、そのまま放置プレーだったりと、台を通じて釘師とのコミュニケーションが取れる時代だった。
    今は、真剣に釘を見ようとも思わない。なぜならほぼ全ての台がボーダー未満だし、画一的な釘調整になっているから。あってもボーダーちょいプラス程度で、時給換算したら1,500円にも満たない。仮に確率どおり当たっても、10時間打って2万円程度の浮きだろ。そもそも平日に終日稼働なんて専業以外できないだろうし、やはり普通の人には厳しい環境だ。今後はさらに厳しい時代になると思うが、時給1,000円を切るような台でも、専業は打つのだろうか?
    高校生のアルバイトの時給より安い台なんて、打つ価値ないと思うが。
    換金禁止  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 換金禁止

  5. 時給1000円切る台すらろくすっぽ用意できない大多数の店。
    遊技にすると店自体が思っていない。
    4パチも玉利計算したぜ。すごいな。1円超えてるんだぜ。大手のチェーン店がよ。
    1.04円も取ってるんだぜ?
    1パチより回収率はマシだけどな。
    でも、これで「ボッタクっていません」と吐かしやがる。
    もう「金置いて消えろ」を暗に示しているじゃねぇか。
    こうなると1時間で6240円も取ってる計算だよな?
    これで「一日で10000円程度ですよ」とかほざいていた
    某丼の主張は完全に崩壊した、って事だ。
    そしてこんなクソ台にザブザブと万札突っ込んでいる客は
    明らかにアホだ、という証明にもなる。
    ようやるわ。アホくさ。
    適当にココに書き込んで遊ぶ方がマシってどうよ笑
    そりゃ消えろって言われるはずだわ。こんな事してりゃ  »このコメントに返信
  6. ピンバック: そりゃ消えろって言われるはずだわ。こんな事してりゃ

  7. 絶滅に追い込んでいるのは他ならぬ営業側の方々です、ってのが笑えるところですよね。
    ホールさんもメーカーさんも、お客さんをあれだけ煽って小馬鹿にしているのに、ちょっとアンチさんに馬鹿にされたら顔真っ赤にして「ふざけるな!」というのもどうなんですかね。
    言われて当然なところ、あるでしょう?無いなら普通に頭おかしい。
    自分達が日々お客さんを馬鹿にしているのに、逆にそれをされたら怒る、なんてお子様ですよ。

    でも、絶滅に近い状態にはなるでしょうが、完全にはなくなりませんよ、よかったですね。
    ちなみに私の地域では順調に閉店していっています。
    今月の28日にもまたまたある店舗が完全閉店するようです。
    自ら追い込んで閉店させるなんて、ストイックですよね(笑)
    通行人  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 通行人

  9. 絶滅危惧種じゃないよね。
    絶滅するかもしれないけど、ほとんど誰も危惧してない。
    業界人が心配してるだけ。
    通りすがりの元業界人  »このコメントに返信
  10. ピンバック: 通りすがりの元業界人

  11. いつでも絶滅危惧種からはずれられるはずです。
    お客さんを増やせばいいのだから。
    名無し  »このコメントに返信
  12. ピンバック: 名無し

  13. 結局は、客の増やす方法はパチンコ、パチスロで金儲けができるのか否かのみ。演出は二の次。
    客が減る、イコール金儲けが出来ない、それだけである。コロナ、出玉規制は言い訳。なぜならば、設定1と渋釘だらけだから。全て台が、オール設定6、釘ガバガバであれは客は増えて栄える。
    匿名希望  »このコメントに返信
  14. ピンバック: 匿名希望

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