パチンコ日報

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業界の消費税対策は現行方式がベスト?

1月19日に開かれたパチ元会の勉強会で税理士を交え消費税問題が話し合われた。



パチンコ業界の消費税は一般業種とは違い、内税と外税も曖昧で、あずかり消費税と支払い消費税などが複雑に絡み合っている。



あずかり消費税から支払い消費税を引いたものが申告納税額となる。



あずかり消費税とは電車の運賃と同じようなもので、切符の中に消費税が含まれているが、一般的に電車賃に消費税を払っている感覚は少ない。



パチンコの貸玉料金も同様である。



ホール現場に消費税をあずかっている感覚がないのだが、パチンコの場合最大のネックは貸玉料金が1玉4円以内と定められていることだ。



電車賃なら消費税が上がればそのまま料金に上乗せできるので問題ないが、パチンコの貸玉は消費税が上がったからといって値上げすることはできない。



消費税が上がれば売り上げも上がるのが一般業種であるが、パチンコの場合はそれができない。消費税が上がっても売り上げは上がらない。あずかり消費税が増える分、ホールとしては使える金額が減る。



消費税が8%、10%と段階的に上がっていくわけだが、その都度今よりも粗利から3%、5%の税金が増えていく。



言い換えれば、粗利が3%、5%と吹っ飛んでいく、ということだ。



資金ショートや黒字倒産の恐怖がパチンコ業界には忍び寄っている。



全日遊連の消費税対策は3通りある。



1.現行方式

2.貸玉個数調整方式(100円25個を23個、22個、21個と減らす)

3.カード徴収方式



全日遊連では遡上に上がっていないが、カード券売機で1万円カードを10500円で買うという方式もある。これが本当は一番スムーズな方式だが、現実的ではない、ということで却下されている。



貸玉個数調整方式にも問題がある。現在の遊技機には1個単位で払い出すことが出来ず、25個切りになっている。



消費税が8%になった場合、100円で24個貸しになる。500円切りでは玉の払い出し個数が現行の125個から120個に減る。



遊技機から100個を払い出し、ノズル式サンドから20個を払い出す。この方式はノズルサンドが必要になるので、ノズル式を導入していないホールでは莫大な設備投資を強いることになる。その意味では券売機で事前に徴収する方式の方が設備投資としては安く済む。



カード徴収方式は玉は25個払い出すが、1000円カードなら972円分しか玉を貸し出さない。そのため28円の端数が発生して1円単位で精算できるように精算機を改造する必要が生まれる。加えてカードが捨てられて戻ってこないことも考えられ、カード代のホール負担が増えるので、カード徴収方式も現実的ではない。



現在、消費税5%では玉1個は消費税分を引いた3.81円で計算して景品交換すればスムーズになる。これが現行方式だ。



3.81円を100円で割ると26.25玉になる。



端数を切り上げると100円で27個が等価になる。この方式を関西の某県では4月から始めるとか。



客からすれば換金したときに目減りするわけだが、幸か不幸か大阪はいち早く28個に変更している。これで大きくお客が減ったという現象は起こっていない。これは大阪府下で一斉にスタートしたからだ。



客は等価交換の場合、1箱を5000円で計算している。これが消費税が10%になれば1箱が4000円になる感覚だ。それで客離れが加速するかどうかが業界の懸念材料である。





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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 離れるだろ

    もし500円使って、125個でて来なかったら、私は辞めます。



    残る客は、ジジババと依存症の人間くらいだろ
    しがない客  »このコメントに返信
  2. ピンバック: しがない客

  3. Unknown

    考えてみるとおかしな話ですよね。



    そもそも消費税は売り上げに対してかけるもので、売り上げにかけるのがシステム的に難しいからといって景品交換の際に徴収する。



    売上金額=景品金額(10割営業)であれば問題有りませんが、そううまくはいきません。





    ①売上金額>景品玉数×4 だと店側が不足分を負担することになり、

    ②売上金額<景品玉数×4 だと店側が消費税を取り過ぎることになる。





    等価もしくはそれに準ずる高交換率で営業した場合は必然的に①のケースになり、42玉交換などの低交換率で営業する場合は営業割数は10割を超えてくるでしょうから②のケースになります。



    【消費税の徴収】という同じ目的を、【交換時のレートで調整】という同じ手法で行ったとしても、交換率の違いによって結果として上記のような差が出てしまいます。



    つまり消費税増税後も今と同じだけの利益を確保しようと思えば、①のケースだと今よりも【閉め】の調整、②のケースだと【開け】の調整が必要ということになります。





    (3%から5%のときもそうでしたし)現場の意見としては確かに「現行方式」が楽ですが、上記のような問題が発生してしまいます。



    メーカーが25個切りのシステムを改めてくれるのが一番だと思うのですが、風営法的にはどうなんでしょうね?「4円を超えてはならない」という条文について、警察が内税・外税に対する解釈を明確に示してくれないことにはメーカーも動きようがないでしょうし。



    現行方式という選択肢がある以上、メーカーも積極的には動いてくれないような気がします。
    口だけ店長  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 口だけ店長

  5. Unknown

    警察庁加藤達也生活安全課長がライターイベントに釘を刺したと。消費税以前にルール守ってないじゃん。脱税多いし
    名無し  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 名無し

  7. Unknown

    換金を統一化して加算するしかないでしょうね



    35玉に統一して税込40玉ぐらいになればいい



    等価では理論的にどっから税とるねんて事になるから無理です

    客は時短中半分以上自力でヘソで回すくらいの鬼みたいな調整を打たされてるからそれが税込みみたいなもんですけどね



    ドンタク  »このコメントに返信
  8. ピンバック: ドンタク

  9. Unknown

    最近消費税の話を聞くと、つとに社会の軋みを感じますね…。



    消費税は8~10%どころか、近未来には15~20%が妥当なんて話も出てます。現実的な話、イギリスやフランスといった国のように「食料品は非課税・低率」等の処遇を考えないと社会保障どころか社会自体が破綻しそうですが、まぁ、それはおいておきましょう。



    少なくとも消費税20%なんて話になったらパチンコはどうなるのか…まぁ、考えるまでもないですか。「歪んだ業界構造」への「トドメ」になるんでしょうね…。





    先日、推定70歳くらいのおばぁちゃんがB10R1合算300分の1くらいのジャグラーにお金をザブザブ突っ込んでる姿を見ながら、考えていたわけです。



    今の業界ってこういう方々が支えているんだよなぁ…って。そして、近いうちにこういう方々は確実にいなくなるんだよなぁ…って。





    10年後をぼんやりと想像してみるわけですよ。



    ■消費税率は20%。下がる客への還元率、下がる自社の利益率。

    ■ユーザーは知識を持ったセミプロだらけ。そもそも彼らには大きく負けて笑ってられるほどの金がない。

    ■相変わらず寿命が短く、相変わらず高額な機械。高コスト体質。



    現状でも客が減ってゆく十分しんどい遊技環境。10年後は遊技環境や客数において現状維持ですら無理ゲーなのではないかと感じます。



    いやしかし、しんどい世の中になったもんですね…。

    ちらし屋  »このコメントに返信
  10. ピンバック: ちらし屋

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